すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

山田真哉「<女子大生会計士の事件簿>世界一やさしい会計の本です」

2005-07-10 08:53:11 | 書評
行列のできる会計事務所


相変わらず、数字の勉強をしなくてはいけないわけで。

で、これ。
「<女子大生会計士の事件簿>世界一やさしい会計の本です」

また「女子大生会計士の事件簿」シリーズです。


最近知ったのですが、ホームページがあるんですね。
ちなみに、こちらです。
小説が無料で読めます。興味のある方は、一度、読んでみることをお勧めします。


ホームページを、サラサラと見ていて知ったのですが、作者は、話題になった「 さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学」の人なんですね(未読)。

最近、テレビにも、よく出ているようです。

………ムムムム、丸山先生の後釜あたりを狙っているのでしょうか?(そして、脈絡もなく、唐突に二十四時間マラソンをするのでしょうか?)


それは、さて置き。

「世界一やさしい」と銘打っているだけあって、確かに読み易くなっております。(この種の本で、他を読んだことが無いので、「世界一」かどうかは、分かりませんが)


まぁ、最初の取っ掛かりには、ちょうどよいと思います。
たとえ会計の勉強なんか必要なくても、不祥事や経営難といった会社関係のニュースが、深く理解できるようになる思います。


が、絵柄に拒否反応を示す人もいるかと思います。

ちなみに、文庫の絵柄。


漫画の絵柄。


そして、この会計の入門書の絵柄。


さらにwebでの絵柄。


今回は「もえたん」の地位を狙ったのか?

そっちを期待している方もいっらしゃるかもしれませんが、あんま期待しない方がいいと思います。


で、会計の解説の他に、の、ちょっとゆるい感じのする小説が載っております。
その小説の中ではリストラされた社員はかわいそうだという言葉も見られるのですが、「費用削減」の項目では、
 リストラの王道である、「首切り」「人減らし」「子会社出向」は、この費用削減のために行われます。
 費用削減では、高くなった人件費の他にも、材料費、交際費なども切り詰めるだけ切り詰めます。
 本来、人件費や材料費などは会社の活動にとって必要不可欠な「費用、出費」です。
 しかし、人件費や材料費が実際の相場以上に高くなっている、いわゆる「高コスト体質」に陥ると、「利益」を生み出すことができません。
 「利益」を出せない会社は、その存在意義がありません。
 なぜなら、会社の存在意義は、社会の役に立つかどうかという点にあり、その結果として「利益」が存在しているからです。
 そこで、「利益」を出すために、費用削減によるリストラを行うのです。
山田真哉「<女子大生会計士の事件簿>世界一やさしい会計の本です」124頁 日本実業出版社
と解説されております。
「飛べない豚は、ただの豚」ですが、「利益のでない会社は、会社ではない」ということなんでしょう。
まぁ、そうなんでしょうけどね。

現実は物語のようにはいかない、ということなんですね。


<女子大生会計士の事件簿>世界一やさしい会計の本です

日本実業出版社

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