若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

日本酒ムック本のつくりかた

1999年05月30日 | 業界人進入不可
お酒のムック本、日本酒名鑑とか日本酒事典とかありますけど、どのくらい読まれているものなのでしょう。そこに掲載されている情報はどのくらい信用されているのでしょうか。

問題は一部の本を除いては、記載されている内容は蔵元がお金を払っている「広告」なのだということです。

多くのムック本のレイアウトは「地域別」か「酒別」になっていて、そこに商品の写真と内容、蔵元の紹介や購入先などが記載されていますよね。場合によってはその記載「枠」の大きさが蔵によって違うこともあります。

あの写真も、商品説明も、蔵の雰囲気を伝える文面も、蔵元が自ら書いたものを「一枠○○万円」を支払って出稿しているものだと知っていますか?

だから、誤解しないで下さいね。
発行者が自ら蔵元を取材をしているわけではないのです。
発行者が味利きをした商品コメントではないのです。
扱い枠の大きさと、酒質やブランド力は関係ないのです。
掲載の有無と、蔵元の姿勢や情熱は関係ないのです。

きちんとした取材をしたり、出稿自体が無料の本ももちろん有ります。信頼できる本はキチンと「自分が取材しました」と書いています。ただ、そうじゃない本も多数有るということです。

(なんだあ、本にも載らないような蔵なのね) とは思わないで下さい。
「名鑑」に載っているものが銘酒とは限りませんし、「事典」に載らない銘酒はたくさんあるのですから。


1999.5.30

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