オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

志ん朝の風流入門

2007年01月14日 11時40分41秒 | ほぼ、文庫本
志ん朝の風流入門/古今亭志ん朝、齋藤明/ちくま文庫

キーワード/春は桜、木の芽立ち、虎が雨、星の妹背、名月や池をめぐりて、雁の玉章、初時雨、水の流れと人の身は

通勤やらなにやらで本を読む隙間があり、本を読みたい気持ちもある。
のに、新しく本を仕入れてないとか、
この前買ってまだ読んでない本にはちょっと食指が動かない(そういう本は大抵読まないまんまになってしまう)。
て時に読むのがこんな本。
江戸時代の風俗や人々の暮らし、ちょっと前の歳時記、日本語云々など。
おいらは勝手にDiscoverJAPAN本と言っている。まんまやがな!
志ん朝師匠のこの本が、思えば噺家の本の最初かな。この口調に惚れましたね、ええ。
上方の口調は馴染みがある分あったかいんだけど、ともすれば鬱陶しい。親切で優しいんだけど、下手すりゃお節介。
そこいくってエと江戸の言葉は、もっとドライ。しゃきっすきっぱきっと割り切りがいい。
この本のあとがきによれば、おそらく新刊として出たのが昭和60年。文庫になったのが平成13年。
書かれた頃すでに「古き良き日本語」的な内容だったのが、今はそこからさらに進む。
この本そのものが「昭和は遠くなりにけり」な空気。
遠くなるのは仕方ない。時は移ろいゆくもの。
でも、遠くても、知っておきたいなあ、と思う。
知らない、では後が続かない。
世の大人達、大人の親達、そのまた親達、昔の話をいっぱいして下さい。