ぼんくら/宮部みゆき/講談社
前半の半分(全体の四分の一)くらいは短編。宮部みゆき時代劇ワールド全開、の
ちゃかちゃかっと読ませる逸品揃い。
で、残り四分の三を使って「長い影」という長編になっていく。
てことで、前の短編はこの長編への伏線、ネタフリ。
時代物で、下町物で、捕物で、登場人物それぞれにキャラがあって、好き
なんだけど、ちょっと勝手が違う。
宮部みゆきの絶品時代劇、だと思って読むと、いやいやどうして、
たっぷり謎解きや人間監察や、なんやかんやがてんこもりの推理物。
いつもの短編のつもりで読んで、どんどん、すっとばしてしまう。
だってほら、宮部みゆきの時代劇短編モノって、
テンポよくカンカーン(擬音が変だな)、と読めるのがいいでしょ。
というわけで、前に読んだ時もそうだけど、同じ失敗をまた繰り返し、
何回か戻って読んでましたよ、とほほ。
でもやはり、読み応え度は抜群。
話の展開上、諸手を上げて万々歳、みたいな終わり方ではないけれど
それぞれにまあ、どうにかこうにか、落ち着くところに落ち着いて
腑に落ちないところもありつつ、それでもなんとか
前を向いて生きていくんだな、みたいな光がうっすら差している
みたいな終わり。その切なさがまた、いいよな。
構成上、ドラマにはしにくいだろうけど
もし、するなら、主人公の井筒平四郎(定町回り・臨時回り)は
かの「いねむり紋蔵」を好演した、舘ひろしでお願いしたく。是非。
前半の半分(全体の四分の一)くらいは短編。宮部みゆき時代劇ワールド全開、の
ちゃかちゃかっと読ませる逸品揃い。
で、残り四分の三を使って「長い影」という長編になっていく。
てことで、前の短編はこの長編への伏線、ネタフリ。
時代物で、下町物で、捕物で、登場人物それぞれにキャラがあって、好き
なんだけど、ちょっと勝手が違う。
宮部みゆきの絶品時代劇、だと思って読むと、いやいやどうして、
たっぷり謎解きや人間監察や、なんやかんやがてんこもりの推理物。
いつもの短編のつもりで読んで、どんどん、すっとばしてしまう。
だってほら、宮部みゆきの時代劇短編モノって、
テンポよくカンカーン(擬音が変だな)、と読めるのがいいでしょ。
というわけで、前に読んだ時もそうだけど、同じ失敗をまた繰り返し、
何回か戻って読んでましたよ、とほほ。
でもやはり、読み応え度は抜群。
話の展開上、諸手を上げて万々歳、みたいな終わり方ではないけれど
それぞれにまあ、どうにかこうにか、落ち着くところに落ち着いて
腑に落ちないところもありつつ、それでもなんとか
前を向いて生きていくんだな、みたいな光がうっすら差している
みたいな終わり。その切なさがまた、いいよな。
構成上、ドラマにはしにくいだろうけど
もし、するなら、主人公の井筒平四郎(定町回り・臨時回り)は
かの「いねむり紋蔵」を好演した、舘ひろしでお願いしたく。是非。