博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

錆びない鉄柱

2014年05月26日 | 九州の風物

 昨日の本ブログの記事で高千穂神社の鉄造狛犬が鎌位時代初期から800年以上の経つのに錆びも目立たず美しいのはなぜですかという質問を先輩のKさんから頂きました。この件は私も不思議でしたので高千穂神社様にお尋ねしました所、鉄と亜鉛の化合物が狛犬の組成にあるので錆びないのだそうです。実は鉄製の仏像は鎌倉時代に東日本を中心に各地で作られたそうです。せきどよしお様のブログ「鉄仏礼賛」に解説があります。鉄は銅よりも融点が高いため溶解に強い火力が必要、加工が銅よりも大変、錆びやすいなどの技術的難点があるけれども、当時の鎌倉武士に粗削りな鉄仏の風合いが好まれたのではないかという指摘をなさっています。こちらがURLです⇒http://www.butsuzoutanbou.org/%E4%BB%8F%E5%83%8F%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0/%E9%89%84%E4%BB%8F%E7%A4%BC%E8%B3%9B/ 

 しかし錆びない鉄造品ということでは「デリーの鉄柱」が世界的に有名ですね。デリーの鉄柱(チャンドラヴァルマンの柱とも)とは、インド・デリー市の郊外の世界遺産クトウブ・ミナール内にある建造後1500年以上にわたって高さ15m以上、直径40cm以上の巨大な錆びない鉄柱のことです。なぜ錆びないのかが分からず「オーパーツ」のように言われていたこともありましたが、ウィキペディアの記述によりますと日本テレビの「特命リサーチ200X」では材料の鉄にリンを加えたことで防錆効果ができたのではないかという考察がなされたそうです(私自身は番組を見ていません)。リンは添加量が多すぎると鉄を脆くしてしまうので微妙な配合が必要なことから古代においても高度な工夫がなされていたということです。


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