博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

黄砂到来

2017年05月06日 | 風景

 今日の福岡の空は晴れていますが、黄砂で少し霞んでいるように見えます。黄砂は中国北部のゴビ砂漠や黄土高原から飛来する砂塵ですが、これらの地域から九州北部の福岡までは約2,000キロも離れているのですが、小さいとはいえ重量を持った砂粒が飛んでくるのですから驚きます。

 さて北朝鮮情勢ですが、先週29日に米空母のカールビンソンが日本海に到着し、北朝鮮への圧力をかけていました。トランプ大統領は北朝鮮が、もし米国本土に到達可能な大陸間弾道弾の開発を進めたら、あるいは核実験を継続したら、「あらゆる選択肢がテーブルの上にある」と武力行使の可能性をにおわせました。その一方で対話の可能性も示唆するなど硬軟両様の圧力を北朝鮮にかけています。また中国政府を通じた圧力も盛大にかけはじめた模様です。とりあえず米軍が北朝鮮を攻撃する危険性は当面低くはなったのでしょうか。

 もしも米軍が北朝鮮に攻撃をかけるとしたら、先ずどこを攻撃するでしょう。もちろん軍事施設でしょう。ミサイルの発射施設や格納庫、空軍基地、韓国の首都ソウルを狙う重砲陣地を真っ先に攻撃するでしょう。それから首都ピョンヤンの軍関係施設や政府機関なども攻撃対象になるでしょう。私が関心があるのは北朝鮮の原子力施設です。北朝鮮の原子力施設は、ピョンヤンの北80キロほどの場所にある「寧辺(ニョンピョン)核施設」と呼ばれる施設で、1960年代前半から旧ソ連の援助で建設され、原子炉、核燃料製造施設、使用済み核燃料再処理施設、研究所などから構成され、2,000人以上のスタッフが勤務しているそうです。北朝鮮の核兵器の核物質はここで製造されているようです。2007年に六カ国協議でいったん稼動を停止したのですが、その後再開されて現在に至っています。

 情勢によっては米軍は寧辺核施設を攻撃するでしょうか?北朝鮮の核武装の元を断つには、ここを攻撃し無力化する必要があるでしょう。問題は攻撃が行われ、原子炉や再処理施設が破壊された場合に、大量の放射能が外部に放出される可能性があることです。寧辺から韓国のソウルまでは直線距離でざっと300キロです。私の住む福岡までは約800キロです。これだけ離れていれば安心してよいでしょうか?核物質のプルトニウムは重いから、長距離は飛ばないと安心してよいでしょうか?いいえ、福岡の上空を舞う黄砂を見る限り、安心してよいとは言えないような気がするのです。だって小さいとはいえ砂の粒が2,000キロの距離を飛んでくるのですよ!

 よく考えて見ますと1960年代に毛沢東時代の中国が盛大に大気圏内核実験をタクラマカン砂漠で行っていたとき、私は小学生だったのですが、中国からの放射能が雨に混じって降ってきて、頭がはげるという噂を聞いていたことを思い出しました。

 それから1986年に旧ソ連のチェルブイリ原発事故のとき、ソ連以外の国で最初に事故を検知したのは、チェルノブイリから1,000キロ以上離れた北欧のスウェーデンのフォッシュマルク原子力発電所のガイガーカウンターだったそうです。チェルブイリ周辺の特殊な気象条件のために大量の放射能が遠距離を運ばれたのでした。そのおかげで事故地周辺の汚染が多少は軽減されたのですが、かわりに北欧諸国の放牧されたトナカイが放射能に汚染され数千頭のトナカイが殺処分されたということを私は昨日のことのように覚えています。31年前の話ですが。

 ということで、トランプ大統領には、くれぐれも北朝鮮攻撃については自制をお願いしたほうがよさそうです。韓国と西日本の私たちが放射能に汚染されないためには。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。