記念日・年中行事
○電話創業の日
12月16日は「電話創業の日」。1890年12月16日、東京と横浜で電話の営業が始まり、東京滝ノ口と横浜居留地にそれぞれ電話局が設置された。
当時電話は高価なものだったため設置している家庭も少なく、加入者は東京で155人、横浜で42人であった。昼は女性7名、夜は男性2名が電話交換手として対応した。当時はダイヤル1が東京府庁、2が逓信省電務局、3は司法省であった。
また、加入者が少なかったため、加入者の電話番号は申し込み順で決められていた。ちなみに158番が渋沢栄一、177番が大隈重信、247番が後藤象二郎、248番が前島密だったそうである。
当時の電話料金は定額で、東京が40円、横浜35円であった。この時代1円で米が15kg買えているので今の値段にすれば40円は12万円くらいの感覚。
○紙の記念日
1875(明治8)年のこの日、東京・王子の抄紙[しょうし]会社の工場で営業運転を開始した。
抄紙会社は実業家・澁澤榮一[しぶさわえいいち]が大蔵省紙幣寮から民間企業として独立させたもので、王子製紙の前身となった。※抄紙:紙を漉(す)くこと。かみすき。
□念仏の口止め
正月の神様(年神様)は念仏が嫌いであるとして、この日にその年最後の念仏を行い、翌日から1月16日の「念仏の口明け」までは念仏を唱えないという風習。
全国的なものではなく、また、かつて行われていた地方でも現在ではあまり行われていない。地域によって日が異なり、愛媛県喜多郡では12月16日、兵庫県美曩郡では12月11日などとなっている。
□気田の鵜祭り[けたのうまつり](石川県羽咋[はくい]市・気田大社、3時~)
本殿の中で1羽の鵜と神職、鵜捕部が執り行う奇祭で、国の重要無形民俗文化財に指定。鵜がわずかに灯るろうそくのあかりを目当てに台に止まる様子で、来たる年の農業・漁業などの吉凶を占う。鵜はその後、同大社近くの海岸で放たれる。
https://www.youtube.com/watch?v=-MP7i3WkCEo
タイサンボク(泰山木、大山木) southern magnolia
【花言葉】「前途洋々」「威厳」
【概要】
タイサンボク(泰山木、大山木、学名:Magnolia grandiflora)はモクレン科モクレン属の常緑高木。 北米中南部原産。自生地のミシシッピ州とルイジアナ州では州の花に指定されている。
タイサンボクは1873年(明治6年)に渡来したとされ、1879年(明治12年)に来日したグラント将軍夫妻によって、上野公園に記念植樹されて有名になった。
吉田金彦氏『語源辞典/植物編』によると、泰山木の名を最初に使ったのは園芸の権威、松崎直枝ということである。吉田氏の見解では、『葉や花が大きく立派で堅い常緑の木が巨大なために付けた名「大山木」の意味で、泰山との直接の関係はない。しかし、「大」に「泰」の字を当てた意識には中国泰山を連想し、天子祭政の野山の意識を呼び起こしたものがあったかもしれない。』としている。
属名Magnoliaは、属名はフランスのモンペリエの植物学者ピエール・マニョル (Pierre Magnol) に因んで名づけられた。種小名grandifloraは「大きな花の」という意味である。
【特徴】
大きいものは20mになる。モクレンの仲間の中では耐寒性があり、公園樹としてよく植えられる。
樹皮は灰褐色で滑らか。老木になると不規則に薄く剥げる。
葉は互生し、葉身は濃緑色で光沢があり長楕円形、長さは15~20cm、幅5~10cm。葉裏は淡い褐色の毛が密生しており布地を貼り付けたようになっている。縁は全縁だが、やや裏側に湾曲する。
主な開花期は6月~7月で直径50~60cmほどの白い花を上向きに咲かせる。花は芳香を放ち、丸くて大きなつぼみはパカッと音を立てて開くような印象を持つ。萼片が3枚、花弁が6枚。ただし花弁の数は一定しておらず、9枚から12枚になることもある。 花冠の真ん中には、たくさんの雄蕊と雌蕊が集まって円錐状についている。
花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)の集合果である。
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・葉
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・花
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・果実
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【仲間】
ホソバタイサンボク(細葉泰山木、Magnolia grandiflora var. laceolata)
日本では変種のホソバタイサンボクが多く植栽されている。両者の違いはホソバ-は葉が細くて薄い、葉縁が波打たない、葉裏に生える毛が少なく後に脱落する、とか言われるが、ぱっと見よくわからない。
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・葉
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・花
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‘リトルジェム’ 〔Magnolia grandiflora ‘Little Gem’〕
園芸品種。樹高の低い矮性種[わいせいしゅ]で、木が若い内から花を咲かせる。樹形は細い円柱形になる。花はタイサンボクより小さく、葉は濃い緑色。大きめの鉢植えで育てることもできる。
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・葉
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・花
http://www.treetopnursery.com.au/media/catalog/product/cache/1/image/9df78eab33525d08d6e5fb8d27136e95/l/i/little-gem-magnolia.jpg
ヒメタイサンボク〔姫泰山木、Magnolia virginiana〕
ヒメタイサンボクは半落葉樹でタイサンボクの花より小さいが、樹高はあまり変わらない。花径は20~30cmほどの大きさ。葉はへら状で広め、高い木の枝に咲いていた花は、花が終わると花の基部だけが残る。別名ウラジロタイサンボク、バージニアモクレン。
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http://www.dancingoaks.com/shop/images/MagnoliaMoonGlow072010t.JPG
【詳しい育て方】
■主な作業
剪定:あまり剪定を好む樹木ではないが、樹高を抑えたいのであれば先端の枝を切ったり、上の方の枝を間引く。枝を切る際は分岐している付け根で切るようにする。中途の位置で切ると見た目が不自然になる。剪定の適期は10月~12月もしくは3月頃。厳寒期の作業は避ける。
花芽は比較的短い枝、新しいく芽が吹かないようなやや勢いの弱い枝につきやすい傾向がある。間延びした枝や勢いの強い枝は切り落としてもかまわないが、短い枝はできるだけいじらないようにする。
ある程度自然に樹型がまとまるので、場所に充分な余裕があるなら切り戻しを行う必要はない(ただし一般家庭ではあまり現実的ではない)。鉢植えや一般家庭での植栽には樹高が低い園芸品種’リトルジェム’を選ぶとよい。
花芽の形成:タイサンボクは花が散ってまもなくして、枝の内部で花芽が形成される。秋には葉芽と区別できるくらいに生長する。秋以降に剪定を行うのは、花芽と葉芽が区別しやすいためでもある。
■栽培環境
日当たりのよい場所が適している。ある程度の耐寒性はあるが、寒さの厳しい地域では落葉する場合があり、厳寒地での植栽には不向き。
■水やり
やや湿り気のある土壌を好む。鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり与える。地植えはいったん根付いてしまえば特に水やりの必要はない。
■肥料
よほどのやせ地でなければ、肥料を与えなくても問題ない。大きくしたい場合は、3月頃と花後すぐに油かすと化成肥料を同量混ぜ合わせたものを少量与えると効果的。
■用土
やや湿り気のある肥沃な土が適している。やせた土地では腐葉土を入れたり、他の場所から土を盛ってきて入れたりする必要がある。
■植え付け・植え替え
植え付けの適期は春から秋。一度植え付けると植え替える必要はない。
タイサンボクは根が太くて粗くて軟らかいので大きくなったものは掘り上げて他の場所に植えても、根付かずに枯れてしまう。どうしても移植が必要な場合は根回しを移植を考えている1年以上前に行っておく必要がある。根回しは幹を中心としてある程度の距離を置き、円を描くようにぐるっと溝を掘って細い根を断ち切る。断ちきれない太い根は皮を剥ぐ。こうすることで幹に近いところにも水や栄養を吸収する細かい根が出てきて移植する際に根付きやすくなる。
■ふやし方
基本的に接ぎ木でふやす。コブシを台木にして接ぐが、一般にはむずかしい。適期は3~4月頃。
■病気と害虫
特にない。
■まとめ
やせ地でなければ肥料はほとんど要らない
剪定の適期は秋から春、ただし厳寒期は避ける
寒さの厳しい地域では落葉することがある