■いろいろな記念日
◎立冬・・・二十四節季のひとつ。暦の上での冬の始まり。陽の光が弱くなり、朝夕など冷え込む日が
多くなる。
○鍋の日・・・鍋料理に欠かせないつゆなどのメーカーで、愛媛県伊予市に本社を置くヤマキ株式会社
が制定。冬に向かい鍋物がよりおいしくなることをアピールし、家族で鍋を囲んで団らんをたのしん
でもらおうとの願いが込められている。日付は立冬となることが多く、冬の到来を感じる頃になること
から。
○もつ鍋の日・・・長崎県佐世保市に本社を置き、食肉や牛・豚などのもつ(ホルモン)を扱う株式会社
丸協食品が制定。もつの美味しさ、動物からもたらされる資源の有効活用などを広めるのが目的。
日付は11と7で「いいもつ鍋」の語呂合わせから。
○鍋と燗の日・・・日本を代表する酒造会社で構成された「日本酒がうまい!推進委員会」が制定。一
家団らんの中にある鍋とその傍らに置かれた燗酒。この日本らしい古き善き風習をあらためて見直
して温かい鍋とともに、温かい日本酒を愉しむ機会を広げるのが目的。日付は暦の上では本格的
な寒さを迎える立冬に。
○ウェルカム・ウィンター・デー(あられせんべいの日)・・・1985年に全国菓子工業組合が制定。
新米で作られたあられやお煎餅をコタツに入りながら食べてもらおうと「立冬」の日を記念日とした。
○いい女の日・・・女性の心と体を癒すトータルエステティックサロンを全国展開する「たかの友梨ビュ
-ティクリニック」が制定。同社では創業当時から1107を「いい女」と読む語呂合わせから、サロ
ンの電話番号などに多数使用しており、この日を美しくなりたいという女性を応援する特別な日と
している。
●釧路ししゃもの日・・・地域のブランドとして「釧路ししゃも」を全国にアピールする釧路地域ブランド
推進委員会が制定。日付は釧路のししゃも漁が10月下旬から11月下旬までで、一番美味しい
時期に合わせて行っている「ししゃもフェア」の初日がこの日であり、11と7の語呂合わせで、「い
いな釧路ししゃもの日」と定めていることから。
ししゃも
(1)シシャモ(柳葉魚):キュウリウオ科シシャモ属の回遊魚。世界中でも北海道太平洋沿岸の一部
(主に道東地域)でしか獲れない。漁獲高減少のため、キュウリウオや輸入品のカラフトシシャモ(
カペリン)が「ししゃも」として食卓に上ることも多い。
(2)シシャモとその仲間
ヨモギの茎を口にとおしたシシャモのすだれ干しは、釧路地方や鵡川(むかわ)の初冬の風物詩とな
っている。シシャモはキュウリウオ科に属すが、「キュウリウオ」という名は、野菜のきゅうりに似た甘い
匂いがあるため付けられたものである。キュウリウオ科の仲間はやはりシシャモとよく似ており、体が
細長く、背の後ろの方に脂びれがあるのが特徴で、シシャモのほかにキュウリウオ、チカ、ワカサギ
などが含まれる。一見すると同じ魚のように見えるが、形がいろいろ異なるので、識別できるようにな
る。シシャモは体長がふつう13cm前後で、口が比較的大きく、上あごのうしろの端は瞳孔の下に達
する。キュウリウオは更に口が大きく、、上あごの端は瞳孔を越える。一方、チカとワカサギは口が小
さいのが特徴で、チカとワカサギはよく似ているが、背びれと腹びれの位置で区別できる。腹びれの
起点が背びれの起点よりやや後ろにあるのがチカで、背びれの前にあるのがワカサギ。
(3)シシャモは海と川を往き来する
シシャモやサケ・マスのように、海と川を往き来する魚を通し回遊魚と言い、世界で30科100種ほど
いる。魚類は世界22,000種前後などで全体の1%未満であるが、産業的には重要な種類が多い。
通し回遊魚には4タイプあり、
1.遡河(そか)回遊魚:海で生活し、河(淡水)で産卵する魚。サケ科の魚、シシャモやイトヨ、ウグイ、
シロウオ(ハゼ科)、カワヤツメなど。
2.降河回遊魚:川で成長し、海で産卵する。ウナギやカジカの仲間の一部。
3.両側回遊魚:2タイプ
A)淡水性両側回遊魚:川で産卵し、海に降りて成長、その後川にそ上して更に成長したのちに産卵
する魚。アユ、トウヨシノボリ(ハゼ科)など。
B)海水性両側回遊魚:海で産卵し、川にそ上して成長、その後更に海で成長して産卵。日本には典
型例がいない。ヌマガレイ、ボラ、スズキなどがこれに近いと考えられる。
遡河回遊魚は北緯30°以北の北半球に多く、降河回遊魚は赤道を中心とした低緯度域に多い。なぜ
、このような分布をするのか?北半球の高緯度域の河の生産力が低く、海の生産力が高い。それで
海に降りて成長すると豊富な餌を利用できる。逆に低緯度域では海の生産力が低く、河川にそ上
して成長するメリットがあると考えられている。
※産卵のために上る河川
10月中旬~11月下旬、シシャモは産卵のため、新釧路川、阿寒川、庶路川、茶路川に遡上する。
釧路地方以外では、別寒辺牛川、尾幌分水川、十勝川、沙流川、鵡川に遡上する。
(4)「シシャモ」の名称
「シシャモ」という名称はアイヌ語の[スサムsusamu、語源はsusu(スス、シュシュ)=柳、ham(ハ
ム)=葉]に由来し、アイヌ民族の伝説によれば、「飢えに苦しんでいたアイヌの娘が病気の父親の
ために神に祈りを捧げたところ、柳の葉が川に次々と落ちて泳ぎ回り、それが柳葉魚(シシャモ)にな
った」という。アイヌ語由来の説には、他に「シサク(=美しい)」意説、「シサム(=倭人)」意説なども
ある。
※別のアイヌ伝説
天上の神の国の庭園には神木である柳が多く生えており、毎年秋になると、庭の池に落ちていまし
た。ところが、ある年偶然にも柳の葉がアイヌの住む下界に落ちていきました。これを見た神々は驚
いて、下界の落ち葉のようにそのまま朽ち果てるのを可愛そうに思い、柳の葉を魚に変え、永遠の命
を与えたと言われている。
(5)シシャモとカラフトシシャモ
産卵期にはシシャモのオスは尻びれが大きくなり、体色が黒くる。一方、メスは体色がわずかに黒く
なる程度。「子持ちシシャモ」として販売されているシシャモは。外国から輸入されたものでカラフトシ
シャモといい、キュウリウオ科の仲間ではあるが、シシャモではない。ウロコがたいへん小さく、脂び
れが大きいのが特徴である。北太平洋北部から北海道、北極海、北大西洋北部にかけて世界的に
広く分布する。日本での漁獲はたいへん少なく、、春から夏にかけてオホーツク海沿岸に来遊する。
※シシャモ
1.ウロコが大きい。
2.口や目が大きい。
3.脂びれが小さい。
※カラフトシシャモ
1.ウロコがたいへん小さい。
2.口や目が小さい。
3.脂びれが大きい。
(6)2012年のシシャモ漁
記録的残暑で海水温が高いまま推移している影響で、北海道沿岸の漁に異変が起きている。
10月下旬になって海水も18℃ほどに下がったものの、、シシャモ漁の不漁は続いている。釧路市
漁協によると、今期は不漁で高値傾向は続いているという。秋サケ漁も不振だったが回復の兆しも
ある模様。これに対しサバ、マフグが例年になく異常に豊漁とのニュースも見られる。
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