豆腐の日
●毎月12日と10月2日は、1(とう)2(ふ)の語呂合わせで、「豆腐の日」に制定された。
今回は「葛(くず)豆腐」と「油揚げ」をとりあげる。
葛豆腐
「葛豆腐」は、ウィキペディアや辞書・事典を調べても載っていない。でも「葛豆腐」についてのブログがあり、
料理法が載っている。共通するのは、葛粉と豆乳、それでウィキの「豆腐」を詳しく当たった。「豆腐を模した
食品」の項目で、「ごどうふ」が「葛豆腐」に近い。
●「ごどうふ(呉豆腐)」・・・長崎県と佐賀県の郷土料理
豆腐は、にがりを使って豆乳を固めるが、「ごどうふ」は豆乳にくず粉や澱粉をまぜ、加熱しながらかき混
ぜ、適当な固さになったら火からおろす。容器を氷水に浸しあら熱をとったら、冷蔵庫に入れて固まらせる。
食感はもちもち感があり、柔らかなプディング(プリン)を連想させる。佐賀県の有田町には、「昭和の初め頃
、大豆の買い付けに長崎を訪れた有田の商売人が、中国人からくずを使った豆腐の作り方を教わった」とい
う言い伝えがある。
☆ごどうふの名称由来・・・ごどうふの「ご(呉)」は豆乳の製造過程で、水を吸って大きくなった大豆を磨砕
(磨り潰)してミルク状になったものをいい、これが「ごどうふ」の由来と考えられる。
油揚げ・・・豆腐を揚げたもの
豆腐を薄く切って油であげた食品。「あぶらげ」、「あげ」、「薄揚げ」、「稲荷揚げ」、「寿司揚げ」などの呼び
名がある。薄い豆乳で作った固い豆腐を薄く切り、水切りしたあと、110℃から120℃の低温の油で揚
げ、更に180℃から200℃の高温の油で二度(あるいは三度)揚げしてつくる。揚げ油には菜種油がよく
使われる。出汁などを吸い込みやすく、袋状なので他の食材を包み込みやすい。
☆油揚げを使った料理・・・調理前に熱湯をかけるなど「油抜き」してから料理に用いられる。
(2)稲荷寿司・・・甘辛く煮た油揚げの中に酢飯を詰めた寿司の一種。お稲荷さん、お稲荷、いなりなどと
呼ばれる。一般的には米俵を模した四角形に仕上げるが、関西では三角揚げを用い、三角形に仕上げる。
地方によっては、「こんこん寿司」「こんこんさん」「きつね寿司」などとも呼ばれる。
☆近畿・・・西日本では「揚げ寿司」、近畿地方の年配者には「信太寿司」などと呼ばれることもある。西日
本には、ごまなどの具材が入った五目稲荷が多いとされる。その上から煮あげた干瓢などで縛ることもあ
る。狐の耳に模して三角形に仕上げるのが主流とされる。
その他
(1)がんもどき・・・豆腐を崩して野菜を混ぜ合わせて成形し油で揚げた加工品。おでん種には欠かせない。
略して「がんも」とも呼ばれ、「雁擬き」とじを当てて表記されることもある。がんもどきは、もともと精進料理
(もどき料理)で肉の代用品として作られた料理。関西では飛竜頭(ひりゅうず、ひりうず、ひらうす、ひりょう
ず)と呼ぶことが多い。
(2)葛の葉(くずのは)は伝説上の狐で、葛の葉狐(くずのはぎつね)、信太妻、信田妻(しのだづま)とも
言われる。
(3)葛粉(くずこ)・・・蔓性多年草の秋の七草の一つのクズの根から得られる最高級の澱粉。
(4)稲荷寿司の語源は稲荷神の使いである狐の好物に由来する。古くから狐の好物は鼠(ねずみ)の油
揚げとされ、実際に狐を捕らえる時にも鼠の油揚げが使われた。そこから豆腐の油揚げが稲荷神に供え
られるようになり、狐の好物が豆腐の油揚げになったとされる。その豆腐の油揚げを使う寿司なので、
「いなり寿司」や「きつね寿司」と呼ばれるようになった。
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