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Workは根を張るために

2015年07月13日 | 読書
 【2015読了】62冊目 ★★★
 『ハーバードの人生を変える授業』(タル・ベン・シャハ― だいわ文庫)

 「全体を振り返って」という最後の項目を除いて、51のWorkのどれかひとつでも徹底してやれるのなら、きっと「生産的知識」ということを実感できるのだと思う。いや、こんなふうに、初めからあきらめムードではいけない。心に残ったWorkについて、ぶらぶら語ってみることで、芽が出る場合もある。ヒントに気づくことがあるかもしれない。


 Work32「わからない」を受け入れる
 無知でいいというわけではない。未知を心から受け入れることが大切なのだ。そのために「畏敬や驚きという感情」を持てるようにしたい。そのための訓練、Actionがいい。「ただ歩くことを習慣にすること」という。「ただ歩く」が「五感を最大限に」使うことに通ずれば、きっと身の回りの自然に対して、そういう感情を抱けるし、それは社会的な事にも通ずる。


 Work42安心できる場所をつくる
 このエピソードは痛快だ。チームワークの研究をしている学者が、効率的な医療チームはミスが少なくなるという仮説を持って調査をしたら、結果は驚くべきものとなった。「効率的な条件」を満たすチームは、ミスが少ないどころか、他のチームより多くのミスが出た。その原因は何か…。あえて書かないがよく考えるとわかる。そこにチームワークの真実がある。


 Work44バランスをとる
 実現したいことがあれば、それを念頭に他のことを制限したり抑制したりできなければ…。Actionとして「『あきらめること』を決める」が出された。ここを読み、野口芳宏先生が以前から仰った「絶縁能力」ということが思い浮かんだ。ずいぶんと「あきらめられない」私は、ふらふらしていることを実感している。あきらめることをあきらめるっていうのは、駄目か。


 Work49深く根を張る
 冒頭の二文が印象深い。「幸福の深さは木の根のようなものです」「幸福の高さはちょうど木の枝のようなものです」。どちらに満足するか、人によって違うのかもしれないが、より本質的なのは言わずもがなである。幸福の決定を「幸福に対する感性」「環境的要因」そして「活動と実践」に区分し、自らコントロールできるのはどれかを問う。確かにそれしかない。

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