すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

「大すらい!」と叫んでみないか

2019年08月04日 | 雑記帳
 夏休み後半に読み聞かせの依頼があり、20名ほどの異年齢集団を相手にする予定がある。年齢が離れているとすればやはり絵本になるかと思う。ここは大好きなヨシタケシンスケか…、以前PCに取り込んだ二つの作品はあるが、それ以降の本を探すことにした。人気作家なので複数あったが、新しい絵本が面白い。


 お兄ちゃんが「みらいのせかいは たいへんなことばっかりなんだってさ。」と深刻な顔をして言うので、ショックをうけた妹がおばあちゃんに相談すると、「だーーーーーいじょうぶよ!」と励まされ、大変なことだけじゃなく、楽しいこと、面白いこともたくさんあると言われ、例によって「妄想」がスタートする。


 『それしかないわけないでしょう』と題された絵本は昨年末の新作。まさに、ヨシタケワールド全開という感じだ。惹かれるのは、自分たちの置かれている社会環境に重ねてしまうからだろう。「こうなるから、こうするべき」「これかあれかのどちらか」…そうした声に常にさらされ、似かよった思考になってしまう。


 注意深く見守りたい隣国との関係だって、それしかないわけないでしょう。次々と雪崩のように中止が相次ぐ文化的な交流について言えば、やはり経済ありきの脆弱な関係しか築けなかったのか、と少し残念な気持ちになる。関係悪化の根幹部分は誰でもわかるし、トップらの言い方がそれしかないわけないでしょう


 と少し時事に触れ、内容の幅を広げてみました(笑)。しかし、考えの根本はこの絵本にある一言に重なっている。「『すき』でも『きらい』でもない、『すらい』とかあってもいいわよねー。」絵本では女児が父に向かって「おとうさんなんて、だいすらい!」と叫ぶ。我が国も隣国も互いに「だいすらい」と叫んでみないか。


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