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あれもこれも彼だった

2016年02月13日 | 雑記帳
 もう少しギター弾きが上手ければプロデビュー!…なんて、可能性は砂粒以下の戯言が思い浮かぶ。だからこそ、ギタリストには羨望の目をいつも向けていた。それゆえ?買うのは洋楽、邦楽を問わずボーカリスト優先だったなあ。だから、今数少なく残っているLPレコードにギタリストのアルバムがあるのは驚きだ。


 その1枚が松原正樹である。「Take a song」…今はアマゾンで検索しても見つからない。そのレコードを一年に一回ぐらいはターンテーブルに乗せる、レコード盤ゆえにその程度でも愛聴盤と呼んでいいだろう。様々な曲調があるが、やはり一番の特徴は伸びやかさかなあと思う。ギターが上手いってこういうことだ。


 今回の訃報を聞いて、改めてその守備範囲の広さに驚いてしまった。自分が頻繁に聴いていたのは80年代中頃まで。スタジオミュージシャンの仕事も多かったのは予想できたが、フォークからポップスまで、本当にあれもこれも印象的なフレーズを弾いていたなあ、と早朝からyoutubeに釘づけになってしまった。


 追悼のページを眺めていたら、なるほどと思う表現に出会った。「松原は、そのフレーズがなければこの歌が成立しないというくらい歌に寄りそったメロディックなギター・ソロを意識して弾くように心がけたという」。他にも上手いギター弾きはいるが、寄り添いを超えて曲を輝かせたという意味ではベストと思う。合掌。

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