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読む速さに目をつける

2006年12月07日 | 教育ノート
「読むこと」には繰り返しこだわってきた。
 徹底しているとは言い難いが、様々な切り口を提示することで
取り掛かりのためのヒントとなればいいと考えている。


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 4日(月)のセミナーの質疑応答のときに、講師の佐藤正寿先生からこんなお話がありました。

  「国語と社会の教科書は、読ませています。」

 何気ない一言ですが「やはり」という思いはありました。学習活動の基礎としての「読む」を怠らず進めていくことは、学力を高めるためには必須だと思います。
 8月の職員会議の折に出した「つながる授業 4」では、二学期重視したい活動として次の二つを提言しました。

   ① 徹底的に声に出して読ませる  ② 発言の仕方を教える 

 あまりに普通のことであり逆に意識するのが難しかったかもしれません。
 しかし二学期のまとめの今の時期、どのくらい実施できたのか、効果は上がったのか、実施できなかったとすれば何が原因か、などをチェックしてみることは必要だと思います。

 ①に関して中心となるのはやはり国語科の音読だと思いますが、音読の実態についてどんな方法で把握しているでしょうか。
 6月に「筆速」のことを話題にしましたが、「音読」にも「読速」があります。経験則から言うと、これも知識・理解面の学力と大きく関連があるようです。
 どの程度が妥当な目標になるのか、あまり資料はないようですが、ある実践記録に載っていた小規模校の「到達平均」を示してみますので、参考にしてください。(かなりレベルは高い方だと思います)
 評価に役立てることもできるでしょう。

【1分間で何字読めるか(既習教材)】
 1年 330字  2年 304字  3年 337字  4年 410字 
 5年 450字  6年 613字  
 (設定目標は学年によって違うが250~360字)

 1分間に360字を読むならば、二、三年生で「早い子で10回程度、遅い子で30回程度の練習によって達成することがわかった」という記述もありました。

2 コメント

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筆速・読速 (hdr)
2006-12-07 21:20:11
先日4日の研修会,お世話になりました。
実は,私,佐藤正寿先生の大学の後輩でありました。
いや,7年も離れているのですが。
秋田出身と聞いてびっくり,同じ研究室出身と聞いて二度びっくり,でした。
研修会の中では言いそびれてしまい,その後に雑談の機会もなかったため,直接お伝えできなかったのが残念ですが。

さて,筆速・読速については,メインの話題ではなかったので感想カードには書きませんでしたが,気になるキーワードではありました。
視写の筆速については横山浩之氏による先行実践があります。
『評価基準を取り入れた補助簿の活用』
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4182103262/
視写スピードは作文力を高めるためには十分条件ではありませんが,必要条件だと考えます。
今年度私の所属する学年部の研究テーマの一つとして追試し,検証しています。
視写スピードを上げる方法として,「視点の移動をすくなくすること」「速く読む力をつけること(杉渕式)」「文節を意識して書き写すこと」などを取り上げて実践しています。
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Unknown (spring)
2006-12-08 05:30:38
実は佐藤先生と雑談していて、他にも「縁」がある人がおりました。そうした何かしらのつながりは大事にしたいことです。

さて、視写をテーマとして掲げるとはさすがです。
ぜひ、データ的なものが出たら、ください。
視写は、私にとっては結構古くからのテーマです。
二十年近くなるかもしれません。
どうも効果があがらない子がいて、眼球運動に目をつけたのもその頃だったでしょうか。
今は、視写だけでなく、聴写なども取り入れて複合的に行うことを時々薦めています。
高学年だったら「暗写」にも取り組ませたいですね。
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