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ブログ版 シュプリッターエコー

見識ある神戸判決

2006-12-02 20:08:16 | 社会
 戦争(第二次世界大戦)のためにまだ子供の時代に中国大陸に置き去りにされてしまった多くの人びと。その人びとに対する日本政府の冷たい仕打ちを断罪する初めての判決が神戸地方裁判所で下されました。もともと日本人なのに、日本政府が帰国させるのをしぶるような態度を続けたこと、帰国させても生活の助けを十分にしなかたことなどが、断罪の理由になりました。

 裁判所は法律(とりわけ憲法)に照らして物事を判断する所ですから、その町の空気が判決に反映することはまずないといっていいのでしょうが、それでもこのような画期的な判決が神戸で出たことは、神戸の市民にとっての誇りです。神戸はいろんな国の人びとの力によって作られてきた街ですから、国境の壁のために不幸におちいった人びとには心が敏感に動くのです。地元の神戸新聞もさっそく「『神戸判決』を高く評価する」との社説をかかげて、裁判所の見識をたたえました。

 もちろん、だからといって、戦争のために幼少年時代から苦しみにさらされてきた人びとの、その失われてしまった年月が、これで取り戻せるわけではありません。戦争からすでに60年あまり。でも人生をそっくり戦争に奪われて、それどころかまだ戦争が終わっていない人びともあるのです。

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