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関電にかみついた橋下知事―原発問題

2011-06-12 21:36:00 | 社会
 大阪府知事の橋下さんが関西電力にかみつきました。
 関西電力社長の八木さんが「原子力発電所の休止がこのまま続くとこの夏は電力不足に陥るので、すべての顧客に15%の節電を要請したい」と発表したのに対して、橋下さんは「15%の根拠がわからない。原発を止めたらこうなるぞとほのめかして、原発の再稼働へ人々の考えを誘導しようとしているとしか思えない」と強い拒否反応を示したのです。

 橋下さんの言うとおりだ、と思いました。
 橋下さんはいま国民の大半が心の中で疑っていることをスパッと言ってくれたと思います。

 だいたい東京電力の計画停電(ケイカクテイデンなんて、言葉自体がウサンくさい変な造語です)にしてからが、国民をドウカツするような陰湿な空気がありました。
 たぶん東電の首脳たちは、被害がここまで深刻になるとはまだ考えていなかったのです。
 原発がやがて再運転にこぎつけられるだろうと考えて、その前に反原発の風潮をたたいておこうと、おそらくそんな下心があったのです。
 で、ちゃんとした準備もせずに、計画節電なるものをぶちあげた。
 原発が止まったら、こんなことになるんだゾ!

 それに首相の菅さんまで乗せられて、今から考えるとお笑い草の、あの官邸からのおおげさな「停電発表」。
 けっきょく、場当たり的な東電の策謀で、日々、計画なるものの無計画ぶりがさらけだされて、首都あげてのあのドタバタ混乱劇。
 
 関電の八木社長の言い方にも、いまなお国民の切実な危機感からはずいぶん遠い響きがあります。
 橋下さんらが作ったせっかくの下からの節電計画(5~10%)は歯牙(しが)にもかけず、オレたちに従え、という高圧的な態度。
 トノサマのような気持ちで思うままに経営を続けてきた独占企業のごうまんさです。

 それに、今は狙いがとにかく原発を守るというところにあるものですから、市民の声に繊細な心を働かせる気などはじめからないのです。
 市民の声を聞けば聞くほど、原発の廃止へ流される、そういう危惧(きぐ)も関電首脳にはあるでしょう。

 でも、まあ、橋下さんも一筋縄(ひとすじなわ)ではいかない人ですからねえ。
 今の姿勢をどこまで貫くかは、疑問符がつきますけれど。

 しかしとにかく現時点では、ふつうの首長ではなかなか言えないことをめざましく言ってのけたわけで、見上げた知事であることは確かです。
 多くの国民が溜飲(りゅういん)をさげたことでしょう。
 
 ヤッタゼ、ベイビー。
 できれば、ベイビー、もっとヤッテよ。

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