美島奏城  豊饒の海へ

豊饒の海をめざす、教育と文芸と風流に関する備忘録

日乘  金閣寺と義満

2006年12月30日 | 歴史

 

平成18年12月30日(金) 天一天上

 

 

 今日は椿の一種の侘介を赤・白各1本を購入した。まだ苗の状態なので花が咲くかは微妙である。

 

 
 応安元年(1368年) の今日,足利義滿が室町幕府第3代将軍に就任した。室町幕府の最盛期をつくった将軍である。

 さて,彼の元邸宅で世界遺産の北山鹿苑寺(通称金閣寺)の舎利殿(金閣)の三層には義満の野望が見えるのだという。 (※トップ画像は裏山からみた金閣)
 つまり,初層は寝殿造風で「法水院」と称し,二層は武家造の「潮音洞」,三層は禅宗様の仏殿風で仏舎利を安置し「究竟頂」(くっきょうちょう)という。
 これは各々公家社会・武家社会・仏教界を義満が支配しているという象徴なのだそうだ。
 さらに出家しても髭をそらなかった彼の
行為は,聖と俗をも支配するという意志の表れなのだという。
 当時,支那大陸にあった明国に対しても「日本国王源義満」と名のったのは有名な話である。さらに,実際,我が子・義嗣を皇位につけようと目論んだ最初で最後の将軍という説もある。 (『室町の王権』今谷明著)

金閣寺 
ご存知,金閣


出家後の義満,髭がわかるだろうか?!

 

 おとなりのロシアでは1922年,実験国家ともいうべきソビエト連邦ソビエト社会主義共和国連邦が成立した。M・L理論を無視した後進国での社会主義の壮大な実験は,果たして革命期からスターリンの粛清などで空前の数の犠牲者(累計で約1500万人とも)を出して,1991年12月25日に崩壊した。閉ざされた国家に未来はないという証左でもあろう。
 ソ連の成立で冷戦が起り,国際社会は東西に分かれて対立していくことになる。そのときの外交関係で,支那と北朝鮮,ロシアはいまだに仲がいいようである。
 
     
レーニン              スターリン
 
 
 
 
今日が命日の有名人
 
 
ロマン・ロラン  1944年行年78
(仏:小説家・劇作家『ジャン=クリストフ』1915年ノーベル文学賞 )

 理想主義の文学をめざし,反戦平和を訴えた。『ジャン=クリストフ』は音楽家3代の人生について書いた大河小説。モデルはベートーベンだと考えられている。

 

ホワイトヘッド 1947年行年86
 (英:数学者・哲学者 彼の哲学はプロセス哲学とよばれる。『過程と実在』『教育の目的』他多数)

 現代哲学に大きな影響をあたえているホワイトヘッドの言葉が,          
昨今の教育論議でよく使用される。
 つまり「あまりに多くのことを教えることなかれ。しかし,教えるべきことは徹底して教えるべし」
 学力低下批判論議のなかで基礎学力の重要性をいうときに使用されている。
 さて,彼は次のような言葉も遺している

 「本当に教育をしたいのなら,難しいことから先に教えるべきなのです。」

 さて,その真意を学ばねば!
 

 

横光利一 1947年行年49 
 (小説家『上海』『旅愁』)

 川端康成とともに,新感覚派として活躍した小説家・俳人である。菊池寛に師事した。本名は横光利一(としかず)。
 今日,彼の文学を書籍の形で手軽に読むことはできない。街の書店レベルの文庫本棚には彼のものはまず無いからだ。
 そこで,web上に「青空文庫」というサイトがあるので読みたい向きには便利である。

 

 

 この他に,

中山晋平 1952年 行年65
(作曲家『カチューシャの唄』『しやぼん玉』)

 イサム・ノグチ 1988年 行年84
(米:彫刻家)]

星新一 1997年 行年71 (SF作家)

木下恵介  1998年 行年86
 (映画監督『二十四の瞳』『喜びも悲しみも幾歳月』) 

 

※本日,イラクのフセイン元大統領が死刑に処せられた。
 行年69。この刑の意味は歴史が判断することになるだろう。

 

 

 

 

 
 

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