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“五足の靴”・・・天草西海岸の風景(その2)

2010-05-06 23:41:11 | 放浪記

前回に引き続き、天草西海岸の美しい海をご紹介していきます。

 

妙見浦の海岸。ここは国の天然記念物に指定されています。

 

 

波打ち際まで近寄ってみました。

海の透明度が素晴らしいでしょう?

 

 

ココまでの写真で、海岸の石や岩肌の色が茶褐色なのに気が付かれましたか?

これは、天草西海岸一帯に多く産する天草陶石の色なのです。

天草は、良質の陶石がたくさん採れることでも有名で、全国の陶石生産量の8割を占めているそうです。

また、天草は、有田に次いで日本で二番目に陶磁器の窯が開かれた土地なんだそうです。天草陶石を使って焼かれた地元の高浜焼は、かの平賀源内をして、輸出振興に役立つ“天下無双品”と言わしめたそうです。

その古い歴史と、原料となる良質の天草陶石に支えられて、天草西海岸一帯にはたくさんの窯元が散在します。ちょうど、GW期間中に“陶器祭り”が開かれていましたが、時間の都合がつかずに今回は窯元巡りは断念。

天草西海岸の窯元巡りは、別の機会にご紹介したいと思います。

 

 

磯に登ってみました。

この周辺の海は、ウニ、サザエ、アワビ、伊勢海老、ワカメなどの海産物の宝庫になっています。

周辺の宿に宿泊すれば、新鮮な海の幸を比較的リーズナブルに頂く事が出来ます。

ちょうど、今のシーズンはムラサキウニが旬になります。

まめ八は、実家傍の漁協から直接購入してご飯にたっぷりと載せて、醤油を垂らして頂きました。

まめ八は、天草西海岸(特に苓北周辺)のムラサキウニは自信を持って“天下一品”だとお薦めできます。ホント、美味いですよ!

 

 

妙見浦を後にして、最後に向かったのが“十三仏公園”です。

“十三仏公園”へと続く道を進んで行くと。。。。

 

突然、目の前に、抜けるようなでっかい青空、ネイビーブルーの海、そして何処までも続く水平線が広がりました。

 

 

“十三仏公園”の展望所から北の妙見浦を眺めます。

 

 

この日は、黄砂が酷くて景色が霞んでいたのが残念です。

空気が澄んだ日には、遠く富岡半島や長崎が見渡せます。

 

 

妙見浦をアップしてみました。

 

“五足の靴”で、北原白秋らとこの地を訪れた与謝野鉄幹は、その後、妻、与謝野晶子を伴って再びこの地を訪れます。

その際、この十三仏公園で読んだ歌。。。

 

“天草の十三仏のやまに見る 海の入日とむらさきの波”

 

きっと鉄幹もこの場所から、天草灘に沈む夕陽を眺めつつこの歌を詠んだことでしょう。

 

 

”十三仏公園”の展望所から足元を見下ろすと。。。

はるか下に、吸い込まれそうな青い海が広がっていました。

新緑の緑に、真っ青な初夏の海。。。

汚れたまめ八の心まで洗われそうな景色でした。

 

 

西に広がる水平線。。。

 

水平線が丸く感じられませんか?

水平線の彼方は、中国・上海です。

海の向こうでは万博で大騒ぎみたいですね。

 

 

同じ場所から、今度は南(妙見浦とは反対の方向)を眺めます。

ココから先の海岸線は、道路事情が悪くて、地元の人や磯釣りをされる人以外は余り立ち入る事の無い秘境となります。

ただ、その分自然が残っているということですから、この辺り一帯は熊本県の海中公園に指定されています。

いつか必ずソニカで行ってみたい場所の一つです。

写真手前には、十三仏の灯台が見えています。

 

 

天草灘を見つめる観音様。。。

天草はキリシタン殉教の地でもあります。

 

 

“天草の西高浜のしろき磯 江蘇省より秋風ぞふく”

 

鉄幹とともに、この地を訪れた与謝野晶子が読んだ歌です。

まさにこの景色を見ながら読んだ歌だと思われます。

 

>~江蘇省より秋風ぞふく。。。この地に立てば本当に実感が湧く表現です。

 

上の写真から左手にパンしたショットです。

白い砂浜は、高浜海水浴場(白鶴ヶ浜)。夏場は多くの海水浴客で賑わいます。

この高浜の集落から、写真奥へ約15分ほど車を走らせると、隠れキリシタンの里、大江の集落になります。

天草は、天草四郎を初めとしたキリシタン殉教と、その後の隠れキリシタンの歴史を秘めた土地でもあります。

この大江集落で、“五足の靴”の一人である吉井勇が呼んだ歌が、まめ八はとても気に入っています。

 

“白秋と ともに泊まりし天草の 大江の宿は 伴天連の宿” -吉井勇-

 

天草のキリシタン殉教と隠れキリシタンの歴史と、大江・崎津天主堂については、また別の機会にご紹介したいと思います。

 

 

ここまで来て、時間が無くなって来たので、“十三仏公園”を後にして苓北町富岡に帰りました。

その日は、夕方に天草市(旧五和町)の通詞島にある温泉センターでゆっくりと疲れを癒しました。

その帰り道、通詞島の向こうに夕陽が沈んでいきました。

 

 

GW期間中とあって、この日はたくさんの県外ナンバーのライダーとすれ違いました。

このライダーも今日のねぐらを探して走っているのでしょうか?

 

次の機会には必ず天草灘の水平線に沈む夕陽のショットをご紹介したいと思います。

 

 

最後に、今回撮った写真の中で、まめ八が一番気に入った写真をご紹介してこのシリーズを終わりたいと思います。

 

紺碧の海に向かって駆け出す娘と奥さんのショット。。。

 

いつまでもこの景色を忘れないでいようね。。。

 

 

 

 


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

yut666 [2010年5月7日 23:02]
こんばんわ。
こちらもとても美しい海ですね。
こんな美しい自然は、いつまでも残したいですよね。
少なくても、人間の手で失うことのないようにしたいものです。
まめ八 [2010年5月8日 10:35]
yut666さん、続けてのコメント、有難うございます。
山の風景もいいのですが、広々とした海の風景も心が晴れ晴れとしていいものです。
実は、この近くに九州電力の石炭火力発電所があるのです。天草西海岸は、平野が少なく、漁業以外には大した産業が無いため、産業振興策として建設された物らしいのですが、美しい海岸に立つ巨大で近代的なその姿は“未来少年コナン”の出てきたインダストリアみたいで、異様な感じがします。
環境保護と地域の人々の豊かな生活とは相反する物なのでしょうか?
-.-; [2010年5月8日 16:20]
こんにちは。
すごく素晴らしい景色が続きますね~。実際にここに訪れて眺めることが
できたらどんなに感動するだろうかと想像してみたら、ちょっと
涙が出てきちゃいました。(だめですね、弱ってます)
でも本当にいつか訪れることができたらって思います。
まめ八 [2010年5月8日 22:57]
-.-;さん、こんばんわ。
続けてのコメント、有難うございます。
素晴らしい景色を見て涙が出て来る気持ち、とてもよく解ります。それと同時に、私の拙い写真をご覧になって、そこまで感動して頂き、何とも表現しようの無い嬉しい気持ちで一杯です。
ところで、人間、強い時もあれば、弱い時もあるものだと思います。
ただ、私の経験だけで申し上げるのは心苦しいのですが、弱っている時の心の方が、その人が持つ本当の綺麗な心が発現する時だと思いますよ。

-.-;さんは、これまでの記事、そしてコメントを拝見する限り、責任感の強い、真っ直ぐで純粋な心を持った、優しい(それがゆえに傷つきやすい)方だと拝察しています。(そのくせ、意外と意地っ張りだったりして。。。!(^O^))

感動した時や、悔しい時、悲しい時に涙が出る事は別に恥ずかしい事ではないと私は思います。
私など、九州男児のクセにしょっちゅう涙流していますよ。(;^_^A

天草西海岸に、いつの日か必ずお出で下さい。
水平線の向こうに沈む夕陽を見たら、人間の営みの小さなこと、そしてその小さな営みに涙を流すことが出来る人間の素晴らしさを実感できますよ。!(^O^)
にーなな [2010年5月15日 21:04]
こんばんは。
前回に引きつづき、とても素晴らしい海ですね。
以前、甲信方面にいたころ、毎年数回は海へ出かけていたことを思い出しました。
夜な夜な出発して、早朝の海を眺めるのが好きでしたね。なにかそんなことを思い出してしまいました。。笑
yut666さんも仰っているように、このままずっとこの姿であって欲しいです。
まめ八 [2010年5月16日 19:48]
にーななさん、こんばんわ。
続けてのコメント、有難うございます。
実は、天草西海岸の一番素晴らしい景色は、水平線の彼方に沈む夕陽なんですよ。
夏になってまた里帰りする機会がありましたら、夕陽の撮影にもチャレンジしてみたいと思います。
ところで、以前、釣りをやっていた時には早朝の海を眺める事ができたのですが、最近はもっぱら夕陽専門になってしまいました。(;^_^A