先週の久住高原コテージで、温泉と高原の秋風に取り付かれたまめ八は、性懲りも無く今日も温泉に行くのでありました。
今回目指すのは、小国町にある山間の静かな温泉地“山川温泉”です。
昼前に熊本市を出発。今日は車も少なかったためか約1時間で小国町に到着しました。
ちょうど昼食の時間だったので、“何が食べたい?”と子ども達に聞くと、返って来た答えは“ハンバーガー”・・・
大人二人は小国名物の蕎麦が食べたかったのですが、聞いてしまったからにはもう後には引けません。ちょうど熊本のローカル情報誌に“小国バーガー”なるものが紹介されていたので今日の昼食はそこで摂る事にしました。
小国町の中心部を過ぎ、国道387号線に入り、暫く走ると右手に“小国バーガーの店 森のふくろう”と書かれた看板が目に入ります。
ウェスタン調の小さなお店です。
このお店は以前このブログでもご紹介したことのある“はげの湯温泉 豊礼の湯”と隣接したレストラン“森のふくろう”さんが出しているお店でした。
【過去記事】http://gazoo.com/G-blog/mamehachi/191798/Article.aspx
“森のふくろう”さんで出していた“小国バーガー”が好評だったために、その専門店を出したのだそうです。
最初、余りに簡素な店のたたずまいに店内に入るのを躊躇したのですが、入り口から顔を覗かせた人の良さそうなおばちゃんと、可愛い猫の姿に安心して注文する事にしました。
看板息子の猫ちゃん。とても人懐っこくてまめ八のソニカが駐車場に停まった途端、駐車場のはずれから走ってお店に戻って来ました。
お店のおばちゃんの話によると今年でまだ1歳なんだそうです。
まめ八が頼んだ“チーズ入り小国バーガー”(600円)。
ケチャップがはみ出してしまって写真的にはダメですが、天然酵母を使用して石窯で焼き上げたというバンスと、肥後あか牛100%のハンバーグがとても美味しかったです。大きさも〇ックのハンバーガーの1.5倍位あり、これ一つで男性でもお腹一杯になると思います。
まめ八以外の3人が頼んだ“照り焼きチキンバーガー”。
“阿蘇に来てあか牛食べんでどぎゃんすっと?”
・・・それにしてもハンバーガーを美味しそうに撮るって難しいですね。
“森のふくろう”のおばちゃん、写真が下手でゴメンね!
小国バーガーでお腹が一杯になったので、今日の目的地、山川温泉の“山林閣”に向かいます。ちょうど小国バーガーを頂いた“森のふくろう”さん前の三叉路から国道387号線を外れて道なりに進めば到着します。
宿の雰囲気は、山間のひなびた温泉旅館って感じです。
フロントで入湯料一人500円を払ってイザ温泉へ。。。
この旅館“山林閣”さんは、昔ながらの湯治場という雰囲気を強く残した老舗旅館です。館内には、有名な“滝の見える温泉”、混浴の“岩風呂”“内湯”“家族風呂”と様々な種類の温泉があります。
ついていた事に、この日はお客さんが殆どいなかったので、まるで貸切風呂状態で、写真も撮る事が出来ました。
まずは“山林閣”さん自慢の“滝の見える温泉”。
いい感じでしょう?
温泉のすぐ向こうに滝があって、その飛沫の中温泉を楽しむ事が出来るのです。まめ八が入った時には光の加減で滝の飛沫が漂っているのが見え、それを胸いっぱいに吸い込みながらの温泉三昧になりました。
しかも滝から吹いてくる涼風のお陰で、温泉に浸かって暑くなったら体を冷まし、そして体が冷えてきたらまた温泉を楽しむ、という文字通り温泉三昧が出来るのです。
写真をご覧になってもお解りかと思いますが、温泉の傍を流れる滝は自然の滝ではなく、砂防ダムの人工的な滝です。しかし、流れている川はとても綺麗な清流なので、マイナスイオンたっぷりの空気がとても心地良かったですよ。
“滝の見える温泉”は、上下二段になっており、下段の滝に近い方がやや温めになっています。
せっかくたくさんのお風呂があるのだから、いろいろ試してみない手はありません。(転んでもタダでは起きない貧乏根性丸出し。。。)
“滝の見える温泉”を楽しんだ後に、混浴の“岩風呂”を目指しました。
“混浴”という言葉に、よからぬ期待を膨らませたのですが。。。
だ~れもいませんでした。
山川温泉は、九重山系の涌蓋山(わいたさん)の麓にある6件ほどの宿がある小さな温泉郷です。
泉質は硫黄泉。温泉に入ると硫黄の臭いが鼻をつき、嫌が上にも温泉気分を掻き立ててくれます。
写真でもお解りだと思いますがお湯は白濁しています。白い沈殿物(湯の花)が多く、湯船に浸かるとそこに沈んだ湯の花が湧き上がってきます。
皮膚病やアトピーに良く効くそうで、湯治のために遠方から訪ねて来られる方もいるそうです。
でも、そんな事は抜きにして。。。
手足を伸ばしてゆったりと湯船に浸かり、青空を見上げると心が洗われるような爽快感。。。
青空を流れる雲と同じ早さで、贅沢な時間がゆったりと静かに過ぎていきます。
“気持ちの良かぁ~・・・”
“岩風呂”の次に向かったのが“内風呂”。
内風呂のせいかココが一番湯温が高く感じました。また硫黄の臭いも一番強く、山川温泉の特徴が一番感じられる?でした。
他にお客さんがいなかったので写真撮りまくり。。。
内湯で体を洗い、再び“滝の見える温泉”に浸かっているとさすがに少々暑くなってきたので上がる事にしました。
ロビーのソファーに座って冷たいお茶を飲んでいると、開け放された窓から涼しい秋風が吹き込んで来ます。気温は23℃。。。極楽です。
何だか眠くなって来ました。このまま夕食まで昼寝出来たらどんなに気持ち良い事でしょう。
そんな思いに駆られながらも家路につきます。
途中、山川温泉郷の外れに残る有形文化財“旧国鉄宮原線”のアーチ橋が棚田の向こうに見えました。(このジャンルはEP82-SW20さんがご専門ですネ!)
山川温泉郷入り口の道路を跨ぐ、もう一つのアーチ橋。
その向こうには涌蓋山がそびえています。
国鉄宮原線は昭和59年に廃線となりました。
小国の街中を抜けて熊本を目指して、いつものように国道212号線を走ります。
左手には、これまで何度かご紹介したことがある九重連山が、初秋の夕陽のに照らされて佇んでいました。
何度見ても素晴らしい景色だと思います。
道路わきの原野にはススキが早くも穂を開いていました。
そういえば、もうすぐ中秋の名月ですね。
原野の夕景。今年は口蹄疫問題で九州各県の畜産農家は大変だったみたいです。この平和そのものに見える原野でも、入り口には未だに白い石灰が撒かれた後が残っています。
まめ八も、口蹄疫流行時に出された、阿蘇・九重方面への立ち入り自粛呼びかけ期間中、こちらには行きませんでした。そのため今年の夏は、阿蘇には余り遊びに行くことがありませんでした。
振り返ると原野の向こうに阿蘇の山々が頭を覗かせていました。
国道212号線から菊池・阿蘇スカイラインへ。。。
阿蘇谷の田はすっかり色付いていました。
もう暫くすると山里も稲刈りの季節を迎えます。
明日の天気予報は曇りのち雨。
阿蘇山上空には雲が広がり始め、早くも天気が崩れる予兆が見られました。
雲間から漏れた夕陽が阿蘇谷の一部を照らし、不思議な景色を見せてくれていました。
さて、今回訪れた山川温泉ですが、最初にも述べたように山間の静かな温泉郷です。従って、メジャーな温泉地のようなお土産店や小奇麗なカフェ等が立ち並ぶ温泉街などはありません。また、温泉自体も昔ながらの雰囲気が残っているため、ドライヤーやタオルなどが完備した小奇麗な温泉を期待してはいけません。それどころか、ココの温泉は硫黄分が多いので、湯船に浸かれば“湯の花”が巻き上がるし、浴槽や蛇口は硫黄分で黄色くなっています。
これらは決して不衛生という事ではありませんが、人によっては余り良い印象を持たれない方もいるかも知れません。そういったちょっと神経質な方は、黒川温泉とか小田温泉の、最近出来たちょっといい宿に泊まられる事をお勧めします。
この山川温泉は、“ひなびた温泉宿で、川のせせらぎを聞きながら静かに温泉を楽しみたい”という方のための温泉郷だと思います。
コメント
- 宮ちゃんNO1 [2010年9月12日 6:49]
- おはよう 宮ちゃんで~す。
朝から美味しい写真で・・生唾ゴックン
ホント・・美味しそうですね~
又、ボリュームが有っていいですネ!
随分自然豊かな所ですね~
流れる川を見ながらの露天風呂・・風情が有ります。
昔からの湯治場って感じですが、
コレがまた温泉好きにはたまりません!
やはり熊本は阿蘇山があるくらいだから
温泉地が多いんでしょうネ~ - きなこ [2010年9月12日 7:38]
- おはようございます。
施設が完備されている温泉って快適ですけど、今回紹介いただいたような
こういった自然に近い感じの温泉っていいですよね~。
温泉にきたーって感じがします。
秋の季節を感じるドライブ道も素敵です。
もちろん小国バーガーも・・・。 - まめ八 [2010年9月12日 13:38]
- 宮ちゃん、こんにちわ。
いつもコメントを頂き、有難うございます。
九州は大きな火山が多いので温泉地には恵まれていると思います。今回ご紹介した山川温泉は、有名な黒川温泉のすぐ傍にありますが、この周辺だけでもこうした小さな温泉郷が幾つも点在しています。
これから段々と涼しい季節になりますので、こうしたマイナーな温泉郷をご紹介していければ、と思います。 - まめ八 [2010年9月12日 14:08]
- きなこさん、こんにちわ。
連コメ、有難うございます。
こうした昔ながらの温泉旅館は、日帰り入湯だけだとかなり安く利用できるのが魅力です。今回は一人500円でした。(これが設備の良い施設だと1000~2000円近くかかってしまいます。)
また、何よりお客さんが少ないので、静寂の中でゆっくりと手足を伸ばして入れるところが魅力だと思います。
これからドライブにも良いシーズンになりますね。暫くはブログネタにも困らないで済みます。!(^O^) - yut666 [2010年9月12日 20:53]
- こんばんわ。連投です。
日帰り温泉、いいですよね。それにしても500円とは安い。こちらの温泉では大抵1000円とられます。
貸し切り状態なのもラッキーでしたよね。温泉は、やっぱり白く濁った硫黄泉に限ります。千葉には火山がないので、硫黄泉はありませんので羨ましいです。
あとバーガーは写真撮るのも難しいですが、食べるのも結構難しいですよね。 - まめ八 [2010年9月13日 18:37]
- yut666さん、こんばんわ。
いつもコメントを頂き、有難うございます。
なかなかいい温泉でしょう?!(^O^)
宿泊するだけの経済的な余裕が無いので、最近はもっぱら日帰り温泉にハマっています。
こちらでは、余程の高級ホテルか、嗜好を凝らしたお風呂でもない限り温泉宿の入湯料は1000円以内に収まるようです。有難い事です。
ココの温泉は硫黄分が強くて、帰りの車内まで温泉の臭いがプンプンしていました。!(^O^)
賑やかな温泉街よりも私はこう静かな温泉郷が好きですね。 - おぺ [2010年9月18日 1:29]
- こんばんは。
いや~いい写真。棚田とアーチ橋の1枚は特に美しいですね。構図もバッチリ決まりました。
ココの温泉はきれいな青色をしているんですねぇ。九州は温泉どころなので、ふと思い立ったら温泉めぐりできるんですね。いいなぁ。 - まめ八 [2010年9月18日 21:40]
- おぺさん、こんばんわ。
三連コメ、有難うございます。
拙写真をお褒め頂き嬉しく思います。
これからも模型道だけではなく、写真道の方も腕を磨き、被写体の美しさをそのままお伝えできるようになりたいと思います。
ところで、ココの温泉は硫黄分が強いためにこのような色になるみたいです。
でも下着やタオルについた硫黄の臭いがなかなか取れない、と奥さんが嘆いていました。!(^O^) - EP82-SW20 [2010年9月19日 22:32]
- こんばんは。
川の見える温泉、それが仮にえん堤による滝であっても、せせらぎが傍にあるというのはいいものですねw
宮原線、アーチの上を歩いてみたいです。
近くに住んでいれば、絶対に散策に行ってますね(笑) - まめ八 [2010年9月21日 19:52]
- EP82-SW20さん、こんばんわ。
いつもコメントを頂きまして有難うございます。
また、リコメが遅くなってしまいました事をお詫び致します。(ついうっかり見落としていました。(;^_^A)
川のせせらぎのマイナスイオンがたっぷりの温泉で、涼しいだけでなく体と心にも優しい温泉でした。
地元に住んでいながら宮原線には乗れず仕舞いでした。現在では線路も撤去されて、終点の旧小国駅は道の駅として利用されています。
今でも残されていたら一度はゆっくりと鉄道の旅を楽しんで見たかった路線です。 - 若松の久ちゃん [2012年12月12日 5:23]
- 懐かしいです。
20年ほど前は毎週出かけてましたが、ずいぶん変わったようですね。 - まめ八 [2012年12月13日 15:53]
- 若松の久ちゃん、こんにちわ。
初めまして!
この度は、当ブログにお立ち寄り頂き、有難うございます。
おおぉ~。若松の久ちゃんさんの思い出の温泉のようですね。
20年前なら道路も今みたいには整備されていなかったでしょうから、文字通り秘湯って雰囲気だったのではないでしょうか?
「山林閣」さんは、今は何故か蟹料理をウリにしているみたいです。どちらかというと、湯治宿みたいな雰囲気でした。
風景は変わっても、硫黄の匂いが強い泉質は変わっていないと思われますので、また遊びに行かれてみては如何でしょう?
あなたのブログにコメント投稿されたものです。