「ボクセルポリゴンな日々」 - UnityでMakersとVRをつなぐ挑戦 -

Unityプログラムで3DCGアセットデータをVRや3Dプリンターで利用可能にする最新技術や関連最新情報を紹介します。

「立体出力可能な形状モデルに作り変え(その14)」Makerbot.Thingiverse登録その後。

2013年01月19日 16時47分53秒 | 立体出力(技術およびサービス)



昨日Makerbot.Thingiverseにあにまさ式弱音ハクさんモデルデータファイル(STL版・単色モデル出力用)をクリエイティブコモンズとして登録しましたが、今朝の時点で342人が閲覧し20人がダウンロードし、4人がお気に入りに登録して下さいました。

Thingiverseでは既に数多くの立体出力可能な3DCG形状データが蓄積されダウンロードが可能になっています。

3Dプリンターを買ってしまったけど3DCGモデリングの方法を知らない人はあわてて3DCGモデリングの勉強をしなくても、Thingiverseのデータを選んでダウンロードし立体出力するだけでも3Dプリンターの価値に満足できるのではないかと思います。(^^)


私は「3DCGデータは形を伝えるだけでなく、作り方も伝える。」と個人的に考えています。

その理由は至極明快で、3DCGモデルのワイヤフレーム表示を見れば誰もが理解出来ると思います。ワイヤフレームとは空間を切り取る設計図です。とりわけポリゴン数の少ないモデルについては空間の切り取り方について職人技をじっくり観察し堪能できる情報をふんだんに含んでいます。

だから先ずは達人の組んだポリゴンモデルをじっくり観察し、可能ならばそれを自分で改造してポリゴンモデルになじんでいくという作業を経て行けば、自ずと3DCGモデリングと言うものがどういう物であるか理解する事が出来ると思います。

はっきり言って、知識0の状態からモデリングの手引書だけで形状データを作ろうと思えばあらゆる知識を吸収しなければならなくなり、途中で絶対めげてしまいます。

モデリングの達人が近くにいて直接教えてもらえるのが最高に良い方法ですが、そんな恵まれた人脈を持つ人はそうそういません。

しかし3DCGモデリングは、モデルデータに触れた途端に理解出来る事が多いのです。


なぜそう言い切るのか?その論拠となる実例があるからです。

MikuMikuDance登場以降、実に多くの3DCGモデリング人口が存在している事がその証左です。

彼等および彼女等はその一部がかつて3DCGを勉強していた人間を含んでいるにしてもその大半がMikuMikuDanceを使うことで初めて3DCGとそのデータに触れた人たちばかりだったのです。

しかしMikuMikuDanceで利用されている3DCGデータファイルはその構造上、内部に記録されている全ての情報を包み隠さず第三者に開示してくれます。その情報を読み、ワイヤフレーム表示を見た時、3DCGが初めての人の目の前に「いかにして3DCGは空間を切り取るのか」という秘密の奥義を教えてくれるのです。

このタブーの打破こそがMikuMikuDanceの原動力であり、多くの3DCGモデラーを生み出す元になったのです。そのデータ開示を決断したサンプルデータ作成者のあにまささんの勇気には頭が下がります。


そして、これこそがクリエイターズコモンズの意義を示す生きた実例となっているのです。


それでも世間にはなお「それでは開示したモデルデータの作成者はどうやって食っていけばいいんだ?」という疑問が渦巻いています。

その答えを掴むために3Dプリンターが存在すると私は考えています。

モデルデータが形になる時、新たなビジネスモデルが生まれるのです。

その秘密はいずれ明らかにしていきます。

量産の必要もない、流通の必要性さえない。SNSが全ての原動力になるのです。(^^)