「ボクセルポリゴンな日々」 - UnityでMakersとVRをつなぐ挑戦 -

Unityプログラムで3DCGアセットデータをVRや3Dプリンターで利用可能にする最新技術や関連最新情報を紹介します。

【Kinect】ReconstructMeでKinectを3Dスキャナに変身させる。(速報)

2013年01月09日 15時19分56秒 | Kinect活用術


本日ツイッターからピックアップした情報です。

ReconstructMeというWindows用の3Dスキャニングツールが公開されています。

PC用或いはXbox360用のモーションキャプチャリングデバイスである「Kinect(キネクト)」を使って手近な立体物の3DCGデータを取り込むというツールです。

この動作を確かめるべく久々にKinectを引っ張り出して接続し、MMDやMMMでモーションキャプチャーが出来る事を確認したのでしたが、
ReconstructMeの動作確認には至りませんでした。

明日続報をお伝えします!(汗)

【ブログ】タイトルの小変更につきまして。

2013年01月09日 10時54分37秒 | 日記




本日から日記のタイトルを少し変更してみました。

最近というほどでもないですが、ここしばらくはMakersムーブメントがじわじわ認知されてきています。

ニコニコ動画を視聴されている皆さんは「ニコニコ技術部」というタグがある事を御存じの方が少なからずいらっしゃるのではないかと思いますが、そこに代表されるように「手作りと持ち前の技術&アイデアで世の中を少し驚かせるものづくりをしようよ。」が合言葉のアメリカを中心に活動している団体です。昨年出版されたクリス・アンダーソン氏著の「MAKERS―21世紀の産業革命が始まる」(NHK出版刊)では単に趣味のものづくりだけでなく社会の産業構造をも変革する力になる可能性が示唆されています。

その本の中でも注目されているのが「3Dプリンターによるものづくり」です。
抜粋された本の内容を見ると、3Dプリンターによる多品種少量生産が産業を変えうる力になっていくとの事が書かれているそうです。

また、私が現在読んでいる「Fablifeデジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」」(田中浩也著、オライリー・ジャパン刊)では、最終的に3Dプリンターが自己を含むあらゆるものを生産する世界の実現を”Fablab 4.0”と定義する未来ビジョン「ファブラボの進化構想」が語られています。

これらはあくまで予測であり、現状の工作機械としての3Dプリンターを鑑みると荒唐無稽だと決めつける論調もあります。しかしそれでは夢や理想が無さ過ぎます。それは「ロボットが日常生活に入り込むなど夢のまた夢」と大企業関係者が一笑に付していた数年前の認識と同じです。今ではルンバを始めとする全自動掃除ロボットが普及し電器店の家電コーナーで売られるに至っています。

いつの時代も問題になるのは新技術に対する無理解、というより既存の技術や枠組みを壊されたくないという恐怖心から来る「拒絶」です。

後ろ向きな考え方は何の問題も解決しません。それよりもこんなに発展途上で魅力的な装置が出揃ってきた訳ですから、これを使わない手はありません。


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MMDアバンドールは3Dプリンターを趣味の方向で使い倒す事に意義を見出しています。3Dプリンターを使って自分だけの人形~ボーカロイドやその他魅力的なキャラクターモデルを立体化し保有する事は何と言っても楽しいし、それ自体がオンリーワンの映像ネタになります。

または「作った」「持てた」という情報を公開し共有する事によって新たな人同士のつながりを生む事が出来ます。従来ならば模型を作るためには指先の器用さや細かい工作作業を長時間続けるバイタリティと根気、そして揮発性材料を扱える場所が必要でしたが、3D立体出力サービスを利用して立体物を作成する分にはそれらを一切考えなくて済みます。3Dプリンターを使った場合でも従来の工作よりは環境負荷を減らす事が出来ます。(塗装を行なう場合は別ですが)

しかしこの方向性は、上記で紹介したMakersやFablabの追及する未来や現在行われている活動と合致します。
要するに既に同じ活動を行なっている先人達が存在するのです。ただ私の場合、少しだけ自分の欲望である「MMDのキャラクター達を立体化してみたい」に沿った活動をしている事になります。


しかしながらそれ以上に意義があると思う事は、「モデリング能力のあるなしにかかわらず3Dプリンターで出力可能な3DCGデータを増やす事により様々な人が恩恵を与えられる世界が来る」事であると考えています。

最初は誰でも3DCGでモデルを作る能力を持ってる訳ではありませんが、たまたま自分が扱える3DCGモデルデータが手近にあり、それをもっと自分の好みのものにしたかったからという理由で3DCGモデルに手をわえるための知識としてモデリングと言う行為に手を染めて行くのです。

だから3DCGモデルが手近にあり、3DCGモデルを映像制作や3Dプリンターでの立体出力によって生活が豊かになる事を感じられるという社会の実現が重要なのです。そのモデルデータが自分でも作る事が出来ると知った時に新しいクリエイティブライフが始まるのです。

その活きた実例としてMikuMikuDance(MMD)という3DCGデータ利用環境(映像制作ツール)があります。MMDでは利用される3DCGデータを公開配布することにより3DCGデータを多くの人間にとって身近なものにしてきました。それを改造して映像に利用したり再配布する事により、驚くほどの短期間で世界を席巻する映像用の膨大な3DCGデータベースが構築され、今や日本だけでなく世界中のMMDer(=MikuMikuDance愛好家)さんが利用しているのです。

私はこれを3DCGデータ利用環境の成功例であると捉えています。


こうした経緯を踏まえ、MMDアバンドールではさらに以下の事を考えています。


「ネットに対してモデリングリソースを供給したデザイナーさんやモデラーさんにも恩恵のある世界を作らなければ、3DCGデータによるエコワールドは成り立たない。」


これに対するアイデアや試みを実現し、発表していきたいと思っています。皆と共有できるデータを提供して下さったクリエイターさん達が提供したままで終わってしまうのは残念な事だと思います。
彼等の貴重な活動を支持し支援する意思を伝える手段を用意していかなければ、データリソースは枯渇する運命をたどる事になります。

そのために3Dプリンターによる立体出力が重要なのです。
立体出力する事でデータ作家さんやデザイナーさんを応援する仕組みが実現できるからです。

その実現方法につきましては今後本ブログで筆者の考案した方法や実践状況についてをご報告していきたいと考えています。


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長くなりましたが、
以上の理由で筆者は3Dプリンターに関連するMakersの活動やFablab活動を応援していきたいと考えています。それがこれからのものづくりの未来だと確信するからです。

その活動を支える一端として、「MMDアバンドール」があることをどうかご理解頂きたく思います。

どうか今後とも本ブログを宜しくお願い致します。