FF11&14『オス猫日記』

「オス猫」、Misericordeの活動記録(看板に偽りあり)他。
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アルタナの寵児たち 「先生、しつも~ん!」

2006年06月21日 00時20分43秒 | 駄文
「三旗連合って、どんな組織だったんです?」
 馬鹿猫がおもむろに発した一言に、空気が凍りついた。


 視界が歪む。口に含んでいた葡萄酒を噴出しそうになるのをこらえ、無理やりに嚥下する。軽く咳き込みながら脇を見やれば、この場におけるもう一人の猫――ナーハ・フォルゲは杯に口をつけたまま、眉を顰めて対面の間抜けを眺めている。
 一方の駄猫はと言えば、何故わしが咳き込んでいるのかも、何故自分が見つめられているのかも理解できない様子で、後頭なぞを掻いている。
 それを見、わしはこやつ――ミセリコルデという“自称”「オス猫」に対する評価を改めると共に、こやつをこの場へ連れて来た己の失策を悟った。

「誰から聞いた?」
 やや呆れたようなナーハ・フォルゲの反問。その声に含まれる色合いは、困惑のものが強い。
 ミセリのやつがあまりにもあっさりとその問いを発したもので、真意を測りかねているといった感じじゃろう。――まあ、実際のところ、こやつは何も考えとらんと思うが。
 ……と、そんなことを考えとる場合ではない。このままでは――、
「ヴィルトさんでしたっけ? ニノさん」
 ……遅かった。おまけにこちらへ話を振ってきおった。
 当然、ナーハ・フォルゲの視線もこちらへ向く。何とはなしに気まずい思いを味わいつつも、極力冷静を装い首肯してみせる。
 ナーハ・フォルゲはと言うと、しばらくこちらを見やった後、
「……ま、別に構わねーんだがよ」
 言って、肩をすくめる。
 どうやら、機嫌は損ねずに済んだらしいと見える。図らずも名を明かしてしもうた情報提供者には、今度酒でも奢るとしよう。

「あー……。何て言ったらいいのかね。そんなにけったいな組織ってわけでもねーぞ?
 ――まあ、執行部とか“七十二将”とかの前線連中に関して言えば、確かに人外魔境って感じだったがよ」
 視線を虚空に飛ばしながら語り始めるナーハ・フォルゲ。
 組織形態や指揮系統、知っている部署の簡単な説明をこなしていくうち、徐々にその顔色は曇っていき、
「……代表で挙げるとしたら、《冷厳な刈り手【グリム・リーパー】》とかな」
 先ほど人外魔境と称した“七十二将”の、具体的な名を挙げる段階に至っては、思い出したくないことを思い出したという色がありありと顔に浮かんでいた。
「ナーハさんは、どんな部署に居たんですか?」
 こういうときにこそ、この空気を読めない駄猫の出番。できるならこれ以上思い出したくないというオーラを露骨に発散している相手に向かって、さらに踏み込んでいく。
 ――この強引な厚顔さは、わしには真似のできん芸当じゃ。故に、こういう場面でこやつが居ると多少助かる。……へまを踏むことの方が圧倒的に多いので、結果的にはマイナスなのじゃが。
「俺か? ぁー……俺はだな……」
 思い出すのが嫌なのか、はたまた語りたくない事情でもあるか、言葉を濁すナーハ・フォルゲ。その顔を、何やら得体の知れない期待のこもった瞳で見つめるミセリ。
「えーと……」
 視線をあちらこちらへさ迷わせ、言葉を探すナーハ・フォルゲ。
 ……やれやれ。どうにも事態が硬直し始めた。今のところはこの辺りで引いておいた方がよさそうじゃ。
 内部の人間が代表に挙げるような名前を聞けただけでも、よしとしておくとしよう。
「ミセリ。あまり深い部分まで首を突っ込もうとするでない」
 未だ答えを待つ駄猫に言い、こっそりと安堵の溜息を吐いているナーハ・フォルゲへと視線を移す。
「中々に面白い話を聞けた。このアホが少々礼節を欠いた詫びじゃ。今日の酒代くらいなら、奢らせてもらうとしようかの」
 ――わしの提言に、ミスラ族の傭兵は苦笑して見せた。



 数時間後。酔っぱらったミセリが「暴れる」のを見やりつつ、改めて、わしはこの場にこの駄猫を連れて来たことを後悔するのだった。







 いつにも増して楽屋ネタ度の高い駄文ですなー。

(主が言うな主が)

 さて。明日は文章表現法の第二回小レポートですよ。

 今回は、「小学五年からの英語必修化」に対する意見文(用意された新聞記事からの引用・別意見に対する譲歩を入れること)。ですねー。

 この題に対してあまりにも自分の意見がないもんで、結構不安の残る小レポートなわけですがw

(時間内に終わりさえすれば問題なかろ)

 それは何事に対しても言えることですけどねー。

(ま。それができるかどうか、という話じゃがな。主の場合)

 ぬう(;・ω・)

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2 コメント

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そうそう (sobael@管理人)
2006-06-21 20:28:41
 どっちかというと文章の書き方を意識してやるように言われました。何でも、既に前期が終わろうという今になっても、原稿用紙の正しい使い方すら覚えない人間が居るようで(当然、授業内では何度も説明されてますし、用紙も配られています。むしろわざと反抗しているという可能性すら……w)。



 なるたけ具体的な意見を書け。とのことでしたので、適当に「反対」ということにしました。「賛成」になると、具体的にどこをどうすれば~とか書かないといけなさそうだったのでw

 本当ならいつもの如く「中立」と行きたかったのですが、流石にそれは容認してくれそうになかったので、条件付でなら賛成してもいいですよ的なものを追加したりも。





>アル寵

 名詞として出してしまった以上、ある程度は説明をしておかないとー。ということで始まったこっちでの「アル寵」ですが……泥沼状態?w

 次から次へと連鎖的に名詞が出てきて、説明対象が増えていくばかりですw
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三旗連合 (メル)
2006-06-21 12:58:44
本当にちょ~~っとずつ明らかになっていきますねw

そして、ミセリとニノさんが、すっかりこっち側の主人公になってますね。





新聞を見て書く意見文は割と簡単な方ですよ。

英語って5年生から必修になるんですね~。

実際、中学から習っても頭に入りにくいから、頭の柔らかい内にやるのはいいですよね。

英語が通じない国は日本だけなんて言われてますし、勉強としてでは無く会話としての英語が身につくといいですね。

こんな風に書くといいのかな?w

まぁ、文章表現法みたいだから、意見内容とかよりも、その書き方が重要なのかもしれないけどw
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