花代さんのグリンダに、江畑さんのエルファバ。
2009年8月15日に同じ海で観て以来の、WICKEDです。
縁あって、プレビュー公演から観てきたため、久しぶりの公演であり、顔ぶれもかなり変わっていることもあり、一層楽しみでした。
客席に入り見覚えのあるドラゴンとオズの国の地図に、期待が高まります。
普段なら、開幕から1週間後くらいに観に行くのですが、珍しく2日目のチケットを取ったため、座席は下手の壁に近いためステージまでは近いものの、今一つ判りにくかったです。
そんなことを差し引きながらのイメージは、全体的に今一つな印象を受けました。
樋口さんがここぞと歌いあげる所では声が出ているものの、ファルセットになると弱くなってしまう感じです。
苫田さんも、ゴンドラで降りてきたとき、キーを間違えたのかなと一瞬感じてしまったくらいハイトーンがきつそうな感じでした。
ポピュラーに代表されるグリンダのコミカルな部分が、笑いを取りに行きすぎているようにも感じられました。
当然のことながら、グリンダ役の俳優のコメディエンヌ振りがポイントですが、ちょっと品がないかなとも思えるのですが。
東京初演後半くらいのイメージの方が、私は好みです。
そんなことを思いながらもストーリーが頭に入っているので、ダンスパーティでグリンダとエルファバが心を通わせるシーンや、「闇に生きる」でのエルファバの心の叫び、「あなたを忘れない」にホロっとさせられました。
フィエロの飯村さん、イメージがなかったのですが良い感じでした。
唯一シンバよろしく、上手からロープで登場するシーンに、思わず？が。
タイミングが合わなかったのか、意図的なのかは判りかねますが、今一つ間の抜けた登場でした。
シンバでは相当回数演じていると思うので、何とも不可解な感じでした。
ネッサローズの保城さんは、サウンドのシスター・マルガレッタで何度も観ていたので期待していたのですが、予想に反して今一つな印象でした。
特に、2幕でエルファバの魔法で歩けるようになってからのシーン、喜びから一転ボックを失う悲しみ、エルファバへの憎しみと言った心の変化がもっと出て欲しいです。
ボックの山本さんも、歌を聴いていると「あれっ？ こんな感じなんだ。」という感じでした。
中野さんのマダム・モリブルは良い感じですが、もう少し怖いくらいのダークな雰囲気が2幕で出てくると嬉しいです。
稽古場映像で一番驚かされた佐野さんのオズ陛下ですが、雰囲気は良いです。
惜しむらくは、佐野さんならではの演技を出せる部分が少ないこと。
ストーリー的に、しょうがないのかな・・・。
ディラモンド教授が言葉を奪われ掛けてヤギの鳴き声に変わるところが自然に変化していかないのが、ちょっと残念です。
そう言えば、「あなたを忘れない」のシーンで上手に灯る炎にも目を向けていたら、途中激しく炎を上げていたので心配していたら、案の定半分を過ぎた辺りで消えてしまいました。
4年ぶりのステージは楽しめた反面、注文が多くなってしまいました。
次回は来月ですが、良い意味での変化を期待します。
| グリンダ ： 苫田亜沙子 エルファバ ： 樋口麻美 ネッサローズ ： 保城早耶香 マダム・モリブル ： 中野今日子 フィエロ ： 飯村和也 ボック ： 山本 道 ディラモンド教授 ： 斎藤 譲 オズの魔法使い ： 佐野正幸 | |
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【男性アンサンブル】 清川 晶 町田兼一 熊川剣一 分部惇平 河田拓也 佐久間 仁 品川芳晃 文永 傑 見付祐一 |
【女性アンサンブル】 織田なつ美 間尾 茜 栗城 唯 原 彩子 芦澤瑞貴 光井さや 石野寛子 花田菜美子 松本昌子 |