読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「たべたくなる本」

2019年06月21日 | 日記
 三浦 哲哉(美鈴書房)

 着眼点が面白い。料理に関する書物をその著者とともに評価する。確かに美味しそうな話もあるし、作者が実際に作って見たりしているのが愉快だし実践的とも言えるだろう。

 内容紹介は(出版社のHPより)
『美味い料理、美味い酒には目がない気鋭の映画批評家が、料理本や料理エッセイを批評的に読む。食の素材、味、調理法、さらには食文化のあり方をめぐる、驚きと発見に満ちた考察。丸元淑生、有元葉子、辰巳芳子、高山なおみ、細川亜衣、ケンタロウ、小泉武夫、冷水希三子、奥田政行、勝見洋一……。その根底に流れるのは、「料理を作る・食べる・もてなす」ことに人生を捧げてきた人びとへのオマージュだ。「料理本批評」という、かつてないユニークな試みであり、もちろん本書も「食べたくなる本」である。
(千葉雅也(哲学者)・木村衣有子(文筆家)の両氏から、本書のオビに言葉をよせていただいています)
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目次
第1章 いろいろなおいしいのあいだを漂う
1 元天使のコーヒー
2 料理再入門
3 ファッションフード
4 福島のスローフード
5 ジャンクフードの叙情
6 「ダメ女」と「一汁一菜」

第2章 作家論+α
7 記憶の扉を開く味――高山なおみ
8 引き算の料理――細川亜衣
9 レシピ本のなかのありえない数値
10 おいしいものは身体にいいか・1――有元葉子
11 おいしいものは身体にいいか・2――丸元淑生
12 どんぶりの味――ケンタロウ
13 おおらかな味――小泉武夫
14 組み合わせの楽しさ――冷水希三子と奥田政行

第3章 ちがいを感じ、考える
15 習慣の裏をかく――エル・ブリ
16 サンドイッチ考
17 まぼろしの味――勝見洋一
18 「嗜好品」と太古の味
19 pénultième=最後から二杯目の日本酒
20 ビオディナミと低線量被曝

あとがき
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著訳者略歴
三浦哲哉みうら・てつや
青山学院大学文学部比較芸術学科准教授。映画批評・研究、表象文化論。1976年福島県郡山市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程修了。
著書に『サスペンス映画史』(みすず書房、2012)『映画とは何か――フランス映画思想史』(筑摩選書、2014)『『ハッピーアワー』論』(羽鳥書店、2018)。共著に『ひきずる映画――ポスト・カタストロフ時代の想像力』(フィルムアート社、2011)『オーバー・ザー・シネマ 映画「超」討議』(石岡良治との共編著、フィルムアート社、2018)。訳書に『ジム・ジャームッシュ インタビューズ――映画監督ジム・ジャームッシュの歴史』(東邦出版 2006)。    』

・・・図書館で借りているのだが、誰も予約が入らない。こんなに面白いのに? ついでながら出版社のHPに本書の「訂正」が載っていて良心的だと感心した。良い本屋さんだね。
・・・食べ物と本に関心のある方にお勧めです。
https://www.msz.co.jp/_cover/front/08781.jpg
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