誉田哲也 (新潮社)
ひと味違ったストーリー展開だ。
ミステリだけではないところが良い。でも、後半はなんだか安易に流れてしまった感があって、個人的には残念な結末。だけどこれで救いようのない結末だったら少々落ち込むかも知れない。難しいところ。
内容紹介は
『虫けら同然の人生で、初めて落ちた本気の恋。それは俺に心からの幸福と、地獄を招いた――。大手外食企業役員と店長が誘拐された。練馬署強行犯係の魚住久江は、一課時代の腐れ縁・金本らと捜査に召集される。だが身代金受渡しは失敗、切断された体の一部が送りつけられる。やがて捜査線上に浮かんだのは、一人の中国人女性。一課復帰を拒み所轄を生きる女刑事が事件の真相を追う!
檀れいさんの感想(出版社のHPから引用)
「 実際に演じさせていただいたのが誉田哲也『ドンナ ビアンカ』の魚住久江刑事。人の気持ちに寄り添うことを大切にしている女性で、非常に惹かれました。
〈いっそ、虫けらにでも生まれたら、どうだったんだろう〉という一行から物語は始まりますが、この独白は一体誰のものなのかすぐに分からないのです。疑問を抱えながら読み進めると場面がガラリと変わり、魚住刑事たちの動きが描写されます。次第に独白は過去のものであると分かり、現在と過去が交互に提示され、ついに中盤でその時間軸がピタリと合致したときの衝撃といったら! もう一度最初に戻り、読み直し、あっという間に読了しました。
主人公の村瀬と瑶子の恋は切ないです。人間の欲望を剥き出しにする副島に翻弄される二人の姿には胸が苦しくなります。お願いだから幸せになって、これ以上不幸にならないでと心底願いました。
〈いっそ、虫けらにでも生まれたら、どうだったんだろう〉という一行から物語は始まりますが、この独白は一体誰のものなのかすぐに分からないのです。疑問を抱えながら読み進めると場面がガラリと変わり、魚住刑事たちの動きが描写されます。次第に独白は過去のものであると分かり、現在と過去が交互に提示され、ついに中盤でその時間軸がピタリと合致したときの衝撃といったら! もう一度最初に戻り、読み直し、あっという間に読了しました。
主人公の村瀬と瑶子の恋は切ないです。人間の欲望を剥き出しにする副島に翻弄される二人の姿には胸が苦しくなります。お願いだから幸せになって、これ以上不幸にならないでと心底願いました。
著者紹介
誉田哲也
ホンダ・テツヤ
1969(昭和44)年、東京生れ。学習院大学卒業。2002(平成14)年、『妖(あやかし)の華』でムー伝奇ノベル大賞優秀賞を獲得しデビュー。2003年『アクセス』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。映画化もされた『武士道シックスティーン』などの青春小説から、斬新な女性刑事像を打ち出した“姫川玲子シリーズ”の『ストロベリーナイト』、『ジウ』シリーズといった警察小説まで、ジャンルを超えて高い人気を集めている。ほかに“魚住久江シリーズ”の『ドルチェ』『ドンナ ビアンカ』や、『Qros(キュロス)の女』『ケモノの城』『プラージュ』などがある。 』
・・・切ない恋というのが底流にあって、これで読ませている。
・・・ドラマ化されるのも分かるなぁ。😗