中村彰彦(文芸春秋)
必読の書でしょうね。特に政治家の方々にはお勧めしたい。
広い意味での平和と国民の暮らしを守るという一番大事な点を、滅私の精神で、江戸時代に実践した大名が、保科正之。
内容紹介は
「将軍家光の異母弟として悲運の生をうけながら、忠勤と民への慈愛に身をつくした、この稀有なる会津藩主の歩んだ清洌な生涯を辿る。
二代将軍秀忠のご落胤として生まれた幸松だが、徳川家の子とは認められず、信州高遠の保科家に養子に出される。その存在はやがて異母兄である三代将軍家光の知るところとなり、引き立てられ、幕閣に於いて重きをなすに至る。功績が認められ会津へ転封となるや日本一とも言われる精強な藩を作り上げる。家光の死後は、甥の四代将軍家綱を後見し、民政に力を尽くし、幕府の確立に貢献した名君、保科正之。その、名利を求めず、傲ることなく、「足るを知る」こそ君主の道とした清々しい生涯を、時に熱く、時に冷静に描く、著者渾身の歴史小説。 」
二代将軍秀忠のご落胤として生まれた幸松だが、徳川家の子とは認められず、信州高遠の保科家に養子に出される。その存在はやがて異母兄である三代将軍家光の知るところとなり、引き立てられ、幕閣に於いて重きをなすに至る。功績が認められ会津へ転封となるや日本一とも言われる精強な藩を作り上げる。家光の死後は、甥の四代将軍家綱を後見し、民政に力を尽くし、幕府の確立に貢献した名君、保科正之。その、名利を求めず、傲ることなく、「足るを知る」こそ君主の道とした清々しい生涯を、時に熱く、時に冷静に描く、著者渾身の歴史小説。 」
・・・家庭や肉親には必ずしも恵まれなかったようだが、江戸幕府の初期にこのような人物がいたおかげで、徳川政権が250年も続いたのだろう。
・・・「振り袖火事」の発端は、まさに怪談話。怖いね。
・・・会津藩の基礎も彼の業績。それを国元で家老たちが成し遂げたのも偉い。
・・・本当に、今の政治家や政府の関係者に読んでほしいですね。名作だと思います。😀