読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「夜が終わる場所」

2015年10月29日 | 日記
クレイグ・ホールデン(扶桑社ミステリ)

少々わかりにくいのは、時間を超えて現在と過去を行き来する構成のせいだろう。
完全にフォローできずに、はてこれはどちらの話だっけ?となるのは、一種面白い構成なのだがいかんせん、混乱の元でもある。
しかしその点は斬新というべきかもしれない。
二人の警察官の友情物語にもなっているのだが、だんだん関係がおかしくなってくる。
後半は次第に真相が明らかになるにつけて読者も取り込まれてくる。

ところで、このようなことがありそうなのがアメリカ的だし、実際に暮らした経験から決してお話で済まないのが非常にアメリカ的だ。その雰囲気がいつもあるのが、アメリカのミステリのすごいところ。要は、広すぎる国土、風土が作っているのだ。銃規制が不可能なのも相手が何者かわからないから常に警戒しなければならない人間関係やら安全に関する考え方にある。

内容紹介は、
『『ラスト・サンクチュアリ』の著者が放つ重厚な警察小説!
アメリカ中西部の小都市の朝。警官のマックスとバンクがデニーズで変わりばえのしない朝食を待っていた。その時、警察無線が少女の失踪を報じた。夜勤明けの二人は招集に応じる義務はなかったが、バンクはマックスを引っ張るように少女の家に向かい、母親の前で号泣した。マックスには解っていた。バンクの娘も七年前に失踪していたのだ。だが、バンクの涙にはもっと深い意味があったのだ。二件の失踪事件は複雑に呼応し、驚くべき真相に到達することになる』

ちょっとわかりにくいところが、上記のようにあるけど、これを突破すればすぐれたミステリのひとつと言ってもいい。
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「カイシャデイズ」

2015年10月22日 | 日記
山本幸久(文春文庫)

「お仕事小説」と言われているらしい。
cocoスペースなる内装会社が舞台。いろいろな登場人物が章ごとに主人公として登場。それぞれにおかしい経歴でこの会社に入ったらしく、おかしくて楽しい仕事仲間を形成。
なんせ、「悪人」が出てこないのがすっきりしていいですよ。今更重たい小説は読みたくないし・・・

内容紹介は
『わがままで強面だが人望厚い営業チーフ、いつも作業着姿の昭和風二枚目施工監理部員、掟やぶりのヒラメキ型デザイナー。彼ら“魔のトライアングル”三人組と内装会社の同僚達が、莫迦で無茶で情熱一杯に働く姿を描いた、胸を熱くさせる傑作ワーキングストーリー。文庫書き下ろし短篇「シューカツデイズ」を収録』
ついでに、
著者紹介です。
『山本/幸久
昭和41(1966)年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業後、会社勤務等を経て、編集プロダクションへ。2003年「笑う招き猫」(「アコカとヒトミと」を改題)で第16回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー』

本当は、この著者の「凸凹デイズ」を読む予定だったのだが、ブックオフでみつからず、こちらがさきになってしまった。でも読んで損はない。気楽に楽しめる一冊ですよ。
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「定年後ん読みたい文庫100冊」

2015年10月18日 | 日記
勢古浩爾(草思社文庫)

『定年後』というタイトルにひかれて購入したけれど、別にそうでなくとも良い。要は”暇”な時に読みたい文庫ということ。前回に続いて、似たような本を選んだのだが、この著者の心意気は正しい。すなわち、「読んで面白い」というのが基準。世間で『必読書』なんて言われているのは若いころ読んだりしたけれど「わからなかった」とか、「面白くない」とか、逆に今頃読んだらかえって面白かったなど様々なところ。

ちょっと趣味が違うところは、本書の場合『戦記物』なんてあるけどこれはまだそれほど興味がわかない。私の場合は今はまっている山本幸久の「お仕事シリーズ」だがこの著者はそのあたりには関心がない。

さて、内容紹介だ。
『てのひらに宇宙がある−。文庫本をこよなく愛する著者が、一切の見栄や世評からの影響を排し、「おもしろいかどうか」だけの基準で選んだ100冊を紹介する。「定年後のリアル」シリーズ第3弾。
文庫本をこよなく愛する著者が、これまでに読んだおよそ4000 冊の本から、いっさいの見栄や世評からの影響を排し、「おもしろいかどうか」だけの基準で選んだ珠玉の文庫100 冊を紹介する。文庫書き下し。
選考の基準はたった一つ。読んで「おもしろいかどうか」だけ。こんな歳になって、苦しむだけの読書はもうごめんである』そのとおりだね。

以下の「初秋」以外は読んでいないが、
『穂村弘『絶叫委員会』、堀田善衛『方丈記私記』、シャルル・ヴェグネル『簡素な生活―一つの幸福論』、藤沢周平『用心棒日月抄』、亀井宏『ガダルカナル戦記』、神坂次郎『今日われ生きてあり』、ロバート・B・パーカー『初秋』、小牟田哲彦『去りゆく星空の夜行列車』、植村直己『青春を山に賭けて』……etcが並んでいる。

著者紹介
『勢古 浩爾
略歴 1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に34 年間勤務ののち、2006 年末に退職。1988 年、第7 回毎日21 世紀賞受賞。著書に『結論で読む人生論』『定年後のリアル』『定年後7年目のリアル』『いつか見たしあわせ』(いずれも草思社)、その他多数』

同世代が定年後、どのように過ごしているのかは興味ある。読書案内として最適かも。
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「勝手に!文庫解説」

2015年10月14日 | 日記
北上次郎(集英社文庫)

いやまぁ、こういうのもありなんですねぇ。
書評の方々は依頼があって初めて文庫などの解説をしておられるわけでその依頼がなければ「自分で書くしかない」状況になる。
だから自分で面白いと思ったものは自分で書くしかない・・・そこから生まれた発想が面白い。普段から飲みながら雑談したりで生まれた企画みたいだ。

 さて、これで発見したのは、著者の一般読者と同じレベルで書いているのが親近感を覚える。「昔読んだけれど、忘れた」とか「読み直してやっぱり◎」だとか、
自分のかつての解説なども引用しながらやっている。中身に触れにくいミステリなどどこまで書くのやらではあるが、あまりの著者などの周辺情報が多いのは
ほめるところがないだとか・・・
面白かった。

内容紹介(Y新聞の書評を引用)
『文庫のおいしい付録といえば巻末にある解説文。本をうしろから読む“書痴しょち”もいるだろう。この解説、ふつうは注文があってから書くが、本書は、無類の小説好きが、依頼される前に勝手に書いちゃった厳選30本である。
 だからこそ熱い。北方謙三『抱影』を絶賛しながらも、ハードボイルドの枠組みを持ち込まなければ〈現代の秀作〉になっていたと、ズバリ物申す。篠田節子の直木賞作品『女たちのジハード』については、有吉佐和子、田辺聖子ら昭和の女友達ものと比較して、その新しさを力説する。
 読む快楽とは何も文法的に正しく精読することだけではない。感動した作品に深入りし、思いが募って誤読することもある。本書では、漱石『それから』の誤読体験を告白しながら名作の条件もきっちり語る。
 「勝手」だから書き方も無手勝流で、快説あり、怪説あり。付録は、300点以上の文庫解説を書いた北上氏ら4書評家による座談会。付録だけで1冊の文庫とは、企画の勝利だ。(集英社文庫、640円)(鵜)』

自分がずれているのかもしれないが、読んでいないものも少なくなかった。これから時間が限られてくるのだから、良い本を読みたい。
北上さんとテイストが合うなら、これを読書リストとして読み進めたいと思う。
 
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