読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義 」

2023年03月30日 | 日記

葉石かおり(日経BP)

・・・タイトルが秀逸。なんか心配だからひとまずは読なくちゃ、って思わせますよね。

内容紹介は
『お酒のモヤモヤ・悩みも仕組みが分かればスッキリ。
コロナ禍で酒との付き合い方が激変! ? 今読みたい科学の知見を一冊に
・最近、お酒に弱くなった
・減らしたいのに減らせない
・健康診断の結果が悪くなった
・がん、メタボ、膵炎… 病気が心配
なぜ人は酔い、二日酔いになり、飲み過ぎて病気になり、また下戸は飲めないのか。
左党も思わず膝を打つ、酒と人体の最新研究を一冊に!
本書では、様々な病気のスペシャリストや、酒の人体への影響を調べる研究者が、最新の科学知識を分かりやすく解説します。
酒が大好きな人も、健康にちょっぴり不安を感じている人も、下戸だけど人体のしくみに興味がある人も、アフターコロナに備えて今こそ読みたい科学の知見が満載です。

★科学的に解明された「後悔しない飲み方」
飲み過ぎると下痢になるのはなぜ/年を取ると酒に弱くなるのはなぜ/筋トレ後に酒を飲んではいけない理由/いつまでも健康でいられる「適量」は?

★酒飲みの宿命、「病気のリスク」
「ほどほど」に飲んでもがんのリスクは上がる?/レモンサワーが逆流性食道炎の原因に?/酒をよく飲む人は新型コロナにかかりやすい? 

■著者
葉石 かおり (はいし・かおり)
1966年東京都練馬区生まれ。日本大学文理学部独文学科卒業。ラジオレポーター、女性週刊誌の記者を経てエッセイスト・酒ジャーナリストに。「酒と健康」「酒と料理のペアリング」を核に執筆・講演活動を行う。2015年に一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーションを設立。著書に『酒好き医師が教える最高の飲み方』ほか。

■監修
浅部 伸一 (あさべ・しんいち)
1990年、東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、虎の門病院消化器科、国立がん研究センターなどを経て、米サンディエゴのスクリプス研究所に留学。2010年より自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科に勤務。現在はアッヴィ合同会社に所属。好きな飲料はワイン、日本酒、ビール、ハイボール。   』

・・・結論?はほどほども怪しい?
・・・アルコールって体に悪いのか?
・・・飲まないとストレスが溜まって、かえって死期を早めないか?
・・・飲む人には都合のいいことしか考えないから、本書は有効かもね。😋 
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「リバー」

2023年03月24日 | 日記

奥田英朗(集英社)

 登場人物が多いが、日本語だから流れを混乱亡く追いかけることができる点は、翻訳物との違いだろう。一気読みできるのだ。
 ほぼ加害者が分かっているのに、真実は見えず、本当の解決に至ったかどうかのもどかしさを残す結末が、逆に読み応えのあるミステリになっている。

内容紹介は
『同一犯か? 模倣犯か?
群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見!
十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。
かつて容疑をかけられた男。取り調べを担当した元刑事。
娘を殺され、執念深く犯人捜しを続ける父親。
若手新聞記者。一風変わった犯罪心理学者。新たな容疑者たち。
十年分の苦悩と悔恨は、真実を暴き出せるのか───
人間の業と情を抉る無上の群像劇×緊迫感溢れる圧巻の犯罪小説!

【著者プロフィール】
奥田英朗(おくだ・ひでお)
1959年岐阜県生まれ。雑誌編集者、プランナー、コピーライターを経て、
1997年『ウランバーナの森』で作家デビュー。
2002年『邪魔』で大藪春彦賞、2004年『空中ブランコ』で直木賞、
2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、
2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。
『ナオミとカナコ』『向田理髪店』『ヴァラエティ』『罪の轍』『コロナと潜水服』など著書多数。   』

・・・作者は多彩な側面を持つ作家だと思う。以前に読んだ「オリンピックの身代金」で犯罪者の心理や行動を描くの上手いと思う。その延長線上の物語を紡いでいるのではないか。ユーモアある作品も書ける作家です。
・・・最後は、予想を覆す結末。少々強引かも知れないが、その手があったのね。。。です。
・・・インタビューがありました。引用します。『「分からない」という強烈なリアル
高橋ユキ
 群馬県桐生きりゅう市、栃木県足あし利かが市で若い女性の遺体が相次いで発見された。首を絞められて殺害されたとみられるふたりの遺体は全裸で、両手を縛られているという共通点があった。そのうえ発見場所はいずれも、群馬県と栃木県の県境付近を流れる渡わた良ら瀬せ川の河川敷だった。
 刑事たちは胸騒ぎをおぼえる。両県ではちょうど十年前にも同じ河川敷で若い女性の全裸遺体が発見されていたからだ。
 犯人は十年前と同一か。それとも模倣犯か。奥田英朗による犯罪小説『リバー』では、この❝渡良瀬川連続殺人事件❞をめぐり、刑事、記者、犯罪被害者、それぞれの視点から物語が織りなされる。ところが本作で内面まで描かれるのは、登場人物のうちの一部だ。疑惑の人物らの内面は、作者が構築した精密な世界のなかに、あえて残した空洞のようにつかめず、読者は、彼らの行動や仕草から想像することしかできない。このもどかしさや不安には覚えがあった。
 私は普段、刑事裁判を取材して記事を書いており、事件を起こした当人に取材を行うこともある。長く未解決だった殺人事件の被告人に面会取材を重ねていたとき、私は彼に当時の気持ちや動機をしつこく尋ねた。逮捕まで約十年も犯行を隠し続けた彼が、誰とも共有してこなかった感情に触れたかった。
(中略)
 人間には共有したくない感情、見せたくない顔がある。作者はそれを巧みに❝描かない❞うえで、ディテールを積み上げる。架空の世界を描いた小説に、強烈なリアルがある。
たかはし・ゆき● 傍聴人、フリーライター
「青春と読書」2022年10月号転載   』
・・・「書かない、描かない」がリアル感を与える。心に残る犯罪小説になっていると思う。お勧めです。😋 
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「猛き朝日」

2023年03月22日 | 日記

天野純希(中央公論新社)

源義仲の幼少時代から戦死するまでの物語です。
源氏の親子、親戚お互い同士が争うという血ゆえの結末なのか、運命を感じる展開。
義仲の京へ上った理由が、平家の横暴を止めて日本に平和な身分の差のない世の中をつくろうという志だったことを強調していて、タンジュに自分が平氏に代わって実権を握ろうといういうものではないことを強調していて面白い。

内容紹介は
『「彼の一生は失敗の一生也。彼の歴史は蹉跌の歴史也。彼の一代は薄幸の一代也。然れども彼の生涯は男らしき生涯也。」――芥川龍之介

平安末期。十二歳の少年・駒王丸は、信濃国木曽の武士・中原兼遠の養子として、自然の中でのびのびと育つ。兼遠の息子たちとも実の兄弟のように仲良く過ごすが、彼は父と母の名も自分が何者なのかも、いまだ知らずにいた。
ある日、駒王丸はささいなきっかけから、同じく信濃の武士の子・根井六郎と喧嘩になる。だが、同等の家格であるにもかかわらず、六郎と根井家当主が後日謝罪に訪れる。二人は畏れ多そうに深々と頭を下げて言う。
「駒王丸殿はいずれ、信濃を束ねる御大将となられる御方。我ら信濃武士は、ゆくゆくは駒王丸殿の旗の下に集わねばならぬ」初めて知る実父の存在、自らの壮絶な生い立ち。駒王丸、のちの木曽義仲の波乱の生涯が始まろうとしていた。
類い希なる戦の腕で平家を追い落とし、男女貴賤分け隔てない登用で、頼朝・義経より早く時代を切り拓いた武士。 彼が幕府を開いていれば、殺戮の歴史はなかったかもしれない。
日本史上最も熱き敗者、「朝日将軍」木曽義仲の鮮烈なる三十一年。 

著者
天野純希
1979年生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知大学文学部史学科卒業後、2007年に「桃山ビート・トライブ」で第20回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年『破天の剣』で第19回中山義秀文学賞を受賞。近著に『雑賀のいくさ姫』『有楽斎の戦』『信長嫌い』『燕雀の夢』など。   』

・・・長野県民は大河ドラマを夢見ているようです。きっといつかはそうなりますよ。私も応援したい。
・・・義仲の「平和主義」というのが良いです。
・・・悲しいのは長男の義高と頼朝の長女大姫との恋。
・・・「わずか30歳でこの世を去った若き英雄と最後まで支えた仲間とのドラマ 」とネットの評がありこの観点は良いですね。この時代に関心がある方には是非おすすめです。😊 

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「神様のいる家で育ちました」

2023年03月10日 | 日記

菊池真理子(文藝春秋)

マンガ本だけど、内容は重い。
実際、そういう人たちは少なくないと思う。
子どもなんて親に連れられて行けば最初は信じてしまうよね。親が絶対だから。
その重さは無視できない。だから苦しい。
旧統一教会の2世信者の安倍元首相暗殺事件で注目された話だ。

内容紹介は
『宗教2世。親が宗教を信仰している家の子供。宗教ありきで育てられ、世間とはずいぶん違う生活を送っています。
参加してはいけない学校行事があったり。
薬を使わせてもらえなかったり。
人を好きになってはいけなかったり。
休日は宗教活動のための日だったり。
もちろんそこに幸せを見出す人たちもいるけれど、中には成長するにつれて苦しさを感じる子供達がいることを、知ってほしい。
著者含む、7人の宗教2世たちが育ってきた家での出来事をマンガ化した作品が、加筆修正を加え、単行本化。

単行本描き下ろし45p収録。

「情報ライブ ミヤネ屋」でも紹介された、今年最注目のノンフィクションコミック!   』

・・・宗教に入るにはその個人としての悩みや苦悩があるだろう。その教えなり信者や教祖の教えに尿管することもあるだろう。それは納得。
・・・しかしその子ども達はどうなるのか。強制されて参加する。個人としての自由はどうなる。しみじみ共感する部分がある。
・・・これに寄付とかお金がからんで破産や一家離散の家庭まで出るのはどうしてだ。   


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