フィリップ・マーゴリン(早川書房)
県立図書館では置いてなかった(多分、廃棄されたか?)。1998年の出版なのでその可能性もあるだろう。
いわゆる法廷物だが、ミステリーの要素が強くて、さほどリーガルサスペンスの法廷場面ばかりということはない。
確かに、二転三転、どうなっていくのか予測不可能な展開で途中で止まらなくなってしまった。少々、無理なところもあるけど、面白い。
内容紹介は
『ポートランドの弁護士ベッツィは破格の報酬で、建設会社の社長から、起訴された時には弁護するよう依頼された。その直後、彼は連続女性失踪事件の容疑者として逮捕されてしまう。十年前、ニューヨークでも今回と同様、現場に薔薇が残される失踪事件が起きており、彼と二つの事件との関係が疑われたのだ。やがてベッツィの身辺に危険が迫り、裁判の行方は混迷を極める。二転三転するダイナミックな展開の傑作サスペンス。 』
ネットの書評の賛辞『数多くのサスペンス小説によく言われる「徹夜本」あるいは「ジェットコースター本」、『黒い薔薇』は確実にその類の小説です。 』
・・・まさにその通り。ミステリだから内容に踏み込めない。しかし、この構成は見事。州の法制度のあり方も勉強になる。
・・・法廷場面も苦にならない。もっとも昔の法学部生だもの、私。
・・・最後のところは、もうちょっと公的機関を信頼してまかせる方法も現実的でしょう。
・・・アメリカの怖さは、もしかするとこういう人間?もそこらにいるかもしれないと思わせるところがある。絶対に自分を守るための武器を手放せない原因でもあると思う。残念ながら。
・・・ともあれ、お勧めです。😊