読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「綾とりで天の川」

2022年04月28日 | 日記

丸谷才一(文藝春秋)

丸谷さんのエッセイ集。
やっぱり上手だなぁ。

内容紹介は
『『徒然草』に呑気でなんとも馬鹿ばかしい話が入っている秘密とは?福澤諭吉がミイラになって発見された(これは実話です)。『ギネス・ブック』の愉快なる半世紀。軽妙洒脱な「野球いろは歌留多」完成!笑ったり、うなずいたりするうちに心が解放され、知的興奮に浸れる、ご存じ丸谷エッセイをお愉しみあれ。

著者略歴
丸谷/才一
大正14(1925)年、山形県鶴岡に生れる。昭和25年、東京大学文学部英文科卒業。43年、「年の残り」で第59回芥川賞受賞。また60年、評論「忠臣蔵とは何か」で第38回野間文芸賞受賞   』

・・・つまみ読みしている。本のタイトルの意味が不明ですが。
・・・カサブランカを論じた?「君の瞳に乾杯」が面白かった。これはいつの出来事かというテーマだ。
・・・もうひとつは「風評、デマ、流言」のオチが上手。エッセイというか落語みたいではある。文章の名人だなぁ。😉 

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「とびきり陽気なヨーロッパ史」

2022年04月26日 | 日記

テランス・ディックス(筑摩書房)
  
ハチャメチャで皮肉まじりの語りで簡単に学べる欧州の歴史。みんな国民性が違っているのでそれが歴史にも反映してますね。

内容紹介は
『興味深い過激な史実がどっさり!イギリス人が近隣諸国との長〜いおつきあいをユーモアたっぷりにコキおろした!西ヨーロッパ(EU諸国)のおもしろ歴史ガイド決定版。


やんちゃ坊主のベルギー
デンマークにほれぼれ
骨の髄までフランス
断固として、がんこなドイツ
ギリシャの栄光
すばらしきオランダ
アイルランドのくえないヤツら
イタリアにはタマゲタ
ちびっこルクセンブルク
ポルトガルの情熱
カンカン照りスペイン    』

・・・一言(でもないか)で言ったら次の批評がぴったり。『フランスやドイツ、スペインから始まり、ルクセンブルクやポルトガルなどのマイナーな国(失礼!)まで網羅した、おいしいとこどりの解説書です。おおまかな歴史的事件を網羅しているのでわかりやすいし、語り口が軽妙でとても面白い。イラストも、国王や貴族などをチクリチクリと風刺した、かなり毒を含んだもので思わずニヤリとしてしまいます。各国の紹介後の章末には、料理のおいしさ、政治の安定度、景観の美しさ、芸術の振興度などを得点化した成績表も付けられており、そちらも大変興味深いです。買って損はない1冊。   』

・・・イラストというかマンガがついていてこれが傑作。言語(英語)もあったらいいのにねぇ。お勧めです。😋 
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「趣味は読書」

2022年04月26日 | 日記

斎藤美奈子(平凡社)

いやはや、こうまで「書評」されると、本質をついているせいか著者だったらANAに入りたい人も出そうだね。

内容紹介は(筑摩文庫になったときのもので少々追加などあって最初とは違っているのですが)
『ふだん本を読まない人が読むからベストセラーになる。だからいわゆる「本読み」は、ベストセラーを読まずに批判する。が、それでいいのか?そう思った文芸評論家・斎藤美奈子が果敢に挑みました。49冊を読み倒し、見つけたベストセラーの法則が6つ。読めば、抱腹絶倒、悲憤慷慨、そして世間の事情がわかってきます。文庫化に際し書き下ろしたのは『国家の品格』『東京タワー』など6篇。大増補版。


1 読書の王道は現代の古老が語る「ありがたい人生訓」である
2 究極の癒し本は「寂しいお父さん」に効く物語だった
3 タレントの告白本は「意外に売れない」という事実
4 見慣れた素材、古い素材もラベルを換えればまだイケる
5 大人の本は「中学生むけ」につくるとちょうどいい
6 ものすごく売れる本はゆるい、明るい、衛生無害

著者紹介
1956年新潟生まれ。文芸評論家。94年、『妊娠小説』(筑摩書房/ちくま文庫)でデビュー。文芸評論、社会評論、書評などを幅広く執筆。2002年、『文章読本さん江』(筑摩書房/ちくま文庫)で第1回小林秀雄賞受賞。他の著書に『読者は躍る』『モダンガール論』『文学的商品学』『誤読日記』『それってどうなの主義』(以上、文春文庫)、『紅一点論』『趣味は読書。』(ちくま文庫)、『物は言いよう』(平凡社)、『冠婚葬祭のひみつ』(岩波新書)、『たまには、時事ネタ』『ふたたび、時事ネタ』(中央公論新社)、『月夜にランタン』 (筑摩書房)など。  』

・・・一言で言えば、次の書評がぴったり
『一行(一言)でベストセラー本の中身が分かる便利な本です。
「酔っ払ったおっちゃんの呑気な居酒屋談義」
「読むほどにだんだん頭が悪くなっていく」
「気宇壮大な援助交際の物語」
「ぼけ防止」
「老人応援歌」
「包茎文学」
「微笑みがえし」、等々
斎藤さんが読書代行してくれたので、これ一冊読めば十分。無駄な時間が省けてうれしい。   』

・・・個人的には『鉄道員』の中で使われる北海道弁が懐かしいけど、大げさな感じがつきまとう。。。なぜかいな?
・・・痛快だったのは『市販本新しい歴史教科書』
内容には異論もありそうだが、返す刀でこれの批判本、つまりはとくに左翼サイドの批判本を「・・・野暮ったい表紙、長ったらしいタイトル、十年一日の糾弾口調・・・」「この人たちには未来はないね」だって。笑える。😛 

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「防衛事務次官冷や汗日記」

2022年04月21日 | 日記

黒江哲郎(朝日新書)

ちょっとした「回想録」ではあります。
タイトルの付け方が上手い。”冷や汗”で、失敗談をのべるというスタイルが若い公務員には有益です。
第四章に「中央官庁の仕事は3K」というのがあって、昔はそれが当たり前でなんら疑いもなく過ごしていたでしょう。今は働き方改革で家庭とも両立させなきゃならん時代だ。
これを逆手にとった3K(企画、紙、切り口)それからPKOにつなげるなど上手い工夫ですね。

内容紹介は
『出版社内容情報
防衛省「背広組」トップ、防衛事務次官。2015年から17年まで事務次官を務め南スーダンPKO日報問題で辞任した著者が「失敗だらけの役人人生」を振り返る。自衛隊のイラク派遣、防衛庁の省移行、安全保障法制などの知られざる舞台裏を語る。

内容説明
歴代総理や大臣とともに政策決定の現場に立ち、舞台裏を見続けてきた一官僚による、激動の時代の貴重な証言。防衛省「背広組」トップとして安全保障政策の中枢に関わってきた経験と、数々の失敗から得た苦い教訓から導き出した、働く人たちへ贈る「仕事論」!

目次
第1章 不器用にもがいた部員、秘書官時代(いかにうまく挟まるか;「名刺変えろ!」の先制パンチ ほか)
第2章 結果を意識した課長、内閣参事官時代(官房長官に叱られた水難事故;「都庁へ机を持っていけ!」 ほか)
第3章 難問に体を張り続けた審議官、次長時代(公務災害(?)のギックリ腰
役所を代表して頭を下げる ほか)
第4章 経験値で勝負した局長、官房長、次官時代(中国軍艦がレーダー照射;ほろ苦の国会中継デビュー ほか)
第5章 南スーダンPKO日報問題(「個人データとして存在」の報告;「理不尽な批判」への憤りと焦り ほか)

著者等紹介
黒江哲郎[クロエテツロウ]
1958年山形県生まれ。東京大学法学部卒業。1981年、防衛庁(当時)入庁。防衛政策局次長、運用企画局長、大臣官房長、防衛政策局長などを経て、2015年、防衛事務次官に就任。2017年7月、辞職。同年10月、国家安全保障局国家安全保障参与に就任。2018年1月より三井住友海上火災保険顧問

藤田直央[フジタナオタカ]
1972年京都府生まれ。京都大学法学部卒業。朝日新聞入社後、政治部、米ハーバード大学客員研究員、那覇総局などを経て編集委員(日本政治・外交・安全保障)、法政大学兼任講師   』

・・・防衛庁への就職にお父さんが反対したというところは、よく頑張ったなぁと思う。いわば本人も言っているが「勘当」ですものね。
・・・二二四ページの「祝婚歌」家庭生活の必須の秘訣です。
・・・生まれ変わったらどんな職業を選ぶかの問いの答えが「やっぱり防衛省の役人」というのは納得。みなさんはどうですかね。
・・・直接知らないけど元の次官の守屋氏について省内で「妖怪になってしまった」という記述があったが、人間長く権力というか地位にとどまるとそうなるのかもしれない(同氏が昔入庁当時、国の防衛のため当時のマイナーな「庁」に入ったとき友人と頑張ろうと言った話を聞いたが初心がどこかに行ってしまうのだな)。プーチンだってそうでしょうね。難しいものだ。
・・・ちょっと面白かったのは出版社が”朝日”であること。意味はお分かり?
・・・ともあれ面白かった。中央官庁に関心のある方にお勧めです。

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「あつあつを召し上がれ」

2022年04月07日 | 日記

小川糸(新潮社)

 やさしい印象の本です。何となく食べ物の小説が好きなのは、ややこしい葛藤がない分ゆっくりした気分になるせいかなぁ。

内容紹介は
『一緒にご飯を食べる、その時間さえあれば、悲しいことも乗り越えられる―幸福な食卓、運命の料理とのふいの出会いを描き、深い感動を誘う、7つの物語。
 この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。

目次

バーバのかき氷
親父のぶたばら飯
さよなら松茸
こーちゃんのおみそ汁
いとしのハートコロリット
ポルクの晩餐
季節はずれのきりたんぽ         』

・・・「きりたんぽ」には仙台のセリではなく秋田は三関のセリが良いですよ。秋田ではきれいに根っこも洗っていれます。おいしいのだ。
・・・個人的には『親父のぶたばら飯』がタイトルに反して気持ちが「・・・そうそう、「そうなんだよなぁ」となって心がほっこり。
・・・小説としての強烈なインパクトはないけど、時にはこんな小説もいいようなぁという気分になれます。お勧めです。😊 



 
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