読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「特捜部Q」アサドの祈り

2022年11月25日 | 日記


エーズラ・オールスン,ユッシ(ハヤカワ推理文庫)


今回は中東の難民問題がからんでいる。話題が現代の問題に及んでいる。
並列しているストーリーが自然と連携つながっており、混乱することなく読ませるのだ。

内容紹介は
『キプロスの浜辺に、難民とおぼしき老女の遺体が打ち上げられた。新聞で「犠牲者2117」として紹介された彼女の写真を見たアサドはうちのめされ、慟哭する。彼女は、彼が失った最愛の家族とのつながりを持つ人物だったのだ。アサドはついに自らの壮絶な過去を特捜部Qに打ち明ける。一方、Qには若い男から殺人予告の電話がかかってきた。当初はいたずらかと思われたが本気のようだ。Qの面々は、男が凶行にいたるまえにその所在をつきとめられるのか?ついにアサドの素性が明らかになる、シリーズ激動の第八弾!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
エーズラ・オールスン,ユッシ
1950年、コペンハーゲン生まれ。ミステリ作家。北欧、ヨーロッパで絶大な人気を誇る。本シリーズで北欧最高峰の「ガラスの鍵」賞を受賞している

吉田/奈保子
1974年生、立教大学文学部ドイツ文学科卒、ドイツ文学翻訳家  』

・・・かなり深刻な状況の羅列は少々くたびれるが気になって後半は一気に読んでしまった。おかげで寝る時間が足りなくなった。
・・・このシリーズはどこから読んでも良いのだろうが、最初からつながっている登場人物があって、それを楽しむには最初から読んだ方がお勧め。
・・・日本の「おたく」や「ひきこもり」、その上「トシロー」が出てきて驚いた。😝 

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「トマトソースはまだ煮えている」

2022年11月21日 | 日記

HEAPS(左右社)

NYのマフィアのお話をルポしたもの。
結構可笑しい。

内容紹介は
『WebメディアHEAPSの大人気連載、ついに書籍化!
獄中でウクレレやマンドリンを奏でるアル・カポネ、動物園の猿と友達になる大御所ファミリーのボス、フォードV8で突っ走るボニー&クライドに、ギャング映画御用達俳優たちが集まる秘密の会合……
『ゴッドファーザー』『グッドフェローズ』『アンタッチャブル』などの有名映画に描かれ、殺し殺されの裏社会を生き抜いた者たちの食、ファッション、趣味を覗き見。
NYにひっそり佇む博物館、「ミュージアム・オブ・ザ・アメリカン・ギャングスター」館長の「ギャングにいちばん近いカタギ」、ローカン・オトウェイ氏を重要参考人に、時に冷酷、時に珍妙なギャングスターたちの噂話をたっぷり聴きだし、しっかり収録した、書き下ろし入りの全35エピソードにご期待あれ! 

著者について
HEAPS MAGAZINE
「Don't Blink—見逃さない・見落とさない・見ないふりをしない」を基本姿勢に活動するメディア。
世界各地の辺縁を観察・探究し、独自取材でメインストリームにはまだないさまざまな片鱗を届けている(2012年発のiPadマガジンから、15年に現編集長のもと再創刊した)。
ジャーナリズムとカルチャーの視点と取材を融合した企画制作で、独自のカルチャージャーナリズムを実践する。
現在は、NYと東京を拠点に活動中。

書評(読売新聞から引用)
「タイトルを見て、グルメ本かと思う人もいるかもしれない。実際は、ウェブマガジンHEAPSの編集部が、ニューヨークのギャング博物館館長に聞いた話をもとに、アメリカン・ギャングにまつわる数々のエピソードをまとめたものだ。しかしグルメ本以上に、食欲をかき立てる本であることは間違いない。 
とにかく食べ物の話が秀逸だ。映画『グッドフェローズ』の主人公にもなったヘンリー・ヒルは、招待された席で出てきたスパゲッティが気に入らず、自ら 厨房ちゅうぼう に入ってトマトソース(彼らの正式な呼び方は「トマトグレービー」)から作り直したという。また別のギャングは、刑務所での食事に耐えられず、料理上手な女ギャングを厨房に潜り込ませ、独房で 美味おい しいイタリア料理を堪能していたらしい。こんな話を読んでいると、口がトマトソース(いや、グレービー)の味を求め始める。私はとりあえずトマトジュースを飲んでその場を 凌しの いだ。
 さらに気になるのが、ギャングに愛されているというお菓子、カンノーリだ。カリカリの生地にリコッタチーズをサンドした、すごく甘いお菓子らしい。マフィアの食事にお呼ばれしたとき、これを持っていけば間違いないという。
さらに気になるのが、ギャングに愛されているというお菓子、カンノーリだ。カリカリの生地にリコッタチーズをサンドした、すごく甘いお菓子らしい。マフィアの食事にお呼ばれしたとき、これを持っていけば間違いないという。
 食べ物の話以外にも、禁酒法時代のギャングの酒場が男女が平等に酒を飲む場を作ったとか、ギャングたちが追っ手から逃れるために車を改造したことがナスカーという改造車レースにつながったなどといった、面白い話が目白押しだ。ギャングの文化がいかにアメリカ文化に影響を及ぼしているかが分かるし、今後ギャング映画を見るときにいっそう楽しめそうだ。
 ちなみに私は、前述のカンノーリをどうしても食べてみたくて、売っている店を調べ、電車を乗り継ぎ、猛暑の中を歩いて買いに行った。しかし、店は夏季休業中。そして今もまだ、食べることができないでいる。私の中の「カンノーリ食べたい欲」はまだ煮えている。』

・・・別のところで読んだマリオ・ブーゾの小説が元になった「ゴッドファーザー」の挿話が秀逸。映画のお話ですが、一番有名なベッドに馬の首が置いてあった話で、リハーサルは剥製だったらしいが、本番の撮影時は本物の「馬の生首」だったとか、撮影場所の近所にあった肉屋だかなんかで入手して本物を使ったとか、アルパチーノを使いたかったコッポラ監督がやっと押し込んだとか、マーロン・ブランドがセリフを一切覚えてこなかったとか、マフィアと妥協してNYで撮影したらしいが「マフィア」とい言葉を入れない条件でやっと許可をもらったらしい逸話に事欠かないらしい。。
・・・本書の中でギャングの格付けみたいな話があって、肌の色で階層が決まっていたらしい。上層はゲルマン系やアングロサクソンで次がアイルランド系、イタリア系、ユダヤ系、その下にアフリカ系やアジア系だって・・・
・・・気になったのは英語のカタカナ表記。「ミュージアム・オブ・ザ・アメリカン・ギャング」。「ザ」は「ジ」の方が良いのではないか。
・・・死体処理に一番良い方法は「腹をすかせた豚に食わせることだ」そうだ。なんだかすごい方法だね。注意事項的な記述は「・・・豚の角煮、豚の生姜焼き、あるいはチャーシューたっぷりのラーメンをおいしくつつきながら本稿を読んでいなかったことを願う」だって。。。😨 

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「ネコはここまで考えている」

2022年11月17日 | 日記

高木佐保(慶応大学出版部)

「動物心理学から読み解く心の進化 」が副題。という訳でこれは研究者の論文をノンフィクション風の本にしたような感じですね。
なんせ、しっかり引用文献や索引などがついています。

内容紹介は(出版社より引用)




▼人類のきまぐれな親友ネコ。そのミステリアスな心を覗く!?
▼世界のネコ好きが大注目のネコ研究最前線。

伴侶動物として不動の人気を誇る、ネコ。
ミステリアスで何を考えているのか分からないのが魅力であるが、その心を覗くことができれば、もっと好きになるかもしれない。

しかし、残念ながら他の動物と比較してネコの認知研究は進んでおらず、その思考能力は過小評価されている。
「好きだからこそ、もっとネコのことが知りたい」という思いから、気鋭のネコ心理学者はこの状況を打破すべく、ネコの特性に適した独自の研究方法(聴覚能力を生かす方法)を考案し、謎に満ちたその心を解明しようとする。

ネコは物理法則上、「ありえない事態」に対し、どんな反応を見せるのか。飼い主や他の同居ネコをどう認識しているのか。高度な認知能力が必要とされる、「たまたま覚えた記憶から推論すること」はできるのか。

これらの課題に対し、生育環境の違いが認知能力に与える影響を考慮して、「家庭」と「ネコカフェ」で飼われている500匹近くのネコに協力してもらい検証する。

自由で、愛くるしいハンターは、ヒトとの共生生活でどのように思考能力を進化させたのか。この本を読めば、わたしたちが思っている以上にネコは柔軟に考えていると分かってもらえるだろう。“つれない親友”というイメージも大いに変容していくかもしれない。

「ネコが何がわかって、何がわからないのかを私たちが理解することは、
適切な飼育方法にもつながり、ネコとヒトの関係がもっとよくなることが予想されるのです。」(著者)
「この本を読んで、ますますネコが好きになりました。」(編集者)

『読売新聞』 2022年10月30日(13面・文化面)「本よみうり堂」に書評が掲載されました。評者は西成活裕氏(数理物理学者・東京大教授)です。
『マネー現代』 2022年10月24日で、本書が紹介されました。紹介者は飯田一史氏(ライター)です。本文はこちら

【目次】

はじめに

第1章 動物はどのように考えるのか
1 考えるのに言葉はいらない
2 動物の思考研究 3つの推論能力
3 多様な種を比較する〝ものさし〟

第2章 ネコはどこまで物理法則を理解しているのか
1 動物はどのように〝物理的に考える〟のか
2 ネコは本当に物理的な推論が苦手なのか
実験1 音からモノの存在を推論できるのか
実験2 動きと一致する音からモノの存在を推論できるのか
実験3 物理的に〝ありえない結果〟にどんな反応をするか
3 〝物理〟から〝社会性〟へ
4 〝誰が〟〝どこに〟いるのかを推論できるか
──ネコは見えないあなたを捉えている
実験4 飼い主の声から位置を推論できるか
実験5 物理的な音を再生するとどうなるか
5 結局、ネコはどこまで推理できるのか

第3章 ネコは〝声〟から‶顔〟を思い浮かべるのか
1 ヒトと動物のクロスモーダルな推論能力
2 ネコは〝声〟からあなたの〝顔〟を思い浮かべるのか
実験1 ネコは飼い主の声から顔を予測するのか
3 ネコは同居ネコの名前を分かっているのか
──ネコの言葉の理解を試す初の研究
実験2 ネコは同居ネコの名前と顔が分かるのか
4 ネコの自由な思考の可能性

第4章 ネコは〝どこに〟‶何が〟を思い出せるのか
1 動物はどのように記憶するのか
2 動物の〝記憶〟を探る方法
3 ネコはたまたま覚えた記憶を思い出せるのか
実験1 エサはどこに行った?
実験2 あのエサはどこに行った?
4 ネコは〝偶発的記憶〟を持っている

終章 ネコの思考能力はどのように進化したのか
1 ネコ研究の最前線
2 ネコの思考能力はなぜ進化したのか
3 これからの動物の思考研究

あとがき
初出一覧
参考文献
注・巻末図版


 著者
髙木 佐保(たかぎ さほ)
ネコ心理学者。日本学術振興会特別研究員(RPD)、麻布大学特別研究員。
1991年生。2013年同志社大学心理学部卒業。2018年京都大学大学院文学研究科行動文化学専攻心理学専修博士課程修了。博士(文学)。本書の一部を成す業績により2017年度京都大学総長賞を受賞。著書に『知りたい! ネコごころ』(岩波書店)『猫がゴロゴロよろこぶCDブック』(サンマーク出版)がある。   』

・・・ネコ好きの関心を呼ぶタイトル。
・・・実験など詳細な手順や解説、分析があるけど、ちょっとピンと来ない。ネコ好きはただただかわいがっているだけでも満足なのですが・・・😗 
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「すごい平屋」

2022年11月09日 | 日記

出版エックスナレッジ

ちょっと憧れがあるのが「平屋」の家。
高齢になると階段の上り下りが大変になる。
そんなときにお役立ちの本でしょう。

内容紹介は
『平屋に住みたい人・つくりたい人必読!
心地よい平屋づくりのポイントを一目でわかる立体イラストで解説しています。

年々人気が高まっている「平屋」! 構造がシンプルなので、抜けのある大空間がつくりやすく、庭や土間などの半屋外空間とも相性抜群。
居住空間がフラットにつながるので家事動線もスムーズで、小さな子どもやお年寄りでも安心・安全と、平屋の魅力は、上げていくときりがありません。

ですが、「平屋なら安心・安全・快適! 」なわけではありません。採光や通風の確保、庭や外とのつながり方、気になるコストの問題など、解決しておきたいポイントも山盛り!

この本では、30人の敏腕設計者が手がけた60軒以上の平屋を基に、暮らしやすい平屋の間取りや、バリアフリー、防犯対策などはもちろん、日々の生活を豊かで快適にするために欠かせない温熱環境や耐震・設備設計のカンどころまで解決方法をしっかりと解説しています。

視覚的にわかりやすい立体イラストで説明しているので、図面が苦手な人、読めない人でも問題なし。将来平屋を建てたい人、平屋に憧れている人、今住んでいる平屋をもっと心地よくしたい人にもおすすめ。この1冊で、平屋のつくり方がすべてわかります!


目次

1章/平屋の大正解
大正解01/半屋外空間で内と外をつなげる
大正解02/暮らしを支える深く低い軒
大正解03/中サイズの窓から光と風を得る
大正解04/平屋の困りごとは廊下で解決!
大正解05/小さくつくって広く住む
大正解06/回遊or直線 どちらの動線かで計画が変わる
大正解07/高さの変化で空間を仕切る
大正解08/小屋裏を活用して快適に暮らす
大正解09/庭と建物の居心地よい位置関係
大正解10/犬が健康に楽しく暮らせる仕掛けをつくる

2章/平屋設計のお悩み解決
お悩み[コスト]/平屋は高いの?それとも安いの?
お悩み[構造]/構造を工夫して自由な間取りにするには?
お悩み[耐震性能]/平屋ならば耐震等級3にするべき?
お悩み[温熱環境]/夏涼しく冬暖かい平屋にするには?
お悩み[外観]/ファサードを美しくデザインするには?
お悩み[防犯]/プライバシーや防犯にどう配慮する?
お悩み[多世帯住宅]/居心地のよい多世帯の平屋をつくるには?
お悩み[バリアフリー]/終の棲家として平屋をどうつくる?

3章/住み心地を高める平屋の小技
小技[庭]/庭との距離感を縮める
小技[玄関]/平屋の玄関は広くフラットに
小技[間仕切]/間仕切は引戸&家具で
小技[子ども部屋]/子ども部屋は転用を前提に
小技[浴室]/浴室での視線を抜く
小技[収納]/適材適所の収納計画
小技[天井]/自由な天井を楽しむ
小技[素材]/床・壁・天井の質感にこだわる
小技[明るさ]/天窓の光を調節する
小技[猫と暮らす]/猫が好む立体プラン
小技[薪ストーブ]/薪ストーブで火と暮らす
小技[プライバシー]/塀以外で目隠しをする
小技[手入れ]/メンテナンス性から外壁を考える
小技[駐車場]/駐車場はさりげなく、使いよく

コラム/風土に合わせた平屋
・豪雪地帯でも明るい家に
・駐車場屋根を緑化した‟平屋的“な暮らし
・台風も怖くない南国の平屋              

著者について
執筆者一覧(50音順)
赤座伸武(赤座建築デザイン)/飯田亮(飯田亮建築設計室×COMODO建築工房)/
伊原洋光・伊原みどり(hm+architects)/及川敦子(及川敦子建築設計室)/大塚陽(オオツカヨウ建築設計)/
風祭千春(風祭建築設計)/川添純一郎(川添純一郎建築設計事務所)/菊池佳晴(菊池佳晴建築設計事務所)/
桑原雅明・平野恵津泰・吉本学(ワーク・キューブ)/佐藤高志(サトウ工務店)/
佐藤哲也・布施木綿子(佐藤布施建築事務所)/佐藤友也(扇建築工房)
渋谷達郎(アーキテクチュアランドスケープ一級建築士事務所/杉下均・出口佳子(杉下均建築工房)/
堤庸策(arbol)/寺林省二(テラバヤシ・セッケイ・ジムショ)/長澤徹(ポーラスターデザイン)/
西下太一(西下太一建築設計室)/野口修一(野口修アーキテクツアトリエ)/
長谷川総一(長谷川設計事務所)/服部信康(服部信康建築設計事務所)/穂垣友康(くらし設計室)/
松原知己(松原建築計画)/松原正明(木々設計室)/峯田建(スタジオ・アーキファーム)/
向山博(向山建築設計事務所)/村梶招子・村梶直人(ハルナツアーキ)/
八島正年・八島夕子(八島建築設計事務所)/安江怜史(安江怜史建築設計事務所) 』

・・・でもね、立て替えは資金が問題。そしていつまでそこで暮らせるのだろうか。問題がないわけではない。
・・・せめて本書をながめて楽しむのも一興。😊 
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「スワン」

2022年11月08日 | 日記

呉勝浩(KADOKAWA)

ショッピングモールでの大量殺人事件という設定はアメリカの犯罪みたいだが、日本的でないので悲惨さとか悲劇性がちょっと薄れて、ミステリとして興味を引っ張る力になっているのかも知れない。

内容紹介は
『銃撃テロを生き延びた五人。彼らは何を隠しているのか、何を恐れているのか
第73回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門 受賞作
第41回吉川英治文学新人賞 受賞作
第162回直木三十五賞 候補作
首都圏の巨大ショッピングモール「スワン」で起きたテロ事件。
死者二十一名、重軽傷者十七名を出した前代未聞の悲劇の渦中で、犯人と接しながら、高校生のいずみは事件を生き延びた。
しかし、取り戻したはずの平穏な日々は、同じく事件に遭遇し、大けがをして入院中の同級生・小梢の告発によって乱される。
次に誰を殺すか、いずみが犯人に指名させられたこと。そしてそのことでいずみが生きながらえたという事実が、週刊誌に暴露されたのだ。
被害者から一転、非難の的となったいずみ。
そんななか、彼女のもとに一通の招待状が届く。集まったのは、事件に巻き込まれ、生き残った五人の関係者。目的は事件の中の一つの「死」の真相を明らかにすること。
彼らが抱える秘密とは? そして隠された真実とは。
圧倒的な感動。10年代ミステリ最後の衝撃! 

出版社からのコメント
祝・W受賞!
第73回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門 受賞作
第41回吉川英治文学新人賞 受賞作
テレビ、新聞など各メディアで取り上げられ、話題沸騰!
絶賛の声も続々届いています!

『スワン』の本当の意味にたどり着いた時、あなたの心は震えるだろう。
――恩田 陸
作品の「構築性」と文章の「圧」に押し倒されてしまいました。
お見事です!
――有栖川有栖
巨大ショッピング・モールで起こった無差別殺傷事件を題材に、生き残った被害者の心の傷に真正面から向かい合った意欲作。
一気読み。
――佐々木譲
読者としては大喜びで、同業者としては歯軋りしながら読みました。
悔しい!
――芦沢 央
呉さんの作品といえばなんの気配も感じさせず背後からブッ刺すような衝撃が持ち味。そして過去最好の主題と出合った!
どんでん返しとか正義と悪とか意外な真相とかはありふれた文句だが、ここまで執拗にやり尽くせるのは呉さんだけでは……。
最も“らしく"、かつ“ならでは"の傑作。
――今村昌弘
よかった。設定も謎も構成もキャラクターもいい(主人公の強さを尊敬する)。ぐいぐい読めるおもしろさがあると同時に、読みながらも読み終わった後も考えさせられる本だった。
呉勝浩の時代がくる。
――織守きょうや
今、話題になってる呉 ナントカさんのス ナントカって小説をわりと前に読んでて、まじすごかったというか、面白いだけじゃなくて、テーマの深め方とか題材との向き合い方とかこんなもん書かれたらたまんねえよ今年NO1だろと思ったけど、もう売れてるらしいし単純に悔しくて死にそうなので紹介しない。
――葉真中 顕      』

・・・『圧倒的な感動』とあったけど、それほど”感動”しなかった私は、すれているのかも。
・・・ストーリーはさほど複雑ではなかったが、主人公のバレエへの情熱も感じられて面白かった。それにしても作者のバレエの描写や振り付けの話は興味をひきましたね。
・・・前半は少々くたびれるけど、結構読ませる展開。最後の意外さも読ませどころか。😊 
・・・付け加えると、本書に出てくる「マスコミ」のレッテル貼りとか一面的な興味の取材とか、ホント、現代のワイドショーや週刊誌的な報道のバカバカしさとそれの被害者感覚が良く書かれています。😡 
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