伊藤朱里(小学館)
ちょっと不思議な小説ですが、面白かった。
みんな他人のことは分からない、そして分からないながらも付き合っている。
章ごとに主人公が替わってそれぞれに人となりやら、主張が分かってくる構成になっているのだ。
県税事務所で働く4人の女性が各々の視点で語る「同僚小説」になっている。
内容紹介は
『人とわかりあうことは、こんなにも難しい。
税金を滞納する「お客様」に支払いを促すことを仕事とする県税事務所の納税担当に、同期が休職したことで急遽異動させられてきた若手職員の中沢環。彼女は空気の読めないアルバイト・須藤深雪を始めとする周囲の人間関係に気を遣いながら、かつての出世コースに戻るべく細心の注意を払って働いている――(第1章「キキララは二十歳まで」)
週に一度の娘との電話を心の支えに、毎日の業務や人間関係を適当に乗り切るベテランパートの田邊陽子。要領の悪い新米アルバイトや娘と同世代の若い正規職員たちのことも、一歩引いて冷めた目で見ていたはずだったが――(第3章「きみはだれかのどうでもいい人」)
同じ職場で働く、年齢も立場も異なる女性たちの目に映る景色を、4人の視点で描く。デビュー作『名前も呼べない』が大きな話題を読んだ太宰治賞作家が描く勝負作。
職場で傷ついたことのある人、人を傷つけてしまったことのある人、節操のない社会で働くすべての人へ。迫真の新感覚同僚小説!
【編集担当からのおすすめ情報】
言葉にならずにわだかまっていた感情が、豊かな言葉で、繊細に描き尽くされた傑作!島本理生さんと穂村弘さんも大絶賛!!明日から、職場の見え方が変わるかもしれません……。
税金を滞納する「お客様」に支払いを促すことを仕事とする県税事務所の納税担当に、同期が休職したことで急遽異動させられてきた若手職員の中沢環。彼女は空気の読めないアルバイト・須藤深雪を始めとする周囲の人間関係に気を遣いながら、かつての出世コースに戻るべく細心の注意を払って働いている――(第1章「キキララは二十歳まで」)
週に一度の娘との電話を心の支えに、毎日の業務や人間関係を適当に乗り切るベテランパートの田邊陽子。要領の悪い新米アルバイトや娘と同世代の若い正規職員たちのことも、一歩引いて冷めた目で見ていたはずだったが――(第3章「きみはだれかのどうでもいい人」)
同じ職場で働く、年齢も立場も異なる女性たちの目に映る景色を、4人の視点で描く。デビュー作『名前も呼べない』が大きな話題を読んだ太宰治賞作家が描く勝負作。
職場で傷ついたことのある人、人を傷つけてしまったことのある人、節操のない社会で働くすべての人へ。迫真の新感覚同僚小説!
【編集担当からのおすすめ情報】
言葉にならずにわだかまっていた感情が、豊かな言葉で、繊細に描き尽くされた傑作!島本理生さんと穂村弘さんも大絶賛!!明日から、職場の見え方が変わるかもしれません……。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊藤/朱里
1986年生まれ、静岡県出身。2015年、「変わらざる喜び」で第31回太宰治賞を受賞。同作を改題した『名前も呼べない』でデビュー 』
・・・心理劇的な感じもあります。
・・・個人的には、タイトルになっている第三章で全体把握ができたように思う。
・・・職場に中に色々な人がおるけど、そこに「生きにくさ」を持った人物がいることで混乱が起こるのだが、あまりありそうにない設定なのがわかりにくい気がした。本書のタイトルと中身が真逆なのだが、でも面白かったですよ。😵