昨日、5月14日が母の日だったのは皆さんご存知のことかと思います。
しかしこの日がポワイトデイだったことを知っている方はそれほど多くないでしょう。
(そして、とくにこれからあなたの知識の引き出しにいれる必要もありません)
私も知ったのは昨日のことでした。
昨日は朝9時から上野に
ナスカ展を観に行ってきました。世界の8番目の不思議に数えられるという有名なナスカの地上絵の謎を、ナスカの文化と合わせて見せていくというこの企画。入ってまずは壷が並んでいました。おもにシャチ、コンドル、ネコ科の動物の姿をした神や働く農民、漁師、その他の様々な動物の絵がおおらかな線で表情豊かに描かれていて、ひとつひとつ見るたびに思わず微笑んでしまいます。この手の太い線で描かれた絵が大好きな助さんもとても嬉しそうです。
その次に子どものミイラの実物と、その研究結果などが展示されています。そして、精密な刺繍を施した死者を包むための大きな布や、楽器、いろいろな道具などがあり、次に地上絵についての展示が始まります。
今回の見せ場は、その部屋より後にある最後の部屋の、大画面で見せるバーチャルナスカの地上絵だったようですが、そのはじめの部屋もなかなか見応えがありました。
まず部屋の端のほうには壷がいくつか展示してあって、地上絵のモチーフとなった動物が、壷などにも同じように描かれていたことが示されています。また、地上絵の線は、大地を覆う黒っぽい岩石をどかして下にある白っぽい砂地を見せた道なのですが、その構造がよくわかるような展示物も置かれています。
そして、その全体的にほの暗い展示室の真ん中あたりには、おそらく百分の一ぐらいのサイズの地上絵が、天井からのライトによって床に光の線として再現されていました。
それがよかった。俯瞰図ではなくて、本来足元にあるものを足元にある状態で見ることで、なんだかぴったりくるのです。実物大は一つの動物で100とか200メートル幅になるというから、実物大で全景を再現するのはもちろん無理だけれど、部分的でいいから実際のその線(道)の大きさを体で感じたかったなと思いました。
地上絵は、空高くから見ないと把握できない規模の図柄を、当時の技術でどうやって描き得たのか、そして、なにより、どういう目的があったのかということが謎だと言われているそうです。水路をあらわす標、聖地に向かうための殉教の道、天文図との関係など諸説あるようです。
それら複合的なものだというのが有力らしいのですが、私には「殉教の道」っていう説がぐっときました。地上にいれば、絵の全体は見えないわけですが、自分は今コンドルの右の羽根を歩いているんだとか思いながら歩くというのは、信仰とかそういうものがなくても、なんとも素敵な感覚じゃないかと思ってしまうのです。だから実物大の道を感じたかったのだけど…って、そんな事言ったら、直接ナスカに行けよってかんじだ!!!
まあ、ちょっとした興奮状態で恒例のおみやげコーナーへ。ちょうど気に入っていた「ピーナッツの容器を持つサルの壷」のポストカードがあったのでゲット。
すると、助さんがナスカチョコというのを買いました。「母の日用かな?」と思っていたら、建物をでたところで、「今日は母の日以外にどんな意味をもつ日か知ってる?」とお話が始まったのでした。
そこで知ったこと、それはつまり
ポワイトデイとは
2月14日のバレンタインを遅らせて3月13日に滑り止めでチョコを渡してきた彼女に対して、
4月14日にお返ししようと思っていたのに、
そんな世の中がホワイトデイのことなどまったく忘れてしまった頃合いに
思い出すことなど全くできず、
ああ、どうせだからもう一ヶ月遅らせとこうと思った彼氏が
つくりだした記念日だ。
そんなこんなで今日の戦利品。チョコはパッケージだけがナスカ風で、中には地上絵の影響はまったくない、でも甘くて美味しいミルクチョコでした。
ごちそうさま