ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

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〔メモ〕 冬季うつ病

2013年01月26日 |  今日のメモ

 うつ病の流れで、誤認誘導の香りも漂い何故か気になるので、メモしておこう。

 先ずは少し脱線して、チェルノブイリ事故の影響について1990年8月にNHKで放送された映像

汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年
http://www.youtube.com/watch?v=6RgYpXH92ts

をみる機会があったので、事故後4年経過した時点での貴重な記録であり、特に健康影響の部分についてメモしておこう(予め断っておくと動画の質は少しよくないが・・・)。文字起こしは他力本願で、ブログ「憂鬱亭非日常」から、

NHKスペシャル「汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年 」(1990年)文字起こし その7
2013.01.04
http://plaza.rakuten.co.jp/shunsoku2002/diary/201301040006/

N [白ロシア]放射線医学センターは、チェルノブイリ事故による患者を治療するために、一年半前に作られました。・・・

N チェルノブイリ事故以降、神経系の病気、血管障害、胃や腸の潰瘍、肝臓病などが増加しています。

(目を半分閉じて背中に聴診器をあてられている男児目の周囲には、明らかな隈がある)
N この医学センターでは、甲状腺の障害が、事故により増加したと見ています。 (「N」はナレーションの意。強調は引用者)


 ソ連邦が崩壊しつつある中で援助を期待して海外取材に応じたといった事情もあると思うが、4年経過時点で既にいろいろと出ているということが明らかだろう。ここでの「神経系の病気」が何を意味するかは、必ずしも明らかではないが、うつ病などの精神疾患も含まれるのではないだろうか。


 本題に戻ると、仮に●の影響によって精神疾患、特にうつ病が増えるとすれば、次のようの病気も増えているのではないだろうか。昨年のクリスマスの日付だが、何故か年明けて成人の日前後にアクセス数が伸びてランクインしていて(同新聞のサイトにて)気付いた記事である。東京新聞から、

冬季うつ病 人工的な光浴び改善 外出や早寝も効果
2012年12月25日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2012122502000127.html

 冬季うつ病は、季節性感情障害ともいわれる。通常のうつ病と同じく、気分の落ち込み、集中力や意欲の低下、疲れなどが見られる。特徴的な症状は過食と強い眠気だ。・・・

 患者は女性に多い。症状は十月ごろから始まり、三月には快方に向かう。これが二年以上続くと、冬季うつ病の可能性が高くなる。進行すると、夏は軽いそう状態になり、買い物をし過ぎたり、普段よりも社交的になったりする。・・・

 冬季うつ病の原因は、日照時間や日の出から日没までの日長時間の短さに関係している。目が感じる光の刺激が減ると二種類の脳内ホルモン、セロトニンとメラトニンの分泌量が変化する。

 精神を安定させるセロトニンは減って脳の活動が低下し、うつ状態を引き起こす。一方、セロトニンの生成に必要な糖質を取ろうと、炭水化物を中心に食欲が強くなる。睡眠を促進するメラトニンは増えて、睡眠時間が長くなる。

 このため、緯度が高く、曇りや雨、雪の日が多い地域で起こりやすい。北欧ではよく知られた病気で、日本でも北海道や東北、北陸地方の日本海側に多く見られる。

 治療法は、明るい光を浴びる「高照度光療法」が有効とされている。・・・ (強調は引用者)


 前々回の記事(ココ)では、動物実験により

体内のホルモンの乱れ →脳内の神経伝達物質の乱れ →精神症状

という経路があると報告されている点に触れたけど、この流れ自体はそう難しい話でもないだろう。特に女性なら、月の周期でホルモンが変動しているので、多少の経験はあるのではないだろうか。

 注目すべは点は、マウスの実験で示されたようにホルモンの乱れが長引くと、精神症状が一過性のものでなく、不可逆的になり得るという点であろう。特に、コルチゾールの場合は、強力な作用を有しているので、その過剰は問題化し易いと考えられる。


 ホルモンのバランスを崩れにくくするには、冬季うつ病の治療法とも繋がるけど、遺伝子に優しい生活が必要であろう。つまり、早寝早起きによる規則正しい生活である。早起きすれば、必然的に明るい光を最大限に浴びることもできるだろう。我々現代人の持つ遺伝子には約1万年前の生活パターンが組み込まれているとされているようなので、これが一番「のり代」を広く確保できると考えられる。


P.S.
 ついでに、冒頭の動画で出てきた健康影響の話を追加で2点メモしておこう(子供の異常、出産の異常)。繰り返しになるが、これらは、4年経過時点で判明していたということになるだろう。同じくブログ「憂鬱亭非日常」から、

NHKスペシャル「汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年 」(1990年)文字起こし その7
http://plaza.rakuten.co.jp/shunsoku2002/diary/201301040006/

(画面切り替わって、白衣の女性)
テロップ「児童血液研究センター マヤ・パブロワ所長」
翻訳音声「私達は、汚染地帯の子ども、3000人以上を検査しました。その結果として、子ども達の腎臓から、放射能の一種である、セシウム137が検出されました。
 また、血液の中にも、様々な放射性物質も含まれていることも分かりました。さらに染色体につきましては、普通の子どもの2倍から7倍もの異常が発見されております。これらは皆、白血病の原因となるものばかりです。しかし、チェルノブイリ原発事故によって、白血病が増加したと、今の段階で言い切ることは難しいことです。
 しかし、事故の後の様々な状況を考慮すると、原発事故と、子ども達の白血病の因果関係は、きわめて高いのではないかと考えています。」

NHKスペシャル「汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年 」(1990年)文字起こし その8
2013.01.04
http://plaza.rakuten.co.jp/shunsoku2002/diary/201301040007/

(画面変わって、白衣の男性)
字幕「ゴメリ州立病院産婦人科 アナトリー・ワシレツ部長」
翻訳音声「私達の病院で見てみますと、チェルノブイリ原発事故が起こった後に目立ってきた現象としましては、次のようなことがあげられます。
 まず第一に出産時の異常出血が事故の前に比べて2.5倍に増えました。さらに、胎盤が剥離状態に陥ってしまう症例も、以前に比べて3倍に増加しています。また、出産後の中毒症状も2倍になっています。

 最近、この種の異常の増加は、一見、落ち着きを見せています。しかし、これと引き換えに、母親の子宮の中の赤ちゃんの異常が、以前に比べて2.5倍にも増加しています。
 この病院では、チェルノブイリ原発事故の後、超音波で子宮の中を観察できる超音波診断機を導入しまして、妊娠期間中に2度ほど母親のお腹の中を診察し、赤ちゃんの様子を見ています。妊娠28週目までに何らかの異常が見つかった場合には、中絶の手術を施すようにしております。」


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