カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

益城町の白い立体地図

2017-10-24 09:40:34 | 熊本地震
 先日熊本大学ましきラボの事をブログにUPしたとき、町の立体地図が白一色で判りづらかったと書いた。

 白一色には作成の目的がどこにあるのかは知らないが、妙に引っ掛かってまた見に行ってみた。

 
 山間部を除いた部分を作ってあるが、全部を写すと唯の白い平面のように見えるので我が町内に接近してみた。

 航空写真がモデルなのだろうが近づくと、建物などは樹脂を建物の形状に合わせて細かく切ったものを貼ってあるようだ。

 自分の家を探してみたら、著名な施設が見つかったのでそれを基準に道路などを辿っていくと直ぐに判った。

 
 自分の家が有ったあったと喜んでも仕方がないが、なかったらなかったでそれは寂しいし、地図の信憑性を疑ってしまう。

 オール白なので、オート撮影にすると焦点が定まらない。

 多少光の陰影もあるので、何とか出来るだろうとタカを括っていたが、まったく焦点が合わなかった。

 写しながら、この白ともつかず灰色ともつかない世界は、ある本の表紙に酷似していると思ってしまった。

 本の表紙に記憶が及ぶのは灰色を基調とした表紙のせいというより、その本の内容にある。

 「終わりの街のおわり」という題名で、この世で亡くなった人は、直ぐに浄土や天国に行くのではなく亡くなった人のことを思い出として覚えていてくれる人がいる限り、この終わりの街で特に苦しむこともなく存在していく。

 ただし、この街の住人はある日突然姿を消すことがある。

 つまり思い出として覚えていた人も亡くなってしまったのだ。

 そして、突然大勢の人が街から居なくなる。

 現世の地球で一挙に思い出が消える事象とは・・・・。

 ちょっと恐くてちょっと空しくなる内容が鮮烈に印象に残っている。

 その本を読んでもう何年にもなるのに、内容が表紙の写真を想起させてしまう。

 災害の後の、街の白い立体俯瞰地図は見る人の感じ方で何とでも色づけ出来る意味が込められているのかも知れない。

 「街は人田舎夕日に染められる」

 
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