Mayumiの日々綴る暮らしと歴史の話

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◆「江戸総鎮守」として尊崇を集める 神田明神

2023-02-11 15:29:46 | Weblog
歴代将軍の庇護により、江戸を代表する社となった神田明神。
その歴史を紐解くと、この地の神聖さ、そしてある怨霊の存在が浮かび上がる。


★「神田」という地の霊力が人々を引きつけてきた
 神田明神は御茶ノ水駅から程近い場所に位置する。
境内には駅前の喧騒とは別世界のような静寂が広がる。
また、学生の街、古書街、楽器の街など様々なイメージを併せ持つ「神田」という街の地名は、
この神田明神の神田に由来するという。

 神田明神では、毎年5月の中旬に江戸三大祭りの一つに数えられる神田祭が行われる。
神田明神の大祭として庶民に親しまれて来たこの祭の背景には、
人々の畏怖の対象であった東国の英雄ーーー平将門の伝説があった。

 社伝によれば、天平2(730)年、大己貴命の子孫・真神田臣が神田明神を創建。
時は流れ、討伐された平将門の首塚周辺で天変地異などが相次ぎ、
時宗の僧・真教上人が将門の霊を慰める為、神田明神にも祀ることにした。
そうすると、ようやく変事は収まったという。

 事の起こりは、藤原氏一門が権勢を誇った平安時代中期、
増え過ぎた一族の子々孫々たちは関東へ下り、豪族として各地を統治していた。
重税と相次ぐ天災で庶民らが疲弊し、不満が募る中、政治革新を訴え台頭した将門は、
人々の期待を集めるようになる。
民の代弁者として立ち上がった将門は関東8か国を制圧し、
朱雀天皇に対抗して「新皇」と自称、東国の独立を宣言する。
ここに将門は朝敵となり、藤原秀郷、平貞盛らに討伐されたのである。
藤原秀郷は、大蛇退治などの伝説を持つ武者で、俵藤太の別名でも知られる。
将門と同じく王臣の子孫であり、下野国で勢力を広げていた人物だ。平貞盛は秀郷の甥である。

 戦国時代になると、武勇で知られた将門は太田道灌ら武将の尊崇を集め、
徳川家康が神田明神で関ケ原合戦の戦勝祈願を行なったのを機に、
江戸時代には幕府から保護を受けるようになる。
2代将軍・秀忠の世には江戸城の表鬼門守護の場所にあたる現在地に遷座され、
神田明神は江戸総鎮守として江戸っ子に親しまれて来た。

 近代以降も将門の評価は変遷する。天皇を頂く中央集権国家を目指す明治政府は、
帝に弓引く将門を逆臣とし、明治7(1874)年、祭神から外させた。
だが、将門の復権の時は戦後に訪れる。「新皇」という言葉へのタブーが薄れたことで、
「暴政に敢然と立ち向かった英傑」という印象が広まって行ったのだ。
将門を描く大河ドラマも見直し運動に火をつけ、将門は神田明神の祭神に返り咲く。
このように、時代により評価が変転するほど、為政者を畏れさせたということだろう。

『魔界と縁深い人々』 将門の霊を畏れ続けるゆかりの人々
 将門の時代から1000年を経た現代、学術調査が進む一方で、
将門の伝説は尚生きている。
例えば、将門の調伏(怨霊を取り除く儀式)を行なった成田山新勝寺(千葉県)へは、
今も将門とその家来の子孫は参詣しない。
こうした風潮は、終焉の地である坂東市の一部や筑土神社など将門を祀る
他の神社でも残っている。
また、将門の大河ドラマの放送時、出演者は成田山での恒例の豆まき行事を辞退したという。

写真の説明はありません。
神田明神 1300年の歴史を持ち、東京の中心的な神社である神田明神。
神田、日本橋、秋葉原、大手町など、100を超える町々の総氏神様として崇敬を集めている。

写真の説明はありません。
相馬の古内裏
平将門の娘・滝夜叉姫は父の遺志を実現する為、
妖術を用いて朝廷転覆を図ったという伝承が残る。
この浮世絵は滝夜叉姫が巨大などくろを妖術で呼び出している場面を描いたもの。
妖術を用いて朝廷転覆を図ったという伝承が残る。
この浮世絵は滝夜叉姫が巨大などくろを妖術で呼び出している場面を描いたもの。

写真の説明はありません。
「平将門島広山討死の場」
将門は現茨城県坂東市に位置する岩井の島広山にて討たれた。
400名ばかりの兵で10倍もの敵軍と戦う勇猛な様子が描かれている。

イラストのようです
「江戸の花 名勝会 神田」
首だけとなった将門が神田明神まで飛んで石にかじりついている様子が描かれている浮世絵。
将門は処刑された後、首が都に運ばれた。体とつないで再び戦うという伝説が残っている。


                   江戸・東京 魔界地図帖
                       東京の魔界を訪ねる旅


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雪融けを待つ気持ち o(´∇`*o)(o*´∇`)o

2023-02-11 06:10:10 | Weblog

写真の説明はありません。
洋種 Look Away

すべてを今すぐに知ろうとは無理なこと。
雪が融ければ見えてくる。

            - ゲーテ (ドイツの詩人、劇作家、小説家、自然科学者) -

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