太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ブロッコリーにマヨネーズは意外なのか

2023-08-16 12:35:52 | 食べ物とか
昨夜、義両親の家で一緒に夕食を食べた。
一緒に食べるときは持ち寄りで、シュートメがステーキを焼くというので、蒸したブロッコリーを持っていった。

「マヨネーズは?」

私がブロッコリーにマヨネーズをつけるのが好きなのを知っている夫が、キューピーマヨネーズをトレイに乗せた。
義両親の家にはアメリカのマヨネーズしかない。
あれは、だめだ。
ゆるいババロアみたいにふわふわしてて、酸味が足りない。
マヨネーズといったら、絶対にキューピーマヨネーズ。特にゆで卵をあえるのに、キューピーマヨネーズ以外は考えられない。
近所のスーパーで、キューピーマヨネーズが1000円ぐらいだったのが、日本食スーパーがその店を買収してから価格が下がり、600円ぐらいまでになった。
日本食スーパーに行けば、500円ぐらいで買える。
安くはないけど、キューピーマヨネーズは私のこだわりなのだ。



ブロッコリーをお皿にとりわけ、マヨネーズをかけている私を見てシュートメが言った。

「え。ブロッコリーにマヨネーズ?」

私はマヨネーズをかける手をとめて、シュートメの顔を見た。

「え。ではマヨネーズ以外の何を?」

というのは私の心の声で、代わりに夫が言った。

「うん、案外合うんだよ。マヨネーズ」

「あらそうなの、そうかもしれないわね」

今の今まで、ブロッコリーにはマヨネーズだと頭から信じて生きてきて、それはマヨネーズがある文化ならどこでも同じだと思っていた。
それが揺らいだ私は、Vikkiやジュディスにメールしてみた。

「蒸したブロッコリーに何つける?」

Vikki「ブロッコリー、あまり加熱しないかもなあ。加熱したのなら、ドレッシングかね」

ジュディス「加熱したやつ?そりゃドレッシングかレモンだよね」

そうだったんだ。
そういえば、夫と二人で食べるとき、夫は何もつけずに食べているし、義両親はレモンやライムを搾っている。
それに、こっちの人はVikkiみたいにブロッコリーを生で食べることのほうが多い。

生のブロッコリー。
私はこれが苦手である。茎の部分は固いし、緑の部分は口の中でぽそぽそと細かく崩れて、いつまでもモソモソして飲み込むタイミングがわからない。
カリフラワーもしかり。
野菜スティックの中に、セロリやニンジンに混ざって生のブロッコリーやカリフラワーがあると、私はそれに手を出さない。

食べ物や、食べ方の文化の違いは奥が深い。



バースディ ブランチ

2023-08-14 07:12:09 | 日記
シュートメの誕生日で、ヨットクラブでブランチを食べた。
誕生日は来週なのだけれど、みんなの予定があうのが今日だったので、前倒し。


プールで遊ぶ人々。今日もプール日和だ。


テーブルは半分ぐらい埋まっている。
風が吹き抜けて、空調などいらないのが、この村のいいところ。



私が頼んだのは、エッグベネディクト フロレンツィ。
ハムの代わりにほうれんそうと焼きトマトがはさまっている。


こうしている間にも、マウイ島では犠牲者の数が増え、行き場のなくなった人たちが悲しんでいる。
物資を送り、寄付をした。
私にできることといったら、それぐらいしかないのだ。そう、あとは祈ること。

家族が元気に集まれることに、深く深く感謝。







マウイ島の火事

2023-08-10 07:32:30 | 日記
マウイ島が、大変な火事に見舞われている。
ここ数年、アメリカ本土でも大規模な山火事で大きな被害が出た。それがまさかハワイでも起こるとは。

草木がこすれあう摩擦によって山火事が起こるという。
たったそれだけのことで?
ストームの影響で強風が続いていて、そのために火が勢いを増し、消防士たちが必死に消火してくれているが、強風でヘリコプターも飛ばせない日もあって、なかなか手ごわい。

山火事が街にも広がって、かつてハワイ王国の中心であったラハイナが焼け野原のようになってしまった。
ノスタルジックな雰囲気のラハイナは、いかにものんびりとした港町だ。以前、サンフランシスコのソーサリート島に一人で行ったことがあったが、なんとなく雰囲気が似ている。
町の真ん中の巨大なバニヤンツリーは、どうなっただろうか。

火の手から逃れるために海に飛び込む人たち、船で沖に避難する人たち。
水も怖いが、火も怖い。
目の前で自分の家が燃えていくのを、ただ見ているしかないなんて。
保護された迷子犬もいて、そういえばすべてのペットたち、野生の動物たちは無事なんだろうかと、胸が塞がる思いだ。

4000人のマウイ居住者を、オアフ島のコンベンションセンターに避難させるように動いている。
広いホールに、たくさんの簡易ベッドが並ぶ。
日本なら、床にゴロゴロ寝るけれど、こちらはやはりベッドがないと、と思うのだろうか。

まだ詳しい被害状況はわからない。
少なくとも、現在36名の犠牲者が出ている。
犠牲になった方たちに心から冥福と、その家族、日常を失ってしまった人たちの幸せと癒しを祈らずにいられない。




「味はバターで決まります」

2023-08-09 11:35:57 | 食べ物とか
昔の、雪印バターのテレビコマーシャルのコピーが好きだ。
プロのコックがフライパンでオムレツを作る過程が、手元だけの映像で流れる。
ジュー、という良い音がする。
魔法のような手際の良さで、ふっくらとしたオムレツがフライパンの片側に集まり、見事なアーモンド型にできあがっていく。そしてコピーが流れる。

味はバターで決まります

私の記憶に残る秀逸なコマーシャルだ。
個人的には、北海道のよつ葉バターが好きだけどね。


バターはダイエットの敵だと思われている。
確かにそうかもしれないが、そして私もバターを我慢したり、ほんの少しだけ使ったりしていたこともあったが、数年前にその考えを改めた。
それは、美味しいものは美味しく食べたい、というシンプルな欲求から。

とっくに人生を折り返して、食べるものを目の前にして思うことは、あと何回これが食べられるかということだ。
図々しく長生きして、何百回も食べる機会がありそうでもあるが、うっかりサイナラしてしまうかもしれない。それは明日かもしれないのだ。
そう思ったら、どんなものも100%好きな食べ方で食べたい。

トーストやパンケーキに、カロリーを気にして、ぽっちりのバターを乗せるのはやめた。
カリっと焼けたトーストに、たっぷりのバターが溶けたのをほうばる。
香ばしい外側と、ふんわりとした真ん中の部分にしみたバターのちょうどいい塩気が口の中に甘く広がっていく。
端っこのほうに蜂蜜を垂らすと、これまた蜂蜜とバターがよく合う。

パンケーキの上にたっぷりとバターを塗り、2枚目のパンケーキにも塗る。ナイフで四つに切ったところにメイプルシロップをかける。バターをけちっていたときには、ぽそぽそ感があったパンケーキが、しっとりとする。

むろん、毎日これを食べていたら、そりゃブクブク肥えるだろう。
だからたまーに、ほんとにたまーにしか食べないようにしている。
ただ、食べるときには、美味しく食べたい。

昨年、フランスに行った時、私は1日に2個ずつクロワッサンを食べた。
クロワッサンを作ったことがあるが、あれはバターの薄い板状のものを生地に練りこんであり、まさにバターを食べているようなもの。
でも、フランスのクロワッサンは特別に美味しかったから、旅行の間だけ、それを自分に許して、心ゆくまで堪能した。
そして、そうしてよかったと思う。

食べたいものを、食べたいときに食べられるのは、それができる健康と環境があるからこそ。
年をとると、当たり前に思っていたことに謙虚になり、残りの時間を思って貪欲になるものである。









シニアディスカウントの醍醐味

2023-08-08 07:41:59 | 日記
火曜日をシニアディスカウントの日にしている店がいくつかあって、隔週に1度、火曜が休みのスケジュールになったとき、私は喜んだ。
シニアの基準は、60歳の店もあるが、ハワイはだいたい55歳からだ。
ワイケレのアウトレットも、火曜日に55歳からシニアディスカウントがあるが、遠いし、ブランドものには興味がないので、私はもっぱらROSSに行く。

ROSSはもとから手頃価格で、それから10%(いや、5%だったか)安くしてもらうのは気が引ける気はするのだが、ディスカウントが私の目的ではないのだ。

この前の火曜日。
火曜日は村中のジジババが行くので、店が混む。なので早めに行く。
レジで会計するときに、

「シニアディスカウントにしてくれる?」

と言うとレジ担当の女性が、

「えー!まさか!ほんとに?いや、全然みえない。だから聞かなかったの」

と言う。
これこれ、これが聞きたかった。

「だって私、もうすぐ60になるよ」

得意になって言うと、

「そんなぁ!私、先週53になったけど、私のほうが年寄りに見えるわ・・」

ああもう、なんていい人なんだ。

「なんならID見ます?」

さらにつけあがった私は、そんなことも言う。

「いえいえ、IDは見せなくってもいいのよ。あー、でも驚いた」

たとえそれが営業の一環だとしても、だ。
いつだったか、レジ担当が20代の女性で、同僚とペチャクチャおしゃべりしながらレジを打ち(アメリカでは珍しくもないが)
「シニアディスカウントで」
と私が言っても返事もなく、聞いているんだかいないんだかわからなかったので、
「シニアディスカウント」
ともう1度言ったら、
「もう(ディスカウントを)してあるよ」
と、レシートを差し出した。
目的を果たせなかった私は、とても腹立たしくなった。


教訓。
シニアディスカウントのレジ担当は、同年代に限る。


その話を友人にしたら、

「アンタそんなことで喜んでんのー」

と笑われた。
そんなこととはなんだ、そんなこととは。
年をとると、髪は染めねばならぬし、指がしびれたりもするし、あちこち垂れてくるし、全体に締まりがなくなるわで、いいことなんかあまりない。
このぐらいのいいことがあったって、バチは当たらんだろうが。

「そうやねえ。ま、それが通用するのは日本以外だからだし、年々老けていくわけだから、ここ数年ってとこやね」

友人とは、言いにくいことも言って現実に向き合わせてくれるもの。
確かにその通りで、ぐうの音も出ない。
それでもいいのさ、姑息と言われようと笑われようとも、こんなことで加齢の鬱憤の留飲を下げられるなら、かわいいもんじゃないか。
60になれば、ドン・キホーテでシニアディスカウントが受けられる。
今から楽しみである。