職場のユニフォームは、ハワイアンプリントのノースリーブだ。
職場は自然の中にあり、エアコンはないので夏は暑い。
汗をかくので、ユニフォームの下にキャミソールを着る。
以前は、ブラとキャミソールをつけていたが、
ここ2年ほどは、もっぱらユニクロのブラトップだ。
ガラガラと洗濯機で洗って、そのまま乾燥機に放り込める。
ブラは締め付けられる感じがあるし、乾燥機には入れられない。
このブラトップ。
最近わかったことは、着る時は足から穿くといい。
シャツのように上から着ようとすると、
カップの部分がべらべらとするわ、肩紐がこんがらがるわ、
やっと正しい位置に腕を入れて着たと思えば、
めくれたカップを戻したりしなければならない。
足から穿くと、間違いなく正しい位置に体が入り、カップは自然に
正しい場所に落ち着く。
今では、仕事以外の時にもブラトップばかりで
本物のブラは滅多に使わなくなった。
これは私がささやかな胸の持ち主だからできることで、
メロンを二つ胸に抱えているような同僚達を見て、
あれじゃブラトップじゃ支えきれないだろうと思う。
そういえば昔、ブラスリップというものがあった。
私が子供の頃は、中学生になってもブラをつける子は少なかった。
今の子供と違って、発育が遅かったのだろうと思う。
私もゴボウのように細い子供で、ブラなど到底必要ではなかったが、
ブラへの憧れはあって
ブラの細い肩紐が、体操着を透かして見える上級生がまぶしかった。
ブラはまさしく大人の女の象徴であり、
早くブラを着けるようになりたい、と強く思っていた。
そんな時、姉がブラスリップを着るようになった。
名前の通り、ブラとスリップが合体したもので、
ブラの部分は木綿だったような覚えがある。
姉がいないときに、こっそりブラスリップを着てみたが、
のっぺらな胸の部分がスカスカだった。
今でもブラスリップはあるのだろうか。
誰かの洋服から透ける肩紐を見ると、肩紐に憧れた自分を思い出すのである。