ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

「スクール(学校)ソーシャルワーカー養成課程修了認定」の創設に向けて(1)

2008年10月04日 | 社会福祉士
 社会福祉士及び介護福祉士法改正に際の参議院や衆議院の付帯決議にあった「司法、教育、労働、保健医療分野における社会福祉士の職域拡大」をいかに実現していくかは、(社)日本社会福祉士養成校協会の会長としての重要な願いである。この法改正直後に運良く、平成20年度より文部科学省は「スクールソーシャルワーカー活用事業」を新規に開始することになった。これは15億円の予算事業として全国141ヶ所にスクールソーシャルワーカーが配置されるものである。

 これを千歳一遇のチャンスと受け止め、立派に胸を張って仕事を始められるスクールソーシャルワーカーを社会福祉士を養成する大学等から輩出していく仕組みを作ることを是非進めたかった。そこで、協会として(財)社会福祉振興・試験センターから委託を受けて、日本のスクールソーシャルワークの第一人者を委員になってもらい「スクール(学校)ソーシャルワーカー育成・研修等事業に関する委員会」を設置し、スクールソーシャルワーカー像を明らかにしてきた。 そして、大学等でどのような教育をすることで、学校現場で基本的な仕事ができるかを議論してもらった。

 その結果、「スクール(学校)ソーシャルワーカー育成・研修等事業に関する調査研究報告書」を刊行することができた。この報告書を受けて、(社)日本社会福祉士養成校協会は次年度からスクール(学校)ソーシャルワーカー養成課程認定事業を始めることとした。この枠組みは、図に示す通りであり、ある意味、日本の社会福祉教育における初めて認証制度(アクレデーション)である。そのためにも、1つのモデルとなるものを作り上げなければならないと決意している。


 図に示してあるように、スクール(学校)ソーシャルワーカーを養成するために必要となる課程の設置要件を定め、当該要件を満たす課程を設置する学校を「社団法人日本社会福祉士養成校協会認定スクール(学校)ソーシャルワーカー養成課程」として認定し、また当該課程を修了しかつ社会福祉士等の資格を有する者を「社団法人日本社会福祉士養成校協会認定スクール(学校)ソーシャルワーカー養成課程修了者」として認定し登録してもらう仕組みである。

 この認定は、大学等教育は社会福祉士養成教育であるジェネリック教育を土台にして、スペシャリスト教育に一部拡大していく第1歩であると思っている。なお、今回は精神保健福祉士についても「社団法人日本社会福祉士養成校協会認定スクール(学校)ソーシャルワーカー養成課程修了者」となれるのは、第1には、図の示しているように、精神保健福祉士課程とスクール(学校)ソーシャルワーカー養成課程が類似していることが大きかった。さらに、今までに先駆的に多くの精神保健福祉士が自治体でスクールソーシャルワーカーとして活動実績があったことも大きかった。

 心理学の領域では、100種類に近い資格制度があるというように聞いたことがある。その意味では、社会福祉領域では、大同団結をして、統一的で、かつ社会からなるほどと言われる資格制度としていきたいものである。






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2 コメント

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楽しみです (bec)
2008-10-13 13:23:17
中学生、高校生と関わりたい、と探し求めたのが四年前。日本ではやりたい事が学べないと気付き渡米する事に。今、こうしてスクールソーシャルワークが注目され、ここまで実現に近い事を学び、喜びを隠せません。
日本でしたい仕事の実現をかなえましょう (白澤政和)
2008-10-13 15:31:13
 コメント、有り難うございます。

 やっていることを評価され、とりわけ、現場の方々から頂き、嬉しいです。ただ、スクール・ソーシャルワークもまだ発展途上ですから、がんばりましょう。