ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

「スクール(学校)ソーシャルワーカー養成課程修了認定」の創設に向けて(2)

2008年10月06日 | 社会福祉士
 スクールソーシャルワーカー養成課程修了認定を始めることになるであろうが、私の思いとしては、この認定はまだ完結するまでの途上にあると考えている。これについて、どのようにすれば完結するのかについての思いを綴ってみる。

 まずは、スクールソーシャルワークについては、現状では養成課程を修了したことを認定するに過ぎない。次のステップは、そうした人が学校現場でソーシャルワーカーとして一定の経験がある場合に、「認定ソーシャルワーカー」としての資格を出していくことである。これについては、早急に対応していくことが求められている。その際には、職能団体が中心となり実施していくことでになろう。

 第2は、ジェネラリスト教育だけでなく、スペシャリスト教育を今後も学部教育の中で進めていくのには限界がある。スペシャリスト教育には、学校領域だけでなく、施設領域、高齢者領域等多様である。そのため、今後は大学院教育に移していくことが本来の姿であろうが、その手順として、社会福祉士として仕事をしている者の社会的地位や給与が高くなること、さらには職場から推奨されて大学院にこれる体制を作り上げなければ、大学院に学生は集まってこないであろう。そのため、現状では、学部教育で多様な領域で実践能力の基本を高めていくことで、それぞれの領域で突破していくことが求められている。そのため、今回の認定制度は完成したスクールソーシャルワーカーのスペシャリスト教育を行うに至っていないことの認識の必要である。

 第3に、スペシャリスト教育の領域を拡大し、実践を備えた方を認定していくことである。これには、多様な領域が考えられるが、今回の学校現場でのソーシャルワークを考えた場合、従来の児童領域のソーシャルワークといえば、児童相談所が中心であったが、今回のフィールドでは、従来の事後的な対応から、予防的かつ積極的なソーシャルワークの幅に広げていくことになるように思われる。そのため、次もこのようなフィールドを広げていくべきであると考えるが、以前ブログにも書いたが、施設(レジデンシャル)ソーシャルワーク領域が最も緊急度が高いと考えている。同時に、このフィールドでソーシャルワークを高めれば、世界的にはコミュニティソーシャルワークが主流であるため、日本から世界に発信していくことができると考えている。

 最終的には、体系的にソーシャルワーク教育を整えていく必要がある。大学、大学院。職能団体が下図のような役割分担をしながら、ソーシャルワーク全体の教育体制を整えていく必要がある。さらに、追加すれば、この図の中に職能団体や個々の職場でのスーパービジョン体制を組み込むことが不可欠である。




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