作業と仕事は違うよ。
これは最初の会社で言われた一言です。
指示されたことを漫然とやるのではなく、意味を考えながらやりなさいということだとそのときの私は解釈しました。
あれから20年近くたって、再びこの言葉を反芻しています。
若いうちは、仕事ができるようになって目上の人に気に入られたい、感謝されたいという下心みたいなものが少なからずありました。それが仕事をする上でのモチベーションにもなっていたのですが、大人になると、それだけでは満足できなくなってきました。
いくらトップダウンで指示されたことであっても、今までの経験やいろいろな場面で得た知識が「はい」とは言いがたいこともあるのです。
こんなことをやってみたらどうだろう、という提案もしてみたくなります。
そういう発想が自分の中で芽生えてきて、けれど、どう表現したらいいのか。そもそも私が提案をするなんて、おこがましいのではないかと、もやもやしていました。
ですが、あるとき雑談の中で自分のアイディアを話したことがあったんです。すると、上司が「それいいね!」ということで話が進み始めました。企画書をつくってもらい、社内を一巡し、打ち合わせも始まりました。
そのときはあくまでも私はアイディアを出しただけ。打ち合わせなどの実際の段取りは上司がとりしきる、といった状況だったのですが。
来月からの消費税upにともなう価格の見直し、その他の企画の詰め、その他業務などなど、上司も忙しく、私の出した企画までは手が回らない状態になりました。実際、私の企画は4月29日に開催予定で関係者とも打ち合わせしていたのですが、そういったわけで日延べして欲しいと上司からいわれたのです。5月なら何とかなると・・。
でも、1ヶ月くらいの延期では大変さはかわらないでしょう。いっそのこともっと延ばしたほうがいいのでは?と申し上げました。
翌日、上司から7月にすることにしたと告げられ、この企画の打ち合わせは私に任されることになりました。その企画の関係者は私の知り合いだからということもあります。
「え~~!!ほんとですか?!今でさえ、私も忙しくて時間がとれないですよ!」と私。
上司は、打ち合わせなどで時間がとられるときは、私を現場のメンバーからはずすようにシフトを組むから大丈夫だと言ってくれ、承知することにしました。
そして今。日程に余裕もできましたし、何しろはじめてのことでもあるので、手探りの状態で企画を進めています。知り合いとの打ち合わせですから、まずは気楽に、でも詰めはしっかりと(このあたりが知り合いだとやりやすいですね)やって成功させたいと思っています。
この企画はシリーズ化しようということになっているので、知り合いだけでは限度があります。もっと自分の中の漠然とした考えをしっかりと言葉にできるようにまとめあげなくてはならないし、新たな人脈も必要になってきます。
自分自身が問われているなぁ・・と思います。会社や組織を批判することは簡単です。でも実際、「こうしたらいいのに」と思うことをきちんと会社に納得させ、実行に移していくことは考えていたよりずっと難しいと思います。
これから試練です。
な~んて、もう一人の自分は「面白くなってきたんじゃない?」なんて言ってますけどね。、