陶子の心の窓

今日わたしの心の窓は開いていたかな?あなたはいかがでしたか?

花椿

2014-03-03 06:40:35 | 雑感

資生堂ファンです。子ども心に斬新なCMだなぁと思ったのがきっかけで好きな企業のひとつとなりました。
社会人になってからは化粧品も使ってみたことがあります。CMと同じものを毎朝使える小さなうれしさは今もかわりません。
元旦に配達される新聞の一面を使った広告も毎年の楽しみなのです。

資生堂のマークの花椿。これと同じタイトルの冊子を店頭でいただけます。
近年は全く見ていなかったのですが、久しぶりに読んでみたくなり1冊いただきました。

なぜ読んでみたくなったか、という伏線のお話になりますが、歌人であり、作家である穂村弘さんという方の対談が載っていると何かで読んだからです。穂村弘さんの文章は、新聞の夕刊に月1くらいでエッセーが載るのですが、すごく面白いんです。私にとっての「すごく面白い」というのは、お笑い系の「笑わせたろ」みたいな押し付け型ではなく、「そういう感覚わかるわ~!」という共感がありつつも、オチが奇想天外だったり、穂村さんならではの感覚だったりするところなんです。「そこがこの人にとってはそんなに重要なんだ。わたしならスルーというか、気がつかないかも」というところを、きっちりと、しかもユーモアを交えつつ文章にしている、そんなところが好きです。

で、今回の対談が作家の藤野可織さん。『爪と目』で芥川賞を受賞されたりと注目の作家です。私は作品に接したことはありませんが。
藤野さんはめんどくさがり屋で、出掛けるのもいや。身だしなみを整えるのがめんどくさい。10年つきあって結婚した彼氏を一度も家に招いたことがない・・など可憐な雰囲気とはまったくかけ離れた会話を次々と展開されています。

その対談の中で穂村さんの一言 「全てが面倒くさいと犯罪者になりませんか?」。

すごい質問ですよね。犯罪者って言葉を今相対している人に向かって発するのは、なかなか勇気のいることです、私にとっては。
だけど、勇気なんてものは必要としてないし、言われた藤野さんも失礼とはきっと思わないでしょう。かえって話の潤滑油になったのではないかと思えます。

作家って言葉も表現の仕方も豊かで、発想も自由。そんな対談を見てとても羨ましく思うのでした。

私も許される人に対してはもっと自分を解放して自由に話したい。

この花椿、心許せる友人に差し上げることにしよう。

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