続・知青の丘

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筑後川流域装飾古墳

2011-10-25 11:04:44 | 古墳・菊文研
22日、年に2回の一般公開に合わせた、
筑後川流域装飾古墳見学ツアーに参加した。
九州には、全国約600基の装飾古墳の半数以上があるという。
そして、この筑後川流域と菊池川流域、遠賀川流域に多く集中しているそうだ。

<筑紫野市の五郎山古墳(国指定)6世紀後半>
まずは、隣接する資料館のレプリカを。
身体をかごめて約11メートルの羨道を潜り抜け、
前室を通り玄室までたどりついて、その奥壁に見せてくれる。
身体不自由な方には、その羨道がパカッと開いて入れる装置。
よくぞ作ったって感じ!
体感もいいが、お金かかっているだろうー

その後、外に出て、小高い円墳まで5分くらい登る。
装飾の絵は、私には遠過ぎて朦朧体!
黒、赤、緑の彩色はわかるが、
舳先が二つに分かれた船、
家、鞆(とも)、靱(ゆき)、人物、動物など見える人には見える!
ここのは、花崗岩でできているので、
あえてその白を残した塗り残しの技法がポイント。
花崗岩は時間が経つと、黄色にもなるそうだ。

<朝倉市の狐塚古墳(県指定)7世紀初め>
ちょっと小高いところにあるが、葺き石はすでになくなり、
上から下の前室と玄室を覗く格好。
ここにも船!削り込みで明らかに周りから浮いたように見える。
後は、簡単な円文と同心円文の線刻。
ここのは、前室と玄室の形が四角ではなく、丸いのが珍しいらしい。
菊池川流域のそれは四角。

<うきは市の珍敷塚古墳・原古墳・鳥船塚古墳(国指定)6世紀後半>
この耳納連山のふもとには数多くの小円墳があったというが、
早い時期に結構壊されていて、今は一帯柿園が続く。
肩身の狭い思いでもしているようなー
確かに、この地域の柿はおいしかったが。

~珍敷塚古墳
道路沿いにあり、民家に挟まれたように覆いの建屋の中に、
奥壁と側壁の腰石のみが残る。花崗岩。
奥壁の絵は、ガラス張り、温湿度管理、カビ除去の途上にある。
見学者がいない時に、人体には有害な紫外線を照射しているそうだ。
効を奏して、かなり鮮明にみえる。全国で2例目。
灰色(青)と赤、塗り残しの白または黄色による
同心円文、蕨手文、船、鳥、蛙など。

奥壁の絵で、特筆するとしたら、2匹のひきがえる!?
ここにしかいない!
中国の『 淮南子』を引き合いに出して、
古代中国の日月思想と関連付ける考え方もあるようだ。

~原古墳も鳥船塚古墳も
珍敷塚古墳から、たわわに実る柿園を抜けて歩いて5~10分でいける。
それぞれ彩色のある奥壁の腰石がガラス貼りの中に納められている。
横穴式石室だったようだが、状態が壊されている。

<久留米市の日輪寺古墳(国指定)5世紀末~6世紀初>
JR久留米駅から歩いて10分程度の臨済宗妙心寺派の寺にある。
全長50メートルに及ぶ前方後円墳だったもようだが、
明治45年の調査時点ですでに墳形も変わり、石室も原型をとどめていなかったらしい。

石室の被葬者を安置する場所を囲った石障(せきしょう・囲み石)を、
上から覗いて見学。
阿蘇凝灰岩に同心円文と鍵手文の線刻。赤の彩色というがもう見えない!



いまでこそ、文化財の保存と利活用を声高にいえるが、
これまでの人々の生きるための破壊も致し方ないことだと思った。

今は、文化財は観光資源であり、地域おこしになっている!

ああ^^、レポートを書き上げた感じー。
秋玄室世間知らずをガラス張り   知青

昨日ブロッコリーの苗2本と
芽のでたジャガイモをプランターに植えてみた。






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