続・知青の丘

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「谷神にふくらむ木通持ち重り 竹岡一郎」

2023-10-01 19:41:29 | 俳句
不動産物件を観るのが好きな
(いやいや、大好きな)夫に付き合って
ある物件を観に行ったら
なんと、その隣の、
人のよさそうなおじいさんから
(といっても、5~10歳くらい上に見えた)
木通(あけび)を貰いました!
山に行ったら
沢山あったのでと。



グッドタイミングで次の俳句に出合いました。

谷神(こくしん)にふくらむ木通持ち重り
       竹岡一郎
   
「週刊俳句」2023年10月1日掲載「敬虔の穹」より
知青の11句選を挙げておきます。

墓洗ふ戒名を火と見紛ふが
ししびしほ啄む孔雀露の色
抜けど折れど焼けど明けには立つ案山子
全天が蝗の流砂電波に沿ひ
蠟涙(ろうるい)の螺旋が龍を成す長夜
フォーマルハウト鹹湖(かんこ)にて擬死冷え尽くす
血泥より醒めればいつも虫時雨
谷神にふくらむ木通持ち重り
縄ほどく秋天よりの宿命の
珠すさまじ誰も汲まぬ井を浮き沈み
雲廊を鹿さまよへる諱かな


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