元気の源

猫が大好き、動物が大好きな、パステル画家・山中翔之郎のブログです。

ハックルベリー・ブックスへ行ってきました

2012-08-30 00:48:36 | 日記


8月25日から始まっている“ 震災で消えた小さな命展 2 ”に行ってきました。

1年に亘る巡回展のスタートは、柏のハックルベリー・ブックス・ギャラリー。
お店のドアを開けた途端に、別世界に入り込んだ気がしました。
1階はたくさんの絵本でいっぱい。 その上正面の棚の上には、何と本物のフクロウさんが大きな目でこちらをじっと・・・。
それだけでもおとぎの国に迷い込んだような気分がしました。 


ドアを入ってすぐの階段を2階に上がると、様々な額に入った小さな命たちが壁一面に息づいていました。

          


一作一作と相対していると、絵の中の子たちの思い、飼い主さんの気持ち、作家さんの心意気が一緒になり、大きな熱い空気の層になって幾重にも押し寄せてくるようでした。



                


私には、絵の中の子たちがみんな口を揃えてこう言っているように思えました。

「 ぼくたち、わたしたちは、たしかに生きていました。 まちがいなく愛されていました 」 と・・・。


ハックルベリー・ブックスでの展示会は、8月31日までです。
近郊の方は、ぜひぜひお出かけになってください。
原画を目の前にした時だけに覚える心の震えを、どうか皆さんにも感じていただきたいと思います。
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“ 震災で消えた小さな命展 2 ”のお知らせ

2012-08-23 12:55:51 | 展示会


4月28日のご紹介した“ 震災で消えた小さな命展 ”のPART 2 が、いよいよ明後日の8月25日(土)から31日(金)までの一週間、柏駅近くのハックルベリー・ブックスで始まります。

私が担当させていただくことになったのは、柴犬と秋田犬のミックス“ゆいちゃん”と、黒猫の“クロちゃん”。
二匹を一緒に描いた絵がようやく完成したのは、まだほんの3日ほど前のこと。 一昨日その絵を巡回展のスタートとなる柏のギャラリーに発送しました。


代表の うさ さんから絵の資料が届いたのは、7月に入ってすぐの頃でした。
文章がびっしりとプリントされた用紙が何枚か入っており、私はその中の手紙をコピーしたような手書きの文字が並んでいる一枚を無意識に手に取り、読み始めていました。
それは二匹の絵を依頼された S さんから うさ さんへ宛てられた手紙でした。
そこには二匹とご家族との想い出やそれぞれの特徴が、一見淡々と書かれてあるように見えました。 しかし何度も何度も読み返しているうちに、その行間から、震災のときの大変な思いやその後のご苦労がひしひしと感じられて、胸が詰まる思いでした。
同時に、家族の一員だった二匹を絵に描いてあげることで少しでも S さんご家族のお気持ちが安らぐなら・・・という気持ちが頭をもたげ、次の瞬間には身体中が熱くなるのを感じました。
「ヨシッ!」と気合を入れて二匹の写真を探しました。 しかし、その中に写真は入っていませんでした。
正直、ちょっと焦りました。
「できれば写真があった方が・・・」と希望していたのですが・・・。
しかしもう自分の気持ちを変えることなどできませんでした。 S さんのお手紙を読み、そのお気持ちに触れてしまった後で、自分の我がままなどは消えてなくなっていました。
ただひたすら S さんに喜んでいただきたいという思いだけでした。
この企画に参加するきっかけをいただいた作家仲間の まつやまけいこ さんから後で聞いたところ、今回のPART 2 では、お写真無しの希望者が多かったとのこと。 その中で うさ さんが私にこの二匹を選んでくれたのは、きっと何か不思議な力に由るご縁があったからなのでしょう。 
「似ているかどうかよりも、心を込めて描けば・・・」
まつやま さんの言葉に大いに同感し、力をいただきました。


実際に描き始める前に、うさ さんに無理を覚悟で一つだけお願いをしてみたことがあります。 
「もし可能ならば、S さんから直接二匹のお話を聞かせてもらえないだろうか?」と・・・。
何日間か経って、うさ さんからご本人のOKをいただいたとの連絡をもらいました。 
早速教えられた電話番号へかけてみることに・・・。
呼び出し音を聞きながら、かなり緊張している自分がいました。 どのような言葉で、どこまで詳しく訊くことが許されるのか・・・? とても不安でした。
しかし、受話器から聞こえてきた S さんの声は、想像していたものとは全く違っていました。 その声はとても明るくて、不思議なほどの親しみを感じさせてくれました。
私の方から訊くまでもなく、資料には書かれてなかった ゆいちゃんとクロちゃん の特徴や二匹との想い出話が、堰を切ったように次々と溢れ出てきたのです。
想い出すことが辛い思いをさせてしまうのではないかと勝手に心配していました。 しかし S さんの声を聴いていると、どうもその考えが間違っていたことに気づきました。
寂しさを感じながらもしっかりと想い出すことで、二匹が確かに存在していたことを再確認し、むしろそうすることで僅かずつでも悲しみが消え、楽しかった想い出が蘇ってくるかようでした。
「どうかよろしくお願いします。 楽しみにしてますから・・・」
そんな S さんの明るく力強い言葉に、いつの間にか私の方が励まされていました。

こうして S さんの熱い思いに後押しされて、ゆいちゃん & クロちゃん の絵は完成しました。
残念ながら、まだ S さんご本人がご覧になっていないうちから画像をアップするわけにはいきません。
いずれ“ 震災で消えた小さな命展 ”のホームページで、参加作品が紹介されるはずです。 また、S さんの了解をいただければ、ここでも改めて画像をアップしたいと思っています。


今回のPART 2 では、全部で76名の方々から申し込みがあったとのこと。
きっと私の場合と同じように、希望された皆さんそれぞれの思いが詰まった76枚の絵がギャラリーの壁いっぱいに並ぶことでしょう。
柏での展示の後は、2か月ほど宮城・岩手・山形をまわり、さらに愛知・長野へ・・・。 その後も約一年をかけて、全国を(もしかしたら海外も・・・?)巡回する予定とのことです。
今後の詳しい予定・会期・会場等については“ 震災で消えた小さな命展 ”のホームページをご覧ください。 そしてもしお近くにお住いの方は、ぜひお出かけになってください。
入場は無料です。
会場ではポストカード等の販売があり、売り上げは全て展示会の維持経費に充てられるそうです。 寄付金も受け付けているとのこと。
先ずはお出かけいただき、そしてじっくりとご覧いただき、何か感じていただけることがありましたら、ご協力いただければ嬉しいです。

私自身いつ会場に行けるか分かりませんが、何とか時間を作って、震災で消えた小さな命たちの温もりを直接感じたいと思っています。
動物たちを愛する皆さん、ぜひぜひ会場に足を運んでみてください。
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“ 天空の詩展 ” 終了しました

2012-08-19 19:39:01 | 日記


昨日“ 天空の詩展 ”が終了いたしました。

まだまだ残暑の厳しい一週間でした。
そんな中をお出かけいただきました皆様、本当にありがとうございました。

今回出品した花火作品 2 点は、9月12日から予定している、恒例の横浜山手での個展でも展示するつもりです。
改めてご案内させていただきますので、今回ご都合の合わなかった方はぜひお出かけください。

今週も厳しい暑さが続くとのこと。
近所のノラ猫たちの顔にも夏の疲れがチラホラ見受けられます。
皆様どうかくれぐれもご自愛ください。
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なつのねこさん ひかげでひるね展

2012-08-18 00:19:58 | My Works -ノラ猫たち-
          『 お手入れ日和 』



今年もこの長~いタイトルが付いた夏のボザール・ミュー恒例の企画展が、来週の月曜 20日から始まります。
そこで、そのご案内と共にご紹介したい作品が、この『 お手入れ日和 』。

「今、この時期に?」と言われそうですが・・・。

今日も真夏の暑さが続き、東京でも 36℃を超えたとか。
確かにこうして日当たりの良い場所で体のお手入れをするのは、ちょっと(いや、かなり)厳しいかもしれませんね。

この作品は 2010年春のボザール・ミューにおけるノラ猫個展に初出品したもので、まだ梅雨入り前の穏やかに晴れた日の光景をもとに絵にしました。
いかにも猫らしいポーズの一つ・・・と言っても過言ではない姿に、個展前の焦る気持ちも忘れて、ほっこり気分で描いていたことを思い出します。

今年も“ なつひる展 ”(勝手に決めた省略形)出品のお誘いをいただき、以前にもご紹介したことのある2点(↓)と共に、この『 お手入れ日和 』も出品することにしました。



『 ひなたで ひるね 』

                     
                     『 いつもの顔 』


タイトルに逆らうかのように、ひなたにいるコばかりになってしまいました。
会期が月末 31日までと長いので、その間に少しでも秋の気配が訪れてくれることを願う気持ちを込めて・・・ということにしておきます。
「ああ、陽射しが暖かくて、気持ちがいいなぁ・・・」 なんてことを言える季節が早くやってこないかな・・・と願うのは、私だけではないのでは???

改めて、残暑のお見舞いを申し上げます。
まだまだ油断大敵!
熱中症にはくれぐれもご注意を・・・。
その上で、“なつひる展”にも、ぜひお出かけください。
詳細はブックマーク欄の“ボザール・ミュー”をクリックしてください。
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“ 天空の詩 ” 展に参加

2012-08-11 03:35:44 | 展示会

     


今年もギャラリーSTAGE-1の企画展 “ 天空の詩 ”展に参加します。

ご覧の通り16人の作家たちが参加しています。
私は前回ご紹介した『 特等席 』と、7月12日にアップした『 夏の想い出 』の2点を出品します。
『 夏の想い出 』は、白黒猫展から帰ってきた後にちょっと加筆をしました。
新しく手に入れたパステルを使って、さらに華やかに花火を咲かせました。

けっして広いとは言えない空間に、16人それぞれの天空に抱くロマンが溢れています。
まだまだ暑い毎日が続いていますが、ほんのひとときでも爽やかな風を感じていただければと思います。

銀座方面にお出かけの際には、ぜひお立ち寄りください。
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特等席

2012-08-04 15:16:59 | My Works -天体シリーズ-
                              『 特等席 』


ここのところ週末になると、毎週のようにどこかしらで花火大会が開かれている。
昨年は震災のこともあって、予定されていた花火大会の多くが自粛された。 
そのせいか、今年はいつも以上に華やかで、見物する人の数も多いように思える。
もちろん花火の美しさを愛でながらも、震災に関わる諸々のことが頭から離れることはけっしてないのだが・・・。


私が住む地元の荒川河口近くでは、曜日に関係なく毎年8月1日に花火大会が開かれる。
今年は平日ど真ん中の水曜日。 空模様の心配もなく、夕方が近づくにつれ町中全体の雰囲気がどこかそわそわしているようで、いつもとは違って感じられた。

定刻の7時半を少し過ぎたころ、まだ少し青さの残った空をつんざくような炸裂音が響き渡る。
冷蔵庫から冷えた缶ビールを取り出して家を飛び出す。
歩いてほんの数分の距離に中学校がある。 その正門前が我が家にとっての花火見物特等席!
学校を囲むフェンスにもたれて、缶ビールのプルトップをプシューっ! 保冷も何もせずに冷えたままの缶ビールを飲みながら花火見物をできるなんて、何と恵まれていることだろう。
確かに荒川の堤防を越えて広い河川敷まで行けば、花火がまさに真上で開き、その光と音がほとんど同時に見え聞こえるほど・・・。 それはそれでものすごい迫力を楽しむことができる特等席ではある。 しかし、見物客の多さも半端ではない。 
普段なら往復しても10分ほどだが、この日だけはいったん堤防の内側に入ってしまうと、帰りだけでも30分でも足りないくらいの混雑なのだ。

そんな思いをしなくても、道端特等席からでも迫力は充分過ぎるくらい。 
数秒おきに打ち上げられる様々な色・形の単発花火が数分続くと、それまでには無いちょっとした間が数十秒・・・。
「 来るぞ・・・ 」と、無意識のうちに口から洩れる。 と同時に、ドドドドドッという地響きとともに光の筋が太い束になって上がってゆく。
次の瞬間、何十・・・、いや百を超えると思われる花火が一斉に花開き、すっかり暗くなった夜空一面が七色に光輝いた。
何処からともなく大きな歓声と拍手が湧き起る。
「 サイコー! 」と呟きながら、思いきり缶ビールをあおる。
今年もまたこうして花火を楽しむことができた・・・。
そのことに静かな喜び感じながら、また来年も同じような感動を味わうことができるように願った。


ドドドドドッ・・・を絵にしたいと思った。
いや、毎年花火を見るたびにそう思っていた。
7月12日にアップした『 夏の想い出 』が新たなきっかけになって、もっと大きな画面に、さらに鮮やかに花火を描いてみることにした。
そうしてようやく完成したのが、今回アップした『 特等席 』。
『 夏の想い出 』で使ったセヌリエのパールパステルの新種を捜し、手に入れた。 それを前回以上に思いきり使ってみた。

ドドドドドッ・・・のワクワク・ドキドキ感を感じていただければと願いながら・・・。
そして心の底から花火を楽しむことのできる日が、日本中のいたる所に一日も早く訪れることを祈りながら・・・。
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