'13冬 聖路加個展のご案内

来る2月4日（月）から9日（土）までの6日間、築地の聖路加国際病院内の画廊で個展を開催します。
今回は本館1階レストラン前の第一画廊です。

改めて数えてみると、もう21回目の聖路加です。
色々と細かな変化はあったけれど、10年以上にわたって毎年続けてこれたことに深い感慨を覚えます。
私の作品の前で足を止めてくださったすべての方々に・・・、そしてこれまでに幾度となくお出かけいただき、毎回楽しみにしてくださっている皆さんに、改めて感謝！　感謝！　感謝！

今回もこれまで以上に楽しんでいただけるよう、今最後の足掻き（？）をしています。
今年の冬は例年にも増して厳しい寒さが続いていますが、心ほんわかのひとときを過ごしに、ぜひお出かけください。
もちろん今回も会期中ずぅ～っと在廊して、皆さんとお会いできるのを楽しみにお待ちしております。

詳細は下記の通りです。


　　　　　

“震災で消えた小さな命展２” 後半へ

昨年8月末から始まった“震災で消えた小さな命展2”の巡回展が、2月から後半に入ります。

前半最後の長野県安曇野における展示が1月22日に終了しました。
この冬は寒さが厳しく、きっと雪の量も例年以上だったのでは・・・と想像できます。
お出掛けくださった方には、心から感謝申し上げます。


改めて後半のチラシをアップしました。
後半から参加される作家さんも何人かいます。　
また、展示会の予定もだいぶ増えました。　
代表の うさ さんのコメントと、後半の開催予定一覧です。










震災の記憶を風化させないために・・・。
今もなおかつての平穏な日々の生活を取り戻すことができないでいる被災者がまだまだ多く存在しているという現実を再確認するために・・・。
そして何よりも、犠牲になった尊い命一つ一つの叫びにもう一度耳を傾けるために・・・。
展示会が近くで開催されるときには、ぜひぜひ足を運んでみてください。

このブログでも、これまで同様に随時開催のご案内をしていきます。
また２月４日からの聖路加個展会場にもこのチラシを置く予定です。
ご希望される方はお声をかけてください。

指定席

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『 指定席 』　　　　　


毎年恒例の冬の聖路加個展が目前に迫ってきた。
今年は例年よりほんのちょっと遅い2月4日からの六日間。
もうすでに二週間を切った。
いつものことだが年明け早々から聖路加モードに入り、10日を過ぎたあたりからは日付も曜日も分からない状態が続いている。
ブログの更新もままならず、搬入日までに残された日数だけが恐ろしいほど早さで減っていくだけ・・・。

こんなことをもう10年以上、20回を超える経験をしてきた。　そのたびに、次回こそはもう少し余裕をもって準備をしようと心に誓うのだが・・・？？？
ところが現実は、回を追うごとにバタバタする度合いが確実に増している。
「これだけの日数があれば、これだけのことができるはず・・・」
その“はず”が、なかなか思うようにいかない。　
歳のせい？　ウ～～～ン？？？
気が急いてばかりで、思わずため息が・・・。

そんな時、何処からともなく元さん声が聞こえてくることがある。
「何をそんなに焦ってるの？　眉間にしわが寄ってるぞ。　リラックス！　リラックス！　肩の力を抜いて・・・。　楽しみに待っていてくれる人たちに喜んでもらいたいと思う気持ちはわかるけど、あれもこれもと欲張っちゃダメ。　今できることを、心を込めて、そして何よりも楽しんで・・・！　笑顔を忘れなければ、必ず思いは伝わるから」

まだ元さんが元気だったころ、指定席のようにいつも座ってくつろいでいる椅子があった。　現在その椅子は、私が絵を描く時に使っている。
ふとその椅子に目を向けてみると、以前にもよくそうしていたように、元さんが背もたれの横から顔を出してこちらを見ているような気がした。

初日まであと僅か・・・。　
元さんパワーを背中に感じながら、今できることを精一杯やろう！

どうかお楽しみに・・・！
詳しいご案内は、また改めてさせていただきます。

夜明けの告白

　　　　　『 夜明けの告白 』



前回に続き、“長～い作品尽し”を謳った2007年秋の個展出品作から1点をご紹介。

“長～い”と言っても、ご覧の通りの横長。
昇りくる太陽と、弊の上のノラ猫二匹・・・。　はたしてどちらが主役なのか？？？
それはご覧くださる方それぞれにお任せする。
私は重ねるにつれて鮮やかさを増してゆくオレンジ色に力をもらいながら、この横長の画面いっぱいに広がる瞬間全てを思いきり楽しみながら描いていた。

ちなみに、この二匹の関係・・・。
私はかなり悩んだ末に『 夜明けの告白 』というタイトルを付けたのだが、はたして何の“告白”なのか？　
会期中にいろいろなご意見が・・・。
「 睨み合いの喧嘩してるんじゃないの 」
「 朝ごはん、何にする？　かな 」
「 約束に遅れて、謝ってるみたい 」
「 いやいや、これは浮気がバレて言い訳しているな 」
「 年の初めのお約束！」
皆さん、どうもご自身と重ね合わせているような・・・？？？
そして最後に、決まってこの質問が私に向けられたことは言うまでもない。
「 正解はどうなんですか？」
もちろんお取り込み中の二匹に確認したわけでもなく、私は「さぁ・・・？？？」と首を傾げることしかできない。
「そりゃあ、そうですよね」と、最後はみんなで大笑い！
正解は皆さんそれぞれの想像、いや妄想（？）の中に・・・。
そうして楽しんでいただけたことが何より嬉しかった。　それだけで十分この絵の存在価値があるということだから・・・。


前回、そして今回と、正月というこの時期に思い浮かんだ作品をご紹介した。
気が付けば既に松の内も明け、早や10日・・・。　郵便受けを覘いても年賀状を見ることがなくなってきた。
正月気分はもう終わり！
のんびりしている余裕はない。
毎年恒例 冬の聖路加個展（今年は2月4日から）までは、あっと言う間だ。
さあ気合を入れて・・・、ゆっくり歩いていては間に合わないかもしれないから、ちょっと小走りでスタートしよう。

耀

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 『 耀 』



2007年11月に開いたボザール・ミューの個展DMにこの作品を使った。
ご覧の通り縦長で、通常のハガキでは左右に余白ができる。　
そこには“山中翔之郎個展”と共に、“長～い作品尽し”というタイトルが印刷されていた。
通常の・・・たとえばA4サイズの縦横比とは違って、長辺が短辺の2倍を超えるサイズの作品ばかりを描いた個展だった。

これまでこのブログでご紹介してきた縦横に長い作品の中には、この時初出品したものが何作も入っている。
この長～い形だからこそ思い浮かんでくる様々な構図を思いきり楽しみながら描いた。


DMをご覧になって、この『 耀 』を目当てに初日からお見えになった K さんは、原画を目の前にして開口一番・・・、
「思っていたよりも小さいのね。　掛け軸くらいの大きさかと思ってたわ」
確かに14cm×40cmと、けっして大きなサイズではない。
Kさんが思い描いていたイメージと違っていたのかと思いきや、じっと絵とにらめっこ（？）をしていたその顔 に笑みが浮かんだ。
「でも良かった・・・。　この位がちょうどいいかもしれない。　これ以上大きかったら、かえって迫力があり過ぎて重たいかも・・・」
こうしてこの『 耀 』は、翌年のお正月に K さんのお宅の床の間に飾られることとなった。


確かに大作はそのサイズだけでも迫力がある。
しかし、その作品が飾られる場所、環境とのバランスが取れていないと、その折角の迫力が反って重たく感じられることになる。
一般の家庭なら尚更・・・かもしれない。

たとえ小さな作品でも、気に入ってくださったお気持ちとその絵に相応した場所さえあれば、どんな大作にも劣らない存在価値がある。
毎年正月になるとなぜかこの絵を思い出し、そんな思いを新たにする。

きっと K さんのお宅の床の間で耀きを放っているだろう『 耀 』の姿を思い浮かべながら、今年も自分らしい絵を描き続けようと心に誓う。

２０１３ 敬頌新禧

明けましておめでとうございます！

今年はいろいろと変化の多い年になりそうな予感がします。
どんな変化が訪れようとも、その変化に翻弄されることなく、より良き方向にむかって進んでいきたいと思います。
　
このブログも3月で丸3年になります。
今年も新旧取り混ぜながらいろいろな作品をご紹介していくつもりです。
時には折々の思いを書いてみたり、もちろん個展その他展示会のご案内も・・・。
たまには覘いていただけると嬉しいです。

皆さんにとって、笑顔がいっぱいの素敵な一年となりますように・・・！
今年もどうぞよろしくお願いいたします。