5月のカレンダーに選んだ作品は、ノラ猫を描いた「特別席」（水彩＋パステル 30cm×30cm）です。 モデルのノラさんとのエピソードは下記のカレンダーの添えたコメントを読んでいただければと思います。
4月のTACT個展終了後もなかなか疲れが取れないままで、この回復力の弱さに悲しきかな自らの歳を痛感する毎日です。
個展は7月の聖路加までありませんが、お待たせしている肖像画の制作、来年のカレンダーの準備など、のんびりしてはいられないようです。
体調と相談しながら、無理の無い中で精いっぱい描き続けたいと思います。
これからは日に日に夏を感じることが多くなっていくことと思います。
一番過ごしやすい今の気候を思い切り楽しみたいものです。
皆さんにとって素晴らしいひと月となりますように！
以下、カレンダーの添えたコメントです。
モデルは、東京深川の富岡八幡宮近くの遊歩道を根城にするノラ･･･。 取材に訪れると、必ずといっていいほど同じ場所で会うことができた。そしてその下にはいつもこの板っ切れが･･･。 よほど気に入っているのだろうか？ この子にとってはこの何ということのない板っ切れが自分だけの特別席だったのだろう。
あるときその場所を訪れると、いつもの顔が見えない。 そりゃご飯も食べに行くだろうに、トイレか、あるいは散歩に･･･？ ブラブラとあたりを歩き回って再び戻ってみても、その日は会うことができずに終った。 その後地元のノラ猫ファンから聞いたところによると、以前彼は飼い猫だったとか･･･。 なぜノラ生活を送ることになったのかは不明だが、その元飼い主と偶然に再会し、また飼い猫生活に戻ったとのこと。 真偽のほどは分らないが、よかった･･･と思う反面、何だか寂しい気持ちにもなってしまった。 その後何回かその場所に行ってみたが、二度と同じ子に会うことはなかった。
きっと聞かされた話は本当で、新しい特別席を見つけて穏やかに幸せな毎日を過ごしたのだろう。
