元気の源

猫が大好き、動物が大好きな、パステル画家・山中翔之郎のブログです。

元さん 初体験

2010-06-29 02:08:33 | 日記
昨28日、我が家の元さんが抜歯手術を受けました。

そうなのです・・・。 このブログの第一回目に書いた通り、元さんはこれまでの18年間に及ぶニャン生の中で、一度もお医者さんのお世話になったことがありません。
しかし、さすがの元さんも寄る年並みには勝てず、ここ数ヶ月は歯肉炎が悪化して、どうしたものかと迷う毎日が続いていました。
「お医者さんにはいかない」という約束(?)に拘っていたわけではありません。
ただ、余りにも健康のまま18年間を過ごしてきたので、私の方が病気治療ということに対して必要以上の不安を抱いていたのかもしれません。

一週間前、以前から面識のあるS先生が院長をされている病院に思い切って電話をし、運良くその日のうちにS先生に診ていただくことできました。
元さん18歳にして、ついに病院デビュー!
果たしてどんなパニック状態になるのかと恐れていましたが、そんな心配は無用でした。
当の元さんはいたって落ち着いたもの・・・。
周りの人間たちの方が勝手に不安を感じていただけでした。
「麻酔をかけて抜歯してしまうのが一番・・・。 ただ、年齢が・・・?」ということで血液検査をしてみたところ、肝臓腎臓を始め、特に問題なし。
18年間医者知らずで通してきたことは、ただ運が良かっただけではなかったようです。

そしてついに当日・・・。
元さんを病院に預けた朝の9時半から、迎えに行った夕方の5時までの長いことといったら・・・。
途中、手術の開始と終了時に連絡をもらいましたが、やはり顔を見るまでは不安でいっぱいでした。
S先生の説明によると、単なる歯肉炎に留まらず、かなりひどい状態だったとのこと。
それを聞くと、私が勝手に抱いたつまらない不安から治療が遅れてしまったことを悔やむばかりでした。
ほどなく連れてこられた元さんは、何事もなかったかのようにポカンッとした様子・・・。
その顔を見た途端、ホッとする気持ちと同時に、何度も「ごめんね」と繰り返していました。
「まだ完全に麻酔が冷め切っていないので、少しフラフラするかも・・・。 でも、おうちに帰った方が安心できるからね」
そんなS先生の言葉をいただいて、お泊りすることもなく帰ってきました。

家の中に入るなり、先生の言葉どおり、まるで酔っ払いみたいに右に左にフラフラ・・・。
その姿に思わず大笑いしてしまったのは、無事に帰ってくることができた安心感からなのでしょう。

ちなみに・・・、「しばらくは食欲が出ないかも・・・」という先生の言葉とは裏腹に、帰宅後30分も経たないうちに、しっかりと水を飲んだ上、お気に入りの猫缶を一つぺロリと完食!
さらに「もっと~~~!」と言わんばかりに、こちらに向かって歩いてくる足取りの、なんとしっかりしていること。
帰宅直後のフラフラは、切れ掛かった麻酔のせいではなく、昨夜から続いていた絶食のせい???
その信じ難いほど旺盛な食欲に、元さんの“生きる”ことに対する執念とも言うべき逞しさを改めて感じました。

今も、帰宅後3缶目を平らげたあと、気持ち良さそうに横になってこちらを見ています。
まさにこんなように・・・↓

     

本当は生の元さんの写真を載せたいのですが、まだ多少腫れの残っている顔を見せるのはイヤだと本猫が申しておりますので、今回は私の絵でご勘弁願います。

それにしても、これほどリラックスした元さんを見るのは数ヶ月ぶり。
以前は当たり前に思っていたこんな姿が、今はただただ嬉しく、無性にいとおしくてたまりません。
そして思わず、何度も何度も繰り返してしまうのです。

「元さん、ありがとう! 長生きしてね・・・」
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誓い

2010-06-23 00:50:12 | My Works -天体シリーズ-

前回に引き続いての天体シリーズ。
今回の作品は 「誓い」


子供のころに抱いた夢は数知れず・・・。
その中でも殊更思いの強かったのは「宇宙飛行士になりたい!」でした。

私と同世代の人の中にはきっと憶えていらっしゃる方も多いことと思いますが、1969年夏、アポロ11号が人類初の月面着陸に成功しました。
当時14歳という多感な時期の真っ只中だった私にとって、TV中継でその着陸の瞬間をリアルタイムで見た時の興奮は、今でも昨日のことのようにはっきりと覚えています。
そのころの男友達は、そのほとんどが宇宙飛行士になりたがっていたような気がします。

あれから早41回目の夏が目の前に来ています。
夢は、夢のまま・・・。 しかし、その夢が色褪せることはありません。
日々その形を変えながら夜空に浮かぶ月を見ると、あの14歳の夏に覚えた胸の鼓動が、今でも少しの変わりもなく甦ってきます。


前回の「一番星」を描いた同じころ、思い切り大きな満月を描きたくなりました。
40cm×55cmというサイズは、私の作品としてはかなり大きな方・・・。
その中で満月に吸い込まれるようにしてたたずむ後ろ姿の黒猫は、私自身でもあり、きっと絵を前にした人それぞれでもあり・・・。

月はきっといろいろな不思議な力を持っていて、その決して派手ではない存在が、静かな、しかし力強いエールを私にも送ってくれているような気がしてなりません。
そのエールに対して、思わず誓いを立てたくなってしまうは私だけでしょうか・・・?

満月を前に誓うこと、それは人それぞれ・・・。
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一番星

2010-06-18 02:55:57 | My Works -天体シリーズ-

今回の作品は 「一番星」

“天体シリーズ” と勝手に呼んでいる作品たちのトップバッターです。
縦が65cmと、私の描く作品の中ではかなり大きな方に入ります。
そして何よりも特徴的なのは、普通の長方形ではなく、縦に長~い台形であること。

2001年7月から毎年続けている聖路加画廊での個展で、この縦長作品の小さなものを描き始めました。
その中の多くが、空・・・宇宙を意識したもの。
むしろ、空の高さを感じてもらいたいと思って、縦長の構図が浮かんだのかもしれません。
しかしそのころの縦の長さは、せいぜい30cm弱・・・。
その限られた長さの中で少しでも高さを・・・と考え続けた末、この台形にたどり着いたのです。

果たしてどんな反応が・・・?
最初は心配でした。
しかし、そんな心配はまったく必要ありませんでした。
「台形にカットされたせい? 小さい絵だけれど、高さを感じる」
たくさんの方々からいただいた言葉にどれだけ勇気付けられたことか・・・。
それ以来、聖路加画廊で個展を開くたびに、この台形を中心とした縦長小品の新作を必ず何点か出品してきました。


2006年秋、ボザール・ミューに於ける15回目の個展で、一つの冒険をする決心をしました。
小品ではなく、本来の大きさと描き方で、縦長台形の中に宇宙を描いてみたい。
そして、同じ大きさの二つの作品が完成。
その一つが、この「一番星」でした。

聖路加画廊の時とはまた違った不安がありました。
小品では許された台形作品が、果たして本来の大きさを持つ作品でも受け入れられるか・・・?
そして迎えた初日、オープンと同時に来廊されたYご夫妻が、ゆっくりと時間を掛けて最後に選ばれたのが「一番星」でした。
ホッとしたような・・・、救われたような・・・、不思議な喜びでした。

その後本格的な天体シリーズを続ける大きなきっかけになった大切な作品です。


なぜこの時期に、この作品を・・・って?

七夕が近づいてくる今頃になると、私はなぜか普段よりも強く宇宙を意識するのです。
幼い頃に聞かされた、織姫と彦星のお話しが印象的だったからでしょうか?
14歳の7月、アポロ11号人類初の月面着陸の興奮が今も残っているからでしょうか?
それとも、数日前に7年間もの長旅から帰ってきた“はやぶさ”が、少年時代に抱いていた夢を思い出させてくれたからでしょうか?

ロマンを追い求める気持ち・・・、いつまでも失くしたくない。
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Tシャツ展のお知らせ

2010-06-14 15:46:26 | 展示会
6月22日(火)~7月3日(土)
銀座ボザール・ミュー恒例 “18人の作家による Tシャツ&原画展” に今年も参加します。

Tシャツの色について・・・、いつもの白・黒・グレーのほかに、今年から赤も加わるとのことです。

私の今回の出品作は、次の2点です。

    


左の黒猫作品は、今年2月の“黒猫展”に出品した新作 「じっ・・・!」

そして右は、墨とパステルのコラボ作品 「虹猫」
こんな猫がいたら楽しいだろうな・・・と、遊び心で描きました。

二つのまったく異なった趣の原画を楽しんでいただきながら、ぜひお気に入りの絵をTシャツに・・・!
もちろん原画の販売もしています。

詳しくはボザール・ミューのホームページをご覧ください。
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ホタルの歌がきこえる

2010-06-12 03:03:03 | My Works -仔猫-
2001年の秋、5回目となるボザール・ミュー個展の出品作 「ホタルの歌がきこえる」

そのときのテーマは“対話”
猫だけでなく身近にいるいろいろな動物たちを見ていると、ふとした瞬間に、身じろぎ一つせず何かにじっと聞き耳を立てているような表情をしているときがあります。
そんな時、彼ら(彼女ら)の耳には人間では決して聞くことが出来ない自然の声や音が聞こえているのだと思えてなりません。

その頃、私の実家にホタルブクロの鉢植えがありました。
その可愛らしい形と色がとても好きで、その花を見るたびに、細長い釣鐘の形をした赤紫色の花びらの中で、今ではすっかり見ることも無くなったホタルが歌を歌っている・・・、そんな想像をしていました。
その歌を聴いてみたい・・・と、何度も何度も思いました。 しかし、子供のころの感受性はだいぶ錆びついてしまったようです。
ふとした瞬間に何かが聞こえたような・・・と感じたことが何回か・・・。
でもそれは残念ながら、願望がもたらした幻だったようです。

無駄な試みだと思いつつも再びホタルブクロに耳を近づけようとしたある時、急にあの不思議な表情をした猫の顔が頭に浮かんできました。
そして、この絵が生まれました。

きっと猫たちにはホタルの歌声が聞こえるんだろうな・・・。
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続 ワンコも大好き! with 拗ね元

2010-06-09 01:05:03 | My Works -ワンコたち-
久し振りのワンコ作品です。
タイトルは 「一緒に遊んで・・・」


物心がついた頃から今日までに、いわゆるペットと呼ばれるものはいろいろ飼った経験があります。
猫は言うまでもありませんが、金魚、亀、おたまじゃくし→カエル、小鳥(十姉妹、カナリア、セキセイインコ)、ヒヨコ、などなど・・・。
ただ、なぜかその中に、犬はいません。

私がまだ10歳にも満たない頃、犬が欲しくて・・・、欲しくて・・・、何とか親をその気にさせるために、妹と二人で子供なりにいろいろ知恵を絞ったものです。
自営業だったので家で仕事をしていることが多かった父の仕事場に、何気無く子犬の写真雑誌を置いてみたり、両親の耳を意識して、犬を飼っている友達の家の様子を必要以上に大きな声で話し合ったり・・・。
しかし、そんな涙ぐましい(?)努力の甲斐もなく、犬とは縁のないまま今日まできてしまいました。
だからなのでしょうか、絵を描くことが仕事となった今、犬の肖像画のご依頼をいただくと、猫の時とはまた違った喜びがあるのは・・・。

肖像画のモデルとなる動物たちのお写真をお預かりする時、その子との毎日のこととか、時には想い出の数々を、可能な限り聞かせていただくことにしています。
それは時間的なことだけでなく、精神的な部分でプレッシャーになることもあります。 しかし、そうすることが実際に絵を描く段階で必ず大きな力になると信じているからです。

お写真を受け取りながら飼い主さんの愛犬に対する深い愛情に触れるたびに、子供のころの犬への憧れが甦り、その思いが完成の近づいた絵に更なる力を与えてくれます。
実際に犬を飼ったことはないけれど、これまでに肖像画として描かせていただいた全てのワンコたちが、今ではみんな家族の一員である(あった)ような気がします。

  「ぬくぬく 出るのはイヤッ!」

あっ・・・、元さん、ヤキモチ妬かないで、出ておいで・・・。

だれよりも君が一番だよ!
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待ち伏せ

2010-06-08 00:42:44 | My Works -仔猫-

今回の作品タイトルは 「待ち伏せ」 
2000年の初夏、銀座ボザール・ミューでの3回目の個展に出品した作品です。

そのときの個展は小品を中心としたもので、テーマは“瞳”
B5サイズにも満たないほどの中に、猫の象徴でもある瞳を思い切りアップにして描いた作品が多かったのを覚えています。
その中でも、この作品は特にインパクトが強く、迷うことなくDMに使うことになりました。

はっきりとしたモデルはなく、イメージだけで描きました。 だからでしょうか、何となく我が家の元さんに似てしまったのは・・・???


これまで30回を超える個展において、共通して言えることの一つ・・・。
それは一番最初に赤ポッチ(売約済のしるし)が付くのは、DMに使った作品がもっとも多いということ。
DMに印刷されたもの以外にどんな作品があるのかわからないのですから、当然といえば当然なのですが・・・。

その時も、この「待ち伏せ」を目当てに、初日のオープン早々からお見えになった方が何人もいました。 しかし、不思議なことに、その日の夕方になっても、赤ポッチはつかないまま・・・。
私が絵の世界に飛び込んだ最初からずっと応援し続けてくださっている S.O.さんが飛び込んできたのは、まさに終了間際でした。
そして迷うことなく「待ち伏せ」の前に立ち、ニコッと笑みを浮べると、両手を静かに額に添えてこう呟かれました。
「待っていてくれたんだ・・・」
直後に赤ポッチが付いたのは、言うまでもありません。

DMを見た時からぜひうちの子に・・・と思っていてくださったとのこと。 ただ初日の日中はどうしても都合が付かず、閉廊ギリギリになってしまったそうです。
(もし既に売約済になっていたら、ご縁が無かったんだ・・・)
期待と諦めが入り混じった気持ちで、ご自分にそう言い聞かせていたそうです。
実際に何人もの方が手を挙げそうになりながら、結局誰も決心のつかないままでいたのは、もしかしたらS.O.さんの“念”みたいなものがそうさせたのかもしれません。
きっとそれが、「待ち伏せ」の子の運命でもあったのでしょう。


それから3年後、この子にもう一つの運命的なことが・・・。
この作品はとても人気を集めていたので、個展終了後に改めてポストカードにしてありました。 それがある日ブックデザイナーの方の目に留まり、なんと単行本の表紙に使われることになったのです。

泉鏡花賞作家 辻章 氏の「猫宿り」という小説です。
そのタイトルを知った時、思わずなるほど・・・と頷いてしまいました。

発売当初、やはりその売れ行きが気になり、書店を見つけてはついつい立ち寄っていたものです。
著しい数の本が並ぶ中に、子のこの顔を見つけたときの喜びは今でも忘れられません。 心の中で思わず「頑張れ!」と叫びながら、その数冊を手に取りレジに向かったことも幾度となく・・・。


作品自体は小さいですが、大切に飾ってくださっている S.O.さんにとって、そしてもちろん私自身にとっても、存在感の大きな作品です。
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よろしくネ

2010-06-06 02:16:53 | My Works -仔猫-

前回に引き続いての仔猫作品。 タイトルは 「よろしくネ」

赤ベコならぬ、トラの張子が脇役になっていますが、実は今年の年賀状に使った作品です。

そう、今年は寅年!
猫好きからすれば、トラ=ネコ みたいなものです。
なんとかこの両方を一緒に絵にしたいと考えていました。
イラスト調で・・・とも思いましたが、やはり本来のリアルなタッチで・・・と決定。
そこで、トラさんには申し訳なかったのですが、張子で登場してもらうこととなりました。

好奇心いっぱいの目でジッと何かを見ているこの子の表情が可愛くて、だいぶ前からいつか絵にしたいとあたため続けていました。
ようやく巡ってきた寅年に、ぴったりの相手役(?)が見つかって、思わずホッと・・・。

しかし最近になって、年賀状に使っただけでは可哀想に思えてきました。
そこでもう一度・・・、少しでも多くの方々にご覧いただければ嬉しいです。

梅雨が目前に迫ったこの時季になって何ですが、今年も残り半分、何卒よろしくお願い申し上げます!
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すやすや

2010-06-05 02:52:37 | My Works -仔猫-

無性に仔猫を描きたくなる時があります。

どちらかと言うと・・・、いや圧倒的にブー猫を描く方が多いのですが、突然のようにその欲求に襲われると、もうどうしようもありません。
我が家の元さんも仔猫だった時はありますが(当然・・・!)、それは今から19年近く前の数ヶ月間だけのこと。
幸いなことに、絵の参考にとたくさん方々からいただいた愛猫たちの可愛らしいお写真があるので、それを取り出しては、「仔猫を・・・」の欲求に応えるべく、パステルを手にするのです。

“子供”、特に“赤ちゃん”には、猫に限らず、人間も含めた全ての動物に共通した魅力があります。
今回の作品「すやすや」のように、ちょっとやそっとのことでは決して目覚めることの無いほど熟睡している寝顔を見ると、なぜか無意識のうちに見る者の頬が緩み、幸せな気分になってしまう。 小さな身体で、何をしてくれるわけでもなく、ただひたすら眠っているだけで、こんなにも見る者の気持ちを和ませてくれるとは・・・。

“小さい”存在だからこその“大きさ”を感じます。

“無邪気”が持つ力の偉大さに驚かされます。

でも、この無条件に可愛い時期って、どうしようもなく短いんですよね。
せめて絵の中では、いつまでも・・・。
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どっぷり 夢の中

2010-06-03 02:23:09 | My Works -我が家の元さん-
「わぁぁぁ、うちの子そっくり!」

元さんを描いた作品の前で、なぜかよくこんな感想をいただきます。
「どこにでもいそうな奴ですから・・・」
笑ってそう答え、
「ご先祖が同じかもしれませんね」と共通点を確認し始めます。
ところが・・・、よくよく聞いてみると・・・???

細かな違いはあっても、確かに「似てる」の範囲内に入るときもあります。
一方、目の色、体の模様と色合い、尻尾の形、さらには毛の長さに至るまで、どう考えても「似てる」とはとても言えない場合も・・・。
「う~~~ん、なるほど・・・???」
返答に困る私に関係なく、最初の言葉を訂正する気配はまったく無し。

それでもなお「そっくり!」と言わせるのは何の仕業なのか?
目では見えない、心で感じる“猫”という存在そのものに対する共通のイメージ・・・がそうさせるのかもしれません。

どうやら猫好きさんの多くは、目を凝らして違うところを探すよりも、たとえ僅かでも共通点を見つけては、それを喜ばれるようです。

人間同士も時にはそんなふうに互いを見ることができたら・・・なんて、ふと思ってしまいます。


今回の作品は「どっぷり 夢の中」
元さんの寝姿は、特に「そっくり~~~!」の確率が高いようです。
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