唐紅になごむ

　　　　　　　　 『 唐紅になごむ 』



個展“ 光の中で・・・再び ”で展示したのは19点。
もしその一つ一つの下に投票箱みたいなものを置いてあったとしたら・・・？？？
もちろん実際にそのような人気投票をしたわけではないが、ご覧くださる皆さんの様子や、聞かせていただいた感想から推し測ると、この『 唐紅になごむ 』は間違いなく最多得票を争っていた。

モデルは・・・云うまでもなく“ 元さん ”。
気付かれた方もいるかと思うが、以前にご紹介したことのある作品『 いつもそこに君がいる 』と同じようなポーズをしている。
特別な理由はない。　何の変哲もないこの姿の元さんが、ただただ好き・・・というだけ。
暗闇の中でドラマチックな光を意識した今回のテーマの中で、そんな元さんの姿を改めて描いてみたいと思った。
完成後にサインを入れ、少し離れて見直してみた時、絵の中の元さんの眼力のすごさに一瞬たじろいだ。
自分が描いたくせに・・・、自覚していた以上の何かを感じていた。
「 元さん、来てくれていたんだ・・・」
ふとそう思った。
この絵だけに限らず、今回の個展のために描き上げることができた新作すべて・・・。
いつの間にか傍に来て、静かに、でもしっかりと私を支えてくれていた元さんの思いも一緒に一作一作に籠められていると思うと、無性に嬉しかった。
その象徴ともいえるこの『 唐紅になごむ 』に多くの票が集まったとしても不思議ではなかったのかもしれない。

嬉しくもあり、同時にちょっぴり寂しくもあることだが、皆さんに直接この絵をご覧いただくことはもうできない。
しかし、その寂しさこそが、また新たな作品を生み出す力になると信じている。
その時々のテーマに副った雰囲気で・・・、描き方で・・・、この大好きなポーズの元さんをこれからも何作でも描き続けていきたいと思っている。

一歩ずつ・・・ （バーミリオン・ステップ）

　　　　　　　　『 一歩ずつ・・・ 』－バーミリオン・ステップ－



明日から始まる横浜Art Gallery 山手の “ 猫の展覧会 ” に出品しているこの『 一歩ずつ・・・』は、先日終わったばかりの個展 “ 光の中で・・・再び ” で、お出かけいただいた皆さんをギャラリーの入り口でお迎えしていた作品。
既にご紹介した『 若苗色の中で・・・』と共に、横浜でも皆さんにご覧いただくことにした。

実はこの作品・・・、15年前の初めて開いた個展 “ 光の中で・・・” のDMに使った作品を意識して描いた。
覚えてくれている方は数少ないと思うが、黒ちゃんの仔猫が左側から差し込む光の中を右前方に向かって歩いてゆくうしろ姿を描いたもの。
その絵の中の子は、その頃の私自身の心境が表れていたのか・・・、うつむき加減だった。
ボザー・ミューに出逢う前に描いた作品なのだから、将来のことなど全く分からない状況だったわけで、無理もないのかな・・・と思う。
あの子は・・・間違いなく私自身だった。

あれから15年が経ち、シャトン・ド・ミューになって初めての個展を迎えるにあたって、ちょっと現在の自分自身の気持ちを試してみたかったのかもしれない。
同じように黒ちゃんの子猫が歩く後ろ姿を描きながら、気が付くとその顔はうつむくことなく前を向いていた。
そしてこの画像ではちょっと分かり難いかもしれないが、15年前は真っ暗だった眼の前の暗闇に、今回は様々な色が混ざった光が見えていた。
自信の表れ・・・なんてまだまだ先のこと。
でも15年前と比べれば、少しは顔をあげて前を見ることができるようになったのかもしれない。
黒猫を包み込むバーミリオンは、私にとって元気を象徴する色。　
たくさんの方々からいただいてきた数々のあたたかい励ましの色。
そんなバーミリオンの光を浴びながら、あとは今回の個展で改めて感じることができた初心を胸に、目の前に見える光をめざして “ 一歩ずつ ” 進んで行くだけ・・・！

横浜山手 “ 猫の展覧会 ” のお知らせ

横浜のArt Gallery 山手で、毎年ゴールデンウィークの時期恒例の“ 猫の展覧会 ”が、今年も4月26日（土）～ 5月11日（日）の会期で開催されます。

私は・・・、DMに掲載された作品を含む、大小11点を出品します。
先日終わったばかりの個展出品作からも2点を展示。
個展を見逃した方にも、数は少ないですが、ほんのちょっとでも雰囲気を味わっていただけるかも・・・。
そのほか一筆箋とポストカードも・・・。

私は在廊しておりませんが、ギャラリーのオーナーさんも大の猫好き。
いろいろ楽しいお話ができると思います。
日時は決まっていませんが、私も何回か顔を出すつもりです。
偶然の出逢いを楽しみに・・・。
横浜方面にお出掛けの際には、ぜひお立ち寄りください。

詳細はブックマーク欄の“ Art Gallery 山手 ”をクリックしてください。

光 感じて・・・

　　　　　　　　『 光 感じて・・・ 』



個展は終わってしまったけれど、出品作の中から新作の一点をご紹介。

ちょっと思い切った構図にしてみた。
元さんの背中の上部にできた広い空間。　そこに、今回のテーマでもあった“ 暗闇の中に存在する色彩 ”をできる限り表現してみた。

見上げる元さんは、私自身でもあり、ご覧いただく方々でもあり・・・。
元さんが見上げる視線の先にあるのはどんな光なのか？？？
それが何色であっても、明るい希望に満ちたものであって欲しい！
そう願いながら、鮮やかに光り輝く色彩たちが暗闇にかき消されないよう、私は指紋が消えかかった指を必死になって動かし続けた。

“ 光の中で・・・再び ” 終了しました！

シャトン・ド・ミューになって初めての個展“ 光の中で・・・再び ”が、今日無事に終了いたしました。

通常は7日間の会期が、今回は10日間。
たった3日長いだけ・・・と思っていましたが、その3日間が実に長く感じられました。
しかし、それはけっして辛いとか、早く終わらないか・・・ということではなく、身体の疲労とは比べ物にならないくらいの素晴らしい時間の連続でした。
数々の嬉しい再会はもちろんのこと、新しい素敵な出逢いもたくさんありました。
また、実際にお出かけいただくことのできなかった方々からも、あたたかい励ましのコメントをいただき、そのお蔭で頑張ることができたと思っています。
本当に、本当に、ありがとうございました。

情けない話ですが、さすがにちょっとダウン気味・・・。　
明日の朝がちょっと心配です？？？（笑）
早く疲れを取り、また新たな気持ちで次に向かって歩み始めたいと思います。

先ずは無事終了の知らせと御礼まで・・・。
ありがとうございました。

ターコイズブルーの上で・・・

　　　　　　　　『 ターコイズブルーの上で・・・』　



今回の個展で一番大きな作品。
デッサンは10年以上も前に描いたが、なかなかそれを作品として描き始めることができないまま時が過ぎてしまった。

そして今回、長年温め続けてきた思いをようやく作品にすることができた。

暗闇の中に隠れている鮮やかな色彩たちと共に、絵描きとしての初心の象徴ともいうべき黒猫作品を、ぜひ直にご覧いただければと願う。

日が替わって、いよいよ今日19日が最終日。
17時終了となります。
新作13点揃っての展示は今日限り。　ぜひお出かけください！

若苗色の中で・・・

　　　　　　　　『 若苗色の中で・・・』



日本の伝統色と呼ばれるリストの中にこの“若苗色”を見つけた瞬間に、この作品のタイトルが決まった。

猫が好奇心を抱いた時の象徴的なポーズをする元さん・・・。
足元に広がるその色は、まさにこの“若苗色”だった。

今回の個展に出品している新作の中では、数少ない動きのある作品の一つ。
戸外の光をイメージしながら描いてみた。

元さんの視線の先には何が・・・？
それはご覧いただいた皆さんそれぞれのご想像にお任せすることに・・・。
色々な物語が生まれるのを楽しみにしたい。

ミモザのあかり

　　　　　　　　　　　　　　　『 ミモザのあかり 』




よ～く見たら、先日アップした個展会場の展示風景の中に入っていなかった作品がありました。

この『ミモザのあかり』では、元さんの顔を照らし出した光にミモザ色を感じながら描きました。
同じように、今回個展のために描いた新作のうちのいくつかに、色彩を表す言葉を入れたタイトルを付けました。
このあと改めて一作ずつご紹介していきたいと思います。

暗闇の中に浮かび上がる元さんと黒猫・・・。
そこに感じる様々な色を描くことが、今回のテーマの一つになっています。
そんなところも一緒に楽しんでいただければと思います。

個展“ 光の中で・・・再び ”は、明日から後半に入ります。
19日（土）までの5日間、ぜひお出かけください。

“ 光の中で・・・再び ” 展示風景

昨日から始まった個展の展示風景をご紹介します。

お出かけくださるご予定の方には、お目当て作品の目安に・・・。
そして、どうしても難しいという皆さんには、せめて画像で雰囲気だけでも楽しんでいただければ嬉しいです。


　　　　　　　　



15年前、絵の世界へ飛び込んだ頃に描いた、懐かしの作品です。↓


　　　　　　　　



今回のために描いた新作の中で、一番大きな作品です。↓


　　　　　　　　


元さんと黒猫のコラボ。　“新・光の中で・・・”ともいうべき三作です。↓


　　　　　　　　


　　　　　　　　



19日（土）まで開催しています。

ぜひ、お出かけください。

いよいよ始まります！

久し振りの投稿です。
日が替わって今日10日から、シャトン・ド・ミューになって初めての個展がいよいよ始まります。

籠りっきりの数週間がやっと終わりました。
ギリギリまで描き続けて完成した新作は・・・計13点。
それらに絵描きとしての初期作品4点を加え、昨日9日予定通りに飾りつけをしてきました。
ギャラリーが休廊日だったこともあり、独りだけでのんびりと、一作一作と会話しながらの作業はとても楽しい時間でした。
一通り飾り終えて、ふ～っと一息・・・。
ギャラリーの中央に腰を下ろして、四方を見まわしてみました。
自分で言うのもなんですが・・・、大変な思いをして描いた分、どの絵からも今回の個展に籠めた思いがじんわりと滲み出てくるようで、これまでとはまた違った独特の雰囲気を作り出してくれました。
その瞬間に、身体中の力がス～っと抜けてしまいました。
同時に、直前まで感じる余裕も無かった疲労感に襲われ、やっとの思いで帰ってきました。

そんなわけで、本当はギャラリー内の様子を詳しくお伝えしたいところですが・・・、初日に備えてもう寝ることにします。
とは言っても、一枚だけ・・・、ギャラリーの扉を開けたところで皆さんを迎える風景を添えることにします。
今日はこれでご勘弁を・・・。
あす以降、順次展示の様子をアップしたいと思います。

会期はいつもより長い10日間。　19日（土）までやっています。
ぜひお出かけください。

個展まであと10日

ここのところ、全然更新できなくて申し訳ありません。

毎年のことながら、今回も直前になってバタバタしています。

せめてもの近況報告として、個展の為に描いた新作の画像をアップします。

まだタイトルは考えていません。

ラストスパート、頑張ります！

ぜひお出かけください！