古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

蒸気機関車型式銘板/SLナンバープレート

2023年10月13日 | 雑貨

昨今、値上がりが続く俗に言う「SLナンバープレート」。今やレプリカ製であっても、その型式や鋳造の出来具合に

依っては高値が付く。

下の写真の「D51 789」の方は正真正銘の実装プレートで、「D51 180」の方はレプリカの内でも高品質のプレート。

当然ながら、どちらも「砲金製」となる。

実装プレートの内でも実は価格に差がつく場合がございます。前後左右と4枚のプレートが存在するが前方に取り付いて

いたプレートは特に高値が付いてしまう。このプレートも多分、前方プレート(最低でも後方)と思われ、特徴は飛び石に

依る多数の打痕の存在が見分け方となります。

後は今更ではありますが、「実装プレート」と「レプリカプレート」の見分け方について。

先ずは「砲金製」であることは当たり前なのですが、当時の廃車解体時にプレートを外すことは結構、難儀であったため

ガスでボルトを切断することが多く、取り付け穴廻りが焼け爛れた跡や打刻跡の痛みが実装プレートの場合は多く存在します。

それと、保管状態にも依りますが裏面に煤が残っている場合もあり、このプレートも裏面を手で触ると未だに煤が

手に着きます。洗浄すれば済むことではありますが、これについては敢えて洗浄しないことは常識のようです。

後は鋳造における浮き文字の段付きの高さ。上の実装プレートに比べ、下のレプリカの場合は段付きが大きくなります。

このレプリカは高品質のため段付きは2mm~3mmと低い方ですが他のレプリカプレートの場合、4mm以上が一般的なようです。

最も、実装プレートの場合は国鉄検収員が機関車の整備時に磨き続けたため、段々と減ったことも想定出来るのと

同じく、ベースの黒ペンキも何度も塗り重ねたせいで塗膜が厚くなったせいもあることを付け加えておきます。

どちらにしても、本物の実装プレートとレプリカプレートの違いは、よく観察することだと思います。

 

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船舶丸窓2種

2023年07月28日 | 雑貨

船舶用の丸窓が2種。20cmタイプと25cmタイプ。

小さい方の20cmタイプの方は実装されていた期間が長かったのか、海藻らしきものの汚れや腐食が目立っていたため

出来るだけ汚れを落とし腐食部分を取り除き磨き上げたもの。

アルミ鋳物製でガラスは強化ガラス。機能的にも問題はなく、海上はもちろんのこと陸上(建築物等)でも使えます。

呼称は強化ガラス部分の直径を表します。   船舶丸窓 2種(20cm&25cm)/非売品

 

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手回し計算機/TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18

2023年07月10日 | 雑貨

TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18、製造は1950年代(昭和25~35年)「第三期」。

公務員の初任給が¥4,800円ぐらいの頃、販売価格は何と¥28,400円。

ご承知の通り、戦前型は「丸に虎印」だった物が戦後、横文字で「Tiger」となり桁数表示が金属製。

そして、やがてその金属製桁数表示が樹脂製と変更される。その欠損していた桁数表示もそれなりに修復。

TIGER Calculating Machineは、その変還により多くの種類があるが、やはりこの時代の黒塗りの機種が一番貫禄が

あり、工業製品としてもバランスがとれており美しい。

不思議と部品の損傷や欠品さえなければ、今でも健全に動き計算が可能である。

手回し計算機/TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18/非売品

 

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手回し計算機/TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18入荷

2023年07月07日 | 雑貨

過去、いくつもの「手回し計算機(TIGER Calculating Machine)」を触って来ましたが、ここまで程度の良い個体は

初めてで、各ペイントの状態も申し分ない。

気になる部分は下の写真の数値入力部の2ケ所備わる樹脂製の桁数表示右側の先端部が破損状態。

しかし、樹脂製桁数表示は各2ケ所づつ備わっており欠品はしていない。

とは言え、現在は不動状態で各駆動部は油切れで全て固着している。

通常は製造から70年以上も経過していることと、本体が重量物のためほぼ全ての個体はゴム足が潰れ劣化が

みられて当たり前ですが、この個体のゴム足は比較的に良い状態。(但し、取り付けボルトが1本破断している)

早速、固着を解くために外装を外して行く。ここでも驚かされるのが、外装裏面に貼られている防振用鉛板の

青いビニルテープ。こちらも健全な状態で残っている。ここまで残っているには奇跡的で、固着の状態をみる限り

ほとんど使われていなかった個体なのかも知れない。

今後は固着を解き、注油を施し機能テストを行い後は、外装を奇麗に仕上げて行く予定。

 

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季節柄の扇風機の修理/明電舎

2023年06月23日 | 家電

季節柄、扇風機の修理となりました1960年代の明電舎25cm扇風機。

症状は至って元気にプロペラは回るのですがその分、モーターヘッドを長年支えているシャフトとその軸受けホールとのガタと

首振り用ロットアームのガタから来る結構な異音(振動音)。早速、分解して行く。

分解と言ってもモーターヘッド部分をステーから抜く作業で、モーター部分や電装スイッチ部は全く問題ないので温存。

ヘッド部分を抜いてみると言うほどガタ付はないものの、内部のグリスは既に無い状態。

グリスを充填し、首振り用ロットアームは上下のガタが結構あったためOリングを入れこちらもグリスアップしておく。

そして仮組み、カバー無しの状態で試運転をしてみる。

若干、音は出ているものの以前と比べると雲泥の差で許容範囲。そして、カバー等一式組み立てて修理完了。

実はこの明電舎の扇風機は妻の実家にあったもので、1960年代に購入し既に60年近く生き延びているもの。

そんなに頻繁に可動はさせてないものの、現在でも元気が良すぎるぐらい動いてくれる。(LOWでも結構な風量)

完全、当時のオリジナルで欠品も無く電源プラグも当時のままである。

但し、古い家電の中でも扇風機は特に注意が必要で、首振りによる電線ケーブルの損傷劣化によるショートからの発火や

モーター自体からの発火等、くれぐれも無人状態での可動は控えなくてはいけない。

 

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