拝啓、落語様

2009-10-10 11:16:31 | Weblog
かつては、学生達の憩いの社交場として賑わいを見せた麻雀荘も今や大学周辺ですら見つけることが困難になったこの時代に、なまじ古典芸能の伝承に拘る余り、同様に時代の波から取り残され、さらには同じ大衆芸能ながら、歌舞伎にはその華やかさや艶やかさで一目置かざるを得ない存在の「落語」。

方や、笑いの低俗化は、「そもそも笑いって低俗なものじゃないですか。」といった開き直りの下、お笑いレッドXXXなどのメディアを日夜席巻し留まるところを知らない。

そんな風前の灯火の落語界にあって最後の牙城とも目される「金髪豚野郎様」が、桂歌丸と名人会で共演することを聞きつけ、早速先週神奈川県民ホールまで足を運んだ。

鑑賞を終えての感想は、ただ一言。

ヨコハマたそがれ..........

さすがは小朝師匠で、持ち前の技量と一瞬で観客を引き込むオーラは最早風格を漂わせ、終始安心して噺を聞かせてもらえたのだが、いかんせんトリの歌丸がいただけなかった。
幾度か台詞を忘れかけて間が空くという基本的なミスに加えて、登場人物の遣り取りにメリハリがないため、うっかりすると誰の台詞だかわからなくなってしまうお粗末な出来。

何しろ大喜利の司会者がトリを務めるのだから、人材不足は深刻だ。

ここは、「山田君、座布団全部持ってって!!」である。




P.S.今、色々な意味で、小三治が見たい。

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